先週から「マラソン自己ベストを更新したい」に切替えて書かせて頂いています。

 夏の間にロングジョグを重ねて、足作りすることを提案させて頂きました。前回まで、ゆっくり走ることの効果を書かせて頂きました。今日はもう少し深堀りします。

*医学的なエビデンスはなく、僕の勝手な意見である点はお許し下さい



ゆっくり走ると毛細血管が広がることで変化すること

 僕は3/9(土)に転倒して、眉毛部分を切って、その後は左目の周りが内出血で赤や緑になりました。顔は運動で動かす部分てはありませんが、かなり早い速さで回復しています。転倒から10日、随分マシになって来ました。

 これは毛細血管がどんどん修復してくれるからで、キズの治りは非常に速いです。一言で言うと、身体をフレッシュに保つ効果が高いんです。

 僕は一種の若返り効果ではないか!と思うんです。毛細血管が各細胞に酸素を届け、老廃物を片付けてくれるんですもんね。



 これと真逆の効果が糖尿病です。

 糖尿病は毛細血管の病気で、毛細血管が消失していくことで、様々な病気を引き起こします。例えば、僕の父親は2018年2月にクモ膜下出血で亡くなりましたが、その数年前に糖尿病になっていました。2017年12月は食事に行った際、内出血というより、皮下で血管が切れて血が固まっていました。この時、僕は糖尿病が毛細血管の病気と知らなかったんです。知っていたら、もっと早くに良いアドバイスができたのかも、と思うと残念です。


 僕の20年以上の友人は急に痩せていました。

 糖尿病で糖質制限を受けていたんです。彼がスゴいのは、糖質ゼロの食べ物を積極的に探したり、週末に山歩きを始めたことです。週末はかなりの時間、歩くようになったのですが、2022年に一緒に山歩きをしたら、血糖値は正常に戻っていると。でも、糖尿病は生活習慣病で治ることのない病気です。友人はこれからも定期的な検査が必要です。でも、糖尿病は一度なったら数値改善しない病気と考えられますが、生活習慣を変えることで、数値が回復するとも言えます。

 山歩きで心拍数を少しだけ上げて、毛細血管を発達させる効果はスゴい力を持つと思います。スロージョギングは山歩きと同じ効果が期待できる取組みなんです。

 これは速く走ったらできないことです。


 僕は自分の親父のこともあり、この効果が本当に大切だと思っています!



体調を確認する大切なこと

 スロージョギングで長い時間を走っていますと、不思議なことが起こります。それは「疲れているとスピードが速まってしまう」ことです。


 普通なら疲れているとスピードは下がりますよね。

 例えば、僕はスロージョギングですからキロ6分半とかキロ7でゆっくり走っています。普通に考えたら、ペースが落ちる筈がないというのは分かっても、スピードが速まるのは考えにくいです。

 それは「早くに終わりにしたい」気持ちから、スピードが上がるみたいです。スピードを抑えて、ゆっくり走ることに、残りあと20kmとか、残り2時間もあると思うと、耐えられなくなるみたいです。

 そんな中でペースを抑えるのはスゴくツラいです。ここで耐えてスピードを上げずに走ることが、力を貯めることや本番で実力を発揮することに繋がると思います。

 色々な公園や土手などをスロージョギングで走っていますと、たくさんのランナーさんに抜かれます。それでも、距離を気にせずに、ゆっくり走り切れる自信を持って走れることが大切です。


 こうして、コツコツゆっくり走ることが毛細血管を広げることに繋がります。



毛細血管を広げることが速くなる?

 一般的に速いスピードで走りますと、心筋が鍛えられて一度の心拍でも、たくさんの血液を送り出せます。このため、安静時はより低い心拍数でも血液が体内を巡ります。これで安静時心拍数が下がります。

 ところが、年齢が上がりますと、加齢により最大心拍数が低下しますので、運動で使える心拍数の幅が狭まります。

 安静時心拍数を下げるのは強い練習が必要ですが、年齢が上がれば回復に時間が掛かります。強い練習が減れば心拍数の幅が広がるので、年齢の限界だと思う方が多いのです。


 でも、毛細血管が広がって行きますと、心拍数を上げなくても、身体の隅々まで酸素を届け、二酸化炭素や疲労物質を回収できます。このため、スピードが上がっても、心拍数を急激に上げることがありません。つまり、最大心拍数で疾走れる速さを速める効果に繋がるのです。


 若いランナーと違って、40代50代のランナーさんはスピード一辺倒の練習から、ゆっくり走ることを活用した練習方法に移行した方がタイムを伸ばせる可能性が増すのです。



 僕はどんな練習方法ですか?とか、どうして速く走れるのですか?と聞かれることがよくありますが、「ゆっくり走るからです」と答えますと、皆さん、口をぽか~んと開けられます。

 でも、理由がない訳ではなく、速く走れることに理由があるのです。

 ただ、普通に考えることと真逆の取組みなので、多くの方は信じられなかったり、きっと影で練習しているだろうと思われるのかもしれません。

 信じられない気持ちは分かりますが、僕もウソをついてはいません。それよりも、騙されたと思って、この夏は是非挑戦してもらえると嬉しいです。


(柴又100K 60kmの部 2018年の大会から)