東京都美術館で開催中のモネ展。
前半の目玉「印象、日の出」が10月18日で入れ替わるので、11日の日曜日、たまった雑用を片付けて夕方出かけました。
きのう書いた蔡國強展もそうですが、なんでも終わる直前にジタバタする性格。
通常なら17:30閉館のところ、この日は21時まで。着いたのは16時ごろですが、30分待ちの列ができていました。考えることは皆同じ。

10代のころ新聞社に売って稼いでいたという鉛筆書きのカリカチュアから最晩年の作品までと、収集していた他の画家の作品もあって展示は多数。

しかしやはり圧巻は「印象、日の出」。
朝もやの中で次第にあけていく湾の姿が展示室の中で浮かび上がります。
見る者を140年前のル・アーブルの港に連れていく絵。

来た甲斐がありました。
この絵のタイトルが「印象派」の呼び名の出発点だとか。

最晩年の絵を何枚もまとまった見られたのも、収穫でした。
白内障をわずらったモネは、それまでとは違って赤などの原色を塗り重ねて、ジヴェルニーの庭を描いていく。
それは橋や柳や薔薇のアーチの原形をなんとかとどめながら、良くできた熱い抽象画の域に入っているように見えます。

展示のオーディオ解説では、知人の強い勧めで右目だけ手術を受けた翌年の友人にあてた手紙の言葉が紹介されています。
「仕事が忙しくて他のことを忘れてしまう。色が再び見えるようになって嬉しく仕方がない。復活とはこのことだ」
そのときモネは83歳。亡くなる3年前です。

老いて愛する人々の死に遭い、その悲しみを超えて、生涯の仕事に打ち込めることを喜ぶ芸術家の姿に、胸が温まります。

「印象、日の出」はあと4日間の展示。モネ展自体は、12月13日まで続きます。