たいていの夢は叶わない。
小さいころから野球づけで、甲子園にも行ったけど プロ野球の選手にはなれなかった同級生や
賞も取るような腕のいい美容師だったのに
若くしリウマチを発症してはさみが握れなくなった友人がいる。
私の夢もほとんどが叶わなかった。
あれだけ努力したのに
一番なりたかった「警視庁の婦人警官」になれないとわかったとき。
「だからほかにも受験しろって言ったでしょ」
「同級生はみんな進学でしょう？なんでそもそも進学校行ったのよ」
ごもっともだった。
父や母も「もう少し相談に乗ってやればいいのに」とか相当言われたらしい。
でも、何も言わないで 私が落ち込んでいても励ますわけでもなく
次へのアドバイスをするわけでもなく
「よくがんばった」とたたえてくれる人もいた。
けっきょく、システムエンジニアとして就職して
現場でエンジニアとして働くより、
みんなが気持ちよく働けるようにプロジェクト管理が向いていると早い段階で幹部候補にしてもらえた。
現場が回せないから 管理になったのに、
役職がついたり 史上最年少のマネージャーだとほめてもらえたことで勘違いして
マイペースなエンジニアを追い込んでしまったり
希望いっぱいにハイテンションで現場に来る人の夢を叩き潰してしまった。
できない人の気持ちが誰よりもわかっているはずなのに。
2000年問題の対応に追われている時に
先代のエンジニアたちが設計したシステムのしりぬぐいを 徹夜でさせられている状況が納得いかなくて
ブツブツ文句を言っていたら
「評論家になるな。俺たちは生産者だ。口じゃなくて手を動かせ」とめちゃくちゃ叱られた。
あとから「こうすればよかったのに」って いくらでも言える。
失敗したくて失敗する人や
迷惑かけたくて 迷惑かける人なんていないのに
その人たちを批判したり 眉をひそめたり ガッカリするなんて
できない人の気持ちが誰よりもわかっているはずなのに。
たくさんチャレンジしているとわかることがある。
たいていのことはうまくいかない。
ものすごく恵まれた環境を与えられても 芽が出ないことはあるし
ものすごいチャンスが巡ってきても 生かせないこともたくさん。
だから、たくさん たくさんチャレンジするのよ。
そういう人は 人の失敗を笑わない。「だから言ったでしょ」なんて言わない。
迷惑をかけられたからって 借りにしない。
お金や仕事や親しい人を失うような大失敗をしたとしても
もちろん、笑ったりもしない。
笑うどころか尊敬すらする。
だって、チャレンジしたからこその、失敗なんだもの。
チャレンジできない人の気持ちだってよくわかってるよ。
「できない・できない・できない」それに足がすくんでしまう気持ちだって
失敗をたくさんしてきた人ならなおさらわかっているから。
自分のチャレンジだって 1人の力でやろうとしない。
チャレンジを続けられることが どれだけありえないことなのかわかっているから
ご先祖様とか おてんとうさまとか きっと応援してくれている人の想いとか
小さいころかわいがってくれた近所のおばさんとか 精霊でも ハイヤーセルフでもいいや
そこら辺を感じながら ありがたーい気持ちで
また今日も 震える足で小さな一歩を踏み出すんだもの。
選んで、やってみて、失敗する。
それを何十回かやってみたら たまーに成功することがある。
それが たぶん 誰よりも知ってる
そういう人に以前やっていたオンラインクラスのメンターをお願いしてきました。
あなたは、たぶん失敗する。
でも、いっしょに失敗するよ。いっしょに「あーあ」って言うよ。
だからオンラインクラスで唯一禁止していたのが「議論」。
どの意見も一理あり、どの考えもある意味正しい。
だから意見や考えを戦わせたり、どれが正しいのかを決めることは
私が介入してすべて止めています。
それ以外は何をやってもいい場所でした。
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