「マラソン自己ベストを更新したい」では、春からお盆までの3時間走で得られる効果や目的を書かせて頂いています。

 特にその中では、失速する理由の1つにレースプランが原因のことがあり、レース後半まで良いペースを保つには「練習で事前に課題を抽出することが大切」と書きました。そして、後半までしっかり走る体力の大切さから体力を増やすことを考えました。でも、実際は体力が増えるより、体力を効率的に使うことが大切ではないか?と結論づけました。

 でも、「効率的な走り方」って抽象的で分かりにくいですよね。



上下動を小さくすると効率が高まるようです

 色々な方の走りを見ていますと、ダイナミックなフォームはスゴくカッコよいですよね。上下に身体が揺れて、いつも憧れちゃいます。

 僕の走り方は友人に言わせると「速く走ってるように見えない」だそうです。残念ですが、僕は地を這うように走っているようです。


 そもそも上下動が大きいと、何が起こるか?はあまり語られていません。

 地面を強く蹴ることで、ストライドを広げるという考え方があります。そして、強く蹴ると上に跳んで、ストライドがより広がると考えますよね。

 この考え方は速く走る上で大切な意識ですが、頭の高さが上下するのはあまりお勧めできません。


 ここで、恐らく多くの方は「あれ?頭の高さって動くよね?」と思われたと思います。


 勿論、上下動が少ないと言われる僕でも実際は上下に身体は動きます。そりゃあ、ゼロにはなりません。

 実際、例えば、トップランナーさんが走る動画を観た時に、頭の高さは上下しているでしょうか?

 ダイナミックに見えますが、そんなに跳ねていないというのが答えのようです。


 それでも、一歩一歩を着地する度に重力に反発して弾み、また重力に引き戻される訳です。そして、弾む量を増やすことはそれだけエネルギーを消費しますよね。ですから、効率良い走り方を考えますと、上下動を減らせた方が良さそうですね。



走る時に足首はどうしてますか?

 足を着地させる時に、足首は曲げてますか?それとも伸ばしてますか?

 足首を曲げて着地される方は踵から着地しやすいと思います。そして、蹴リ出す時も踵は同じ感覚ではないかと思います。

 足首を伸ばして着地される方はフォアフットやフラット着地になりやすいかと思います。接地した時に、足首は曲がり、また蹴り出す時に足首を伸ばすのではないかと思います。

 この2つの動きは対照的です。


 僕は後者です。接地する時は足首を伸ばしています。着地の衝撃を足首と膝で吸収して、膝と足首を伸ばしながら地面を蹴っています。

 2018年はこの足首を伸ばす形から、接地直前に足首を曲げる動きにしてしまったので、タイムが伸びない形になりました。


 実は先に書いた上下動と、この足首を伸ばすことが関連しています。

 接地時に足首が伸びているので、実質、身長が高くなっているのです。ですから、接地後に膝と足首が曲がっても、身体が沈みません。

 身体が沈まないので、上下動が少なくなるのです。



 ここまで、夏の練習として、色々な取組みを書いて来ましたが、この話は過去にも書いたことのない内容です。

 僕自身は腰高のフォームと腰低のフォームの違いをずっと考えて来ましたが、ようやく納得できるまで理解が進みました。

 上下動を減らすことで効率を高めたいと考えられた方は足首を伸ばした状態で走ることを試して頂けたら、と思います。

 今までとは違う接地、違う感覚が待っているかもしれませんよ



(東京マラソン2023から。僕は足首を伸ばした状態で着地する傾向です。前の右足首は伸ばすのがちょっと足りてませんが、後ろの左足首は伸びています。このまま足が前に来る動きになっています)