夏の間、僕はゆっくり走っています。

 この週末から距離走を始めますが、正直言いまして、不安です。暑さもありますが、スピードが出せるかなぁ?しっかり距離を走れるかなぁ?とやっぱり不安です。

 夏の間、速い練習をする方法もあります。それでも、夏の間、スピードを上げないことには理由があります。



足作りとスピードアップ

 僕は夏の間、スピードより走る時間を大切にしています。暑い時期は身体から出る熱量が大きくなるので、それを抑えるために、汗が出ます。当然ながら、それだけで熱を抑えることが難しくて、冷たい飲み物を飲んだり、身体に水を掛ける訳です。

 それでも、暑い日に熱を抑えることは難しいので、スピードを抑える訳です。仮に、スピードを上げて走りますと熱を抑えられず、体温が上昇して、熱中症に至ります。

 掛け水で身体表面の温度を下げると同時に、冷たい飲み物で身体の内部を冷やすことが大切です。でも、足や腰はいずれの対策も届きにくいです。

 この熱による身体のダメージは非常に大きくて、例えば、インフルエンザなように病気で発熱したのと同じようなダメージですよね。走り終えた後のダメージが大きいのです。

 このため、しっかりスピードを落とすことが大切です。


 こうした暑い中を走る場合でも、例えば、20km走ろう!とか、距離を決めて走る方が多いと思います。この場合、どうしても、早く20kmを走って、練習を終えようと考えるのが人間の心情だと思います。

 どうしても、スピードを上げる傾向になり、身体のダメージが大きくなってしまいます。


 ですから、時間を決めて走ることをお勧めします。仮に速く走っても、速く走るほど、走る距離が長くなります。走る時間が決まっている場合は走る距離を短くしたくなるのが人間の心情ですよね。



 僕が足作りを重視するのは、この身体のダメージを軽減することが大切だからです。

 加えて、足作りには時間が掛かるという点もカギです。長い時間を走ることを繰り返すことで、体脂肪率を下げたり、体幹を鍛えることができます。それでも、脂肪の燃焼させ、持久性の筋力を増やすには時間が必要です。

 目安としては半年程度必要です。


 これに対して、スピードを上げる練習は週に一度の練習ても2ヶ月ほどで走れるようになっていきます。更に、先に書きました通り、気温が下がる中でスピードを上げられます。



スピードのメリハリが可能性を広げます

 スピードを上げ下げする幅を広げることは、様々な距離でのレースに対応できるように変えます。それは全力で走っていてはできないことです。

 様々なスピードで走り、変化を小さくするように取組むことで、変化していきます。

 僕が着目するのはピッチです。

 マラソンを上手に走る上で大切なのは一定のリズム(ピッチ)を刻むことです。

 ピッチを上げ下げしますと、ランニングフォームが変化しやすくなるんです。スピードを上げる練習はしても、スピードを下げる練習はしいですよね。仮に、レース中にスピードを下げたら、ランニングフォームが変化して、失速に繋がります。

 走る時、一度ピッチを上げると、下げにくいです。でも、疲れて、ピッチが低下し始めますと、戻すことがなかなか難しいです。ですから、ピッチを変えずにスピードを変える練習はスゴく重要なんです。この練習を繰り返すことで、ピッチを変えずにスピードを上げ下げできるようになっていきます。

 これはピッチ走法にしなさいという意味ではありません。スピードを変える時にピッチを大きく変えすに、ストライドを変えることに重きを置く具合です。


 僕も例えば、ピッチ200歩/分ですと、4:00〜5:30/km位まで対応できますが、3:30/kmは210歩/分まで上げないと走れません。


 そんな練習を繰返しているので、様々なスピードで走るんです。

 でも、そうした練習は僕の周りではごくごく普通です。年齢別マラソンランキングでも上位のランナーが多いです。フルマラソンで優勝するランナーさんや30歳前後のランナーさんもいます。面白てすね!



(今年も夏から秋に向けた練習を始める季節がやって来ました)