「映画の力」EPISODE:
劇場に足を運んでくれるお客様たちに支えてもらっている
永年、映画興行に携わっている自分が今あらためて感じるのは、劇場に足を運んでくれるお客様たちに支えてもらっているということ。お客様の存在や、交わす会話が明日への活力と元気をくれるんだと思っています。
かつてピカデリーで、『生きつづけるロマンポルノ』と題した特集上映を行った時のこと。この特集はデジタル機器導入前の最後の35ミリフィルム上映作品でした。色々あり難航を極め、眠れない日も何日もあった末、なんとか実現した企画でした。実際に初日を迎えるまでは不安いっぱいだったのですが、ふたを開けたら本当に多くのお客様が来てくれました!
チケット売場で「これ面白いですよ!」「好評につきあと2日延長しました!」などとセールスしていたら、「じゃあ回数券追加で買うよ!」って言ってくれる方がいたり、「何で周防さんの作品上映しないの?」ってリクエストもいただいたり、ロビーで常連さんたちと話をしていたら、脇で会話を聞いていた方が「君らの話、面白いからもっと聞かせてよ。」と、一緒におしゃべりしたりと、様々な交流ができて、お客様以上にこちらが本当に楽しませてもらい、同時にたくさんの元気をいただきました!
このように多くのお客様と時間を共有できることは劇場で働く我々にとって本当に冥利に尽きることです。こんな日がまた早く訪れることを願ってやみません。
ミッドランドシネマ名古屋空港