「マラソン自己ベストを更新したい」は先日から疲労抜きジョグについて書いて来ました。そして、僕の提唱しますスロージョギングは疲労抜きジョグと違い、走るスピードの目安はありませんが、最大心拍数と安静時心拍数の中間付近が良いことを書きました。

 走る時の速さは疲労抜きジョグよりスロージョギングが少し速くなります。

 このスロージョギングは疲労抜きジョグの効果は勿論ですが、「毛細血管が広がる効果が大きいこと」「ランニングフォームの変化を減らせる」という特徴があります。


 毛細血管が広がる効果はエビデンスが不足しています。僕自身、医者ではありませんから、ある意味、「勝手に言ってる」と思って下さい。

 また、ランニングフォームの変化を減らせるのは、スロージョギングの走るスピードが疲労抜きジョグより、若干速いからです。全力走とのスピード差が小さいことが大きな理由です。

 このスロージョギングの速さは心拍数重視です。最大心拍数と安静時心拍数の中間というのは、会話が楽に行える状態です。

 おおよそですが、多くの方がキロ6から、キロ6を少し切る速さになります。これは、最大心拍数は年齢に依存して決まり、安静時心拍数は高い低いの差がおおよそ10以下だからです。

 より遅い疲労抜きジョグは身体の回復を重視した練習方法です。僕のお勧めするスロージョギングは少しだけ速くて、パフォーマンス向上を意識しています!



走る速さを制御することも練習です

 先日はスピードコントロールに前傾姿勢を使うと書きました。え?本当?と思って、前傾姿勢を強められた方、ありがとうございます!もし速くなる!と感じて頂けましたら、幸いです。

 今日は逆に身体を起こして走ってみて頂きたいと思っています。スピードが落とせるのか?ですね。身体を立てた状態までは良いですが、身体が後ろに倒れてしまうと、フォームが崩れてしまいます。ですから、身体が立った時のスピードを知ることが大切です。これがフォームが崩れない最低スピードになります。

 そして、できるだけ身体を前に倒して走った時の速さと、身体が立った状態で走る速さがスピード幅になり、1人1人で異なります。


 試してみると分かりますが、レースでは後半にピッチが落ちて、ペースが落ちる方が多くいらっしゃいます。

 ところが、練習でペースを変える場合、ビルドアップのように段々とスピードを上げるのはできます。でも、スピードを段々と落として走るのは至難の技です。

 これが、レースでペースが落ちる時に、底なしにペースが落ちる理由です。


 ですから、練習から上げるだけでなく、下げることも繰返すことをお勧めします。

 実際にスピードを落とした時、フォームがどう変化するか?は勿論ですが、身体が立った時にどの位の速さが鍵になります。


 こうした取組みが、ゆっくり走る技術を磨いたり、スピードを変える技術を身につけられると思います。走れるスピードが広がることは、より短い距離や、より長い距離のレースに取り組める可能性が広がります。



ランニングフォームを減らすことに繋がります

 こうして前傾角を変えて走る練習を行うことで、ランニングフォームを磨いて行きます。

 「磨く」というのは、スピード変化に強いフォームを作るという意味です。繰返して取組むことで、フォームの変化が減って行く具合です。

 本番てもスピードが一定ではありませんから、是非、取組んでみて下さい!



 実はランニングフォームを磨く上で、走ってほしい場所があります。

 それは峠走です。

 レースでもアップダウンがある訳ですから、練習でアップダウンを経験しておくことは大切です。夏の間に試しておきますと、レースに向けた準備ができます。

 ここについて、明日は書いて行きたいと思います



(この日は練習後にウォーキング。走るだけが練習ではなく、時に歩くことも大切です。)