人のことを知れば知るほど、
『なぜこの人はこう言うのだろう』とわかるようになります。
仕事をする上では、
『この人はこういう理由で、こう言っているのだな』
と考える必要があります。
例えば、『あなたは辞めた方がいい』と言われると、
『ああ、そうなのか』と『これは試しているのだ』と、
2通りの解釈ができると思います。
その人が、言葉を軽く使わない人、
物事をよく考えている人ならば、後者の可能性があります。
英語では、本来の意味と正反対の意味を
表現するときがあります。
例えば、『This is a good dictionary.』と言うとき、
皮肉として使うときがあります。
『こんな単語も載っていない。良い辞書だ!』ということです。
親が言うことが、全て子どものためとわかっているなら、
どんな言葉でも“自分のため”だと思えます。
そう思うことでも、言葉の真意を受け取ることもできます。
言葉は、その言葉だけの意味と、
その裏に隠された意味があります。
国語で習った、
『作者の言いたいことは何か』は、
そのことを考える訓練だったのかあと思います。
様々な状況の中で、言葉の意味は変わるということです。
誰が言うかによっても、言葉の意味は変わってきます。
言葉の重みも違うでしょう。
名前(人の名前を呼ぶ代名詞)は、
状況の中で、いろんな意味を持ちます。
「深いイイ~話」で、
奥さんが夫に送った3文字の電報が
『あなた』だったというのを見ました。
迷子になった自分の子どもを見つけたときに、
その子の名前を呼ぶことで、
『心配したんやで』『もう離れたらあかんよ』『安心した』など
意味を持つと思います。
いつもは怒らない人が怒るのは、相当なことです。
いつもよく喋る人が、喋らないときは何かあります。
僕は、長々と人の話を聞いたとき、
相槌もなく無口になると、面白くない合図です。
または、違うことを考えています。
自分が話す側のとき、
『相手がつまらない表情をしているな』
ということを見逃さないようにしたいなと思います。
会話をしているときに、
どちらかが無口になるのは、
あまり良い状況ではありません。
1人が無口になっているということは、
相手がずっと話しているということです。
『自分が話しすぎているな』ということよりも、
『相手は黙り込んでいるな』と思うものです。
「聞き上手な人」はそのことにわかっているのだと思います。
『声を出したくない』という状態は、
集中しているときかしんどいときか、
わかってくれないことにイライラしているとき等だと思います。
沈黙には、意味があります。
沈黙も、聞く必要があるのです。
◆なぜ相手が黙っているのかを理解する。