昨年から書かせて頂いてきた「フルマラソンのタイムを伸ばすなら」をリニューアルさせて頂いて、「マラソン自己ベストを更新したい」として、新しいアプローチで書かせて頂いています。

 お盆明けまでは足作りの期間として、ゆっくりじっくり取組んで頂きたいと思っています。でも、時間もありますし、てきれば、故障しにくい走り方を手に入れてはどうだろうか?と思っています。

 故障の原因になる「左右差」について、少し深堀りさせて頂いています。



左右差と故障の不思議な繋がり

 これは僕の感覚ですが、僕は左足が安定性に優れて、右足が力のある足みたいに感じていました。確かに僕自身も右足の力が強いことを感じていましたが、足を痛めるのは必ず右足でした。

 ですから、前回までに書かせて頂いた通り、僕は右足の筋力が弱いから右足を痛めることが多いと思っていました。ですから、例えば、右足でのタオルギャザリングをせっせとやっていました。

 阿部さんには上下動に左右差がある指摘を受けました。頂いたのは意外なコメントで、左足の上下動が少なかったんです。上下動が少ないのは筋力が弱いってことですよね。ここで初めて左足が弱いことに気づきました。



 でも、どうして、弱い足ではなく、強い足を痛めるのか?ですよね〜



 それは、左足が弱いので、代わりに右足が頑張ってしまい、故障につながるということでした。

 初めは僕だけか?と思っていましたが、実際はそうではなくて、皆さん、強い足が故障しやすいようです。そして、痛みや故障となる前に強い足にコリが生じる具合でした。


 速く走ろうとすればするほど、強い足に掛かる負担が増えるということです。

 そして、弱い足を鍛えれば鍛えるほど、強い足のコリや痛みが改善するということてす。

 でも、「弱い足を鍛える」にもコツがあるんですね。



弱い足が原因と分かれば、改善できますよね!

 左足が弱いと分かった僕は、左足のタオルギャザリングを増やしました。でも、そんなに長い時間、指を動かせないので、ジョグで走る時に左足で強く蹴るようにしたり、着地から蹴る時に左足の指に力を入れてみました。

 気にすることで、考えることで、何となく左右差は改善していきました。


 ただ、本当に大切なのは、筋力を付けることではないことに気づきました!可動範囲の左右差が鍵を握っていました。


 そうやって筋力アップに取組みましたが、左足の動きが悪くて。結局、左足の可動範囲が狭かったんです。

 僕はコロナ感染で股関節周りが硬くなってしまいました。そして、



 でも、改善の効果が1番大きいと感じたのは、次の写真のように股関節を持ち上げる動きでした。こんなシンプルなストレッチはあまり行わないと思いますが、この動きで股関節の可動範囲が広がります。

 毎日片足20秒間ずつ持ち上げる動作を数セット行うだけです。3分掛からないので、エレベーターを待ちながら、電車を待ちながら、気軽にトレーニングです。


 また、膝をクロスさせて中殿筋を伸ばすことも効果があります。こうした簡単な動きを続けて行きますと、段々と可動範囲が広がって行きます。


左右差だけでなくて、速く走れる効果が期待できます

 左右差と書いて来ましたが、40代50代60代と年齢が上がると、股関節だけでなく、関節が硬くなりやすいです。ですから、先に紹介したのは簡単なストレッチですが、股関節の硬さをほぐして、可動範囲を広げることは、ストライドを広げたり、動きをスムーズにできますよね。

 可動範囲を広げることは単純に左右差をなくすだけでなく、身体を動かせる範囲を広げる意味ですから、レースで無理に動かしてケガするとか、スムーズな動きを実現でしるので、故障を防げます。

 そう考えますと、左右差をなくすだけでなく、パフォーマンス向上にも繋がる大切なストレッチとも言えます。