「マラソン自己ベストを更新したい」では、「失敗レース」と向かい合い、課題箇所を抽出して、夏の間に対策を打つことが大切と思っています。

 所謂、「撃沈」は3時間走で足を作って行くことが大切です。また、本番で出会う天候の変化や、補給アイテムの相性などは、3時間走を繰返す中で、試していくことが自信に繋がります。また、走るコースの難しさも、3時間走でアップダウンの多いコースを試すことが大切です。

 そして、もう1つ、レースプランの立て方を失敗する時があります!レースプランは平均ペースがベストですが、同じスピードで走ることが大切ではなく、練習では走るスピード幅を広げる(時にゆっくり、時に速く走って、このスピード差を広げます)ことが大切です。

 前回は僕のレースプランの立て方を紹介しました。

 データの活用も大切ですが、「毎年参加されるランナーさん」を活用する方法を紹介させて頂きました。


 こんな風に書いて来ますと、初めに「春からお盆明けまでは3時間走が大切」と書かせて頂いた理由がお分かり頂けたかなぁと思います。

 特に、速く走る必要はなくて、ゆっくり走ることから始めて良いというのもお分かり頂けたと思います。


 僕は春日部大凧マラソンの後から、奥武蔵グリーンラインを走るつもりでしたが、身体の動きが悪くて見送ることになりました。本当は夏の練習を具体的に紹介したいと思っていましたが、その前に、故障や痛みをしっかり取り除く話を書いておくべきかと思います。



え?と思うことが起こりました

 先日、弟子ひろりんから「実は右腰の横が痛い」と聞きました。どうやら、チャレ富士は痛む状態を抱えていたようでした。

 そこで、こんな画像を送りました。

 画面左側は中殿筋、画面右側は(中殿筋を外した下にある)小殿筋を示しています。中殿筋は腸骨の外周に沿って、広がって結合します。そして、大転子の外側に繋がっています。腰周りの筋肉で走るというと、中殿筋が主に動きます。これに対して、小殿筋は腸骨の真ん中付近に広がって結合して、反対側は身体の横に繋がります。そして、身体をツイストさせる時に使われるのが小殿筋です。

 昨秋からツイストを活かした走り方に修正したことで、疲れが溜まってきたようです。


 そこで、右臀部の中央に扇状に凝った箇所を見つけて、ピップエレキバンを貼ること、そして、ここを押すように伝えました。
 春日部大凧マラソンで会った時、痛みがヒドくて、走れる状態でないからゆっくり走ると話します。

 でも、ピップエレキバンをどこに貼ったのか?と確認すると、何故か、腸骨に沿って貼っているようでした。これでは中殿筋にしか効果が出ません。問題の小殿筋は放置されていて、改善効果が期待できませんでした。

 更に、翌日に身体の横が押し過ぎでアザになったと言うので、ズッコケました。身体の横にある、小殿筋の付け根が痛む時は、腸骨側が原因と話したのに、痛む箇所を押したのではマッタク改善効果がありません。
 詳しく聞きますと、身体の横を4時間押したと言います😅そんなに長い時間、押したらダメです。いくつかのツボを合わせて30秒位(1箇所10秒)を1日多くて10回と伝えました。

 僕は仕事で「伝わったことが伝えたこと」と教えられて来ました。ですから、自分の伝えたことがここまで伝わらないのかと思い、ゆっくりジョグを一緒に走り、筋肉の構造や痛みの仕組みを改めて話しました。
 が、どこまで伝わったのか?はちょっと未知数です。


痛む箇所とその原因は違うことを覚えて下さいね!
 「痛む箇所と原因は違う」ことはセルフケアをする上での基本です。
 例えば、上のような小殿筋は、腰の横と腸骨を結ぶ筋肉です。腸骨の中央付近に扇状に広がっています。多くは広がった腸骨側に硬い箇所(コリ)ができて、筋肉を引っ張るため、反対側が痛くなります。
 これが基本です。時に、骨を介して、他の元気な筋肉が痛むことも多くなります。

 確かに脹脛(腓腹筋)のコリは脹脛かもしれません。でも、実際は脹脛のどこが痛いか?と言えば、脹脛を触り、こっている箇所を押している筈です。そこが痛む箇所と同じか?はあまり意識されていないと思います。


 この後、ランナーさんが多く抱える痛みの原因と対策を書いていきます。

(故障についての話とセルフケア、関節の可動範囲を広げる点について、紹介したいと思います)