松田るか、秋野暢子、白羽弥仁監督 登壇!『あしやのきゅうしょく』公開記念舞台挨拶REPORT | C2[シーツー]BLOG

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 芦屋市制施行80周年記念映画として製作された映画『あしやのきゅうしょく』が2022年2月4日(金)よりOSシネマズミント神戸、テアトル梅田、アップリンク京都にて関西先行公開!!3月4日(金)より新宿武蔵野館ほか、名古屋では名演小劇場で公開。

 

  物語の舞台となる兵庫県芦屋市は、自校式給食を実施する給食への取り組みが注目される「市」。映画『あしやのきゅうしょく』は、そんな芦屋市の給食をテーマに「食」を通して繋がる「絆」が描かれていく。本作の主人公は、芦屋の小学校に勤務する新米栄養士・野々村菜々。美味しい給食を食べる子どもたちの笑顔のため、日々奮闘! 登場する給食メニューは、栄養士や調理師たちの工夫と愛が詰まっています。よりコストを押さえるための努力や仕入れ先との連携、大変な調理現場の裏側も描きながら、子どもたちの成長を守る給食の大切さを丁寧なタッチで温かく描く。

 

 

 主人公・野々村菜々を演じるのは、『仮面ライダーエグゼイド』でヒロインを務め、NHK連続テレビ小説『スカーレット』や『賭ケグルイ』シリーズで注目を集めた松田るか。学校の調理師役には、映画『蟬しぐれ』で、キネマ旬報新人賞を獲得以降、実力派として活躍してきた石田卓也。その他、仕入れ業者の豆腐屋の店主に堀内正美、精肉店の店主に赤井英和、野々村が務める学校の校長に桂文珍、新米栄養士野々村を励ます役割を担う前任の栄養士に秋野暢子と、多彩な出演陣が集結。

 

 

 今回、公開記念イベントを実施。 舞台挨拶に登壇したのは、主演の松田るかと秋野暢子。劇中さながらの先輩・後輩のコンビネーションで、楽しい給食談義を繰り広げ、更に、本作でメガホンをとった白羽弥仁監督が華を添えての登場!

 

REPORT

 

 

 映画『あしやのきゅうしょく』公開記念舞台挨拶(3月4日全国順次公開)が、3月5日に都内で行われ、主演の松田るか、 共演の秋野暢子、そして白羽弥仁監督が登壇。 初主演の感想を問われた松田は「芦屋が舞台なので、関西だけの公開かと思ってましたが、全国公開できるのは嬉しい気持ちです。芦屋市の取り組みは凄いと思います。日本だけではなく世界的にみても日本は進んでいるなと思 います」と嬉しさを噛み締めた。

 

 本作は昨年に関西先行公開をした作品。秋野の地元が関西ということもあり、先行公開後の反応を聞かれると「関西 の友人から色々な反応を頂いて嬉しいです」と答えた。「給食」がテーマの本作品。それぞれの時代の給食について質問されると、沖縄県出身の松田は「当時は気付かなかったんですが、沖縄ナイズされていた給食だったなと。イナムドゥチ(汁物)や、クーブイリチー(昆布の炒め煮)が出ていました」と答え、大坂出身の秋野は「私たちの時代は戦後12年後で、黒歴史だと思います。脱脂粉乳だったんです。豚の肥料となっていた昔の牛乳です。 あのおかげで未だに牛乳が飲めません。あと、関西ではくじらの竜田揚げが出てました。それに揚げパンに脱脂粉乳。今の子は良いものを食べてるなと思います」と答え会場を賑わせた。 本作のテーマとなった芦屋市出身の白羽監督は「くじらのノルウェー煮がありました。今でもくじらは芦屋市の人気ベスト3には入りますね。私は昭和39年生まれですが、脱脂粉乳はなく瓶の牛乳でした(笑)」と答えた。

 

 本作を通して、給食の現場で働く皆さんに対しての印象を問われた松田は「食べさせたいものと子供たちが食べたいものが違うので栄養士さんの永遠の課題だと思います」と実際に栄養士を演じて感じたことを述べた。秋野は「食べることは生きること。この作品のテーマです。みんな食に対してないがしろにしている所はあると思い ます。栄養士はいっぱい考えてます。子供たちが健やかに育つ手助けになるためにも、この作品がご家庭でも考え直すきっかけになって頂ければと思います」と食の大切さを訴えた。

 

 また、本作で精肉店の店主として出演している赤井英和との共演を問われた秋野は「赤井さんとは付き合いが長く、久しぶりの共演は嬉しかったですね」と答えた。さらに「関西弁は難しいのに松田さんは凄く上手かった!」と松田に対し賞賛を贈ると松田は「ありがとうございます!」と返答。それに対し白羽監督も「芦屋の関西弁は独特だと思います。逆に赤井さんにはもっと上品に(喋って)ということは言いましたね(笑)」と答え、会場は笑いに包まれた。

 

 最後の挨拶で秋野は「食べることは大切なことです。子供の口に入れるのは何がいいのか考えて欲しい」と食への大切さを訴え、主演の松田は「食べることは体をつくることだけではなく、メンタルを作る栄養にも関わってきます。当たり前だけど大切なことを芦屋市は取り入れているのだと思います。この作品を日本のみならず世界に届けたいと思います」と本作をアピール。白羽監督は「タイトルに“あしや”とついているけど、食育は全世界の問題です。戦争など悲しいニュースも聞きますが、子供たちの未来のために、真っすぐ作った作品です。是非SNSで拡散してください」 と訴えかけた。

 

『あしやのきゅうしょく』

3月4日(金)より名演小劇場ほかROADSHOW

公式サイト

 

STORY

春 ———。新任栄養士の野々村菜々は、退任するベテラン栄養士の立山から給食のイロハを引き継ぐ。予算の問題や子どものアレルギーの問題・宗教上の問題、様々な問題に対処しながら、子どもたちに“美味しい給食”を食べてもらおうと奮闘する菜々。新学期が始まり、子どもたちからの反応は“美味しかった”から“味が変わった・落ちた・・・”など芳しくない。ショックを受ける菜々を他の栄養士や調理士達から「よくある事で子ども達の気のせいだ・・・」と慰められるも、何とか子どもたちに喜んでもらいたいと、直接子ども達に給食の感想を聞いてみる。そして菜々は、例え子どもの苦手な食材があっても、素材の味を生かした、それぞれに合ったメニューを心がけなければ、と決意する。果たして菜々は、子どもたちに受け入れてもらえる給食を作ることができるのだろうか……。やがて1年が過ぎ、菜々にとって初めての卒業式がやってくる。子ども達が菜々をはじめとする給食の先生達に伝える思いとは……。

 

DATA

●監督・脚本:白羽弥仁

●出演:松田るか、石田卓也、仁科 貴、宮地真緒、藤本 泉、栗田倫太郎、小笠原拓己、芹沢 凜、堀内正美、桂 文珍、赤井英和、秋野暢子…ほか

●配給:アークエンタテインメント

 

(C)2022「あしやのきゅうしょく」製作委員会