前日の「マラソン自己ベストを更新したい」は「体力の限界」を知ることが大切と書かせて頂きました。

 ですが、「限界」まで達することを繰返すと、限界が先に伸びるのか?と言いますと、それは違うかな?と思います。限界が近づいた時に身体に起こることを知っておくことで、早めに対応してトラブルを防げるということです。

 レース後の回復期間を短くすることは練習をしっかり積む上でも、大切ですよね。


 ところで

 「体力の限界」と書きましたが、「◯◯さんは体力あるよね〜」「✕✕さんは粘りがスゴい」とか、キツい中で差が出るのは後半です。

 そうなんです。この「✕✕さんは粘りがスゴい」は「限界」手前で起こることを学習済みの方です。早めにエネルギー補給してガス欠を防いだり、走りながらコリをほぐしたり。素質的に粘れる方がいらっしゃるかもしれませんが、どなたでも、こうした工夫を加えることで「粘りが変わる」のです。つまり、前日の話です。

 でも、「◯◯さんは体力あるよね〜」はどうでしょうか?残念ながら、僕は「体力を増やすこと」を意外と考えたことがありません。折角なので、深堀りしたいと思います。



若い頃は体力が無尽蔵があると思っていたかも?

 学生時代の僕はテニスサークルに入って、マッタク上手ではありませんでしたが、週5回位の頻度で練習してました。テニス合宿では早朝から日が沈むまでずっと試合なんて日もありました。10時間以上、動いてる訳ですから、なかなか頑張ってました。
 就職してからは、金曜夜仕事を終えてから、徹夜で車を運転してスキー場へ。土曜朝に滑り出して、日曜午後まで滑ってから、また車を運転して帰っていました。当時はスキー人気で帰りの高速道路は渋滞。そんな中を帰って、翌日月曜から仕事でした。よくやっていたなぁと思う時もあります。仕事に対する意識が低かったのかなぁ?とも思います。

 そんな僕は体力に自信がありました。


 その後は仕事にばかりの生活でしたが、睡眠時間が4時間で、朝7時過ぎに会社に着いて、夜22時までガンガン仕事という生活をこなせたのも体力があったから、と思っていました。


 これは僕の例ですが、皆さん、若い頃は体力あったよなぁと思う方が多いと思います。


 時が経った今の僕は随分違います。

 最近の僕はスキーに行きませんが、行く時は新幹線を使いますし、そもそもレンタルスキーを使ってます。滞在時間目一杯滑ることもありません。しっかりお昼ご飯も食べますし、途中休憩もします。翌日の仕事のことも考えて、控えめかもしれません。

 いやぁ、本当に若さ=体力かもしれませんね。

 この体力には「怖いもの知らず」の面が含まれているかもしれませんね〜。



ランニングを始めてから体力が増えたでしょうか?

 そんな若い頃より体力が減った僕ですが、走る前より速く走れますし、長く走れます。

 走る前の自分と比較した時に、今の自分は体力に自信がある!かもしれません。

 でも、実際は少し様子が違うように思います。


 例えば、走る前との比較として、体重が64kg→60kgに減りました。ジーンズはサイズが31inch→28inchに減りました。初期が分かりませんが今の体脂肪率は6%以下です。その結果として、こんな変化が起こっています。

①持続系筋肉量が増えて、身体が疲れにくくなりました

②体重が減ったことで、スマートに走れます

③効率的な走り方で、無駄がなくなりました


 もう少し書きますね!

 走る前の僕は筋肉量が少なくて、基礎代謝が少なかったので、毎日食べる食事量を減らすほどでした。筋肉が少ないので、カロリー消費が少なかったのです。ですから、走り始めた頃はすぐに疲れました。筋肉量が少ないので、疲労物質が蓄積される訳です。

 今は持続系筋肉量が増えたので、長い時間に亘って身体を動かせます。このため、体力があると感じるようです。


 次に、体重が減ったので、身体を動かすのに必要なエネルギーが減りました。また、特に、余分な部分が減って身体が締まったので、身動きがシャープになった面もあります。こうした消費エネルギーが減ったことで、身体を長く動かせます。これで体力があると感じます。


 そして、もう1つは効率的な走りです。

 例えば、上下動の少ない走りは着地でのダメージが減らせます。エネルギーが上下に逃げずに前への推進力になることが大切です。



 こうした身体や走り方の変化により、体力が増えたと感じる時もありますが、実際は効率的に走れるように変化しているということですね。



効率的な走り方を考える上で大切なことがあります

 僕が日々書かせて頂く内容は本には書かれていないことが多いと思います。

 そんな中でも、この効率的な走り方は具体的に書いている本はないと思います。でも、ここを考えずに先に進むことはあり得ないですよね。

 この話は明日、更に深堀りします



(春日部大凧マラソン2023から。この写真にも効率的な走り方の秘密が写っています)