今日の「フルマラソンのタイムを伸ばすなら」は今秋に向けた内容に移行する中での序章です。普段走る中、あるいは普段の生活の中にある課題を見つけて行こうという話題です。

 これは「故障しにくい走り方」にも通じる内容ですので、是非、考えて頂けたら嬉しく思っています。


 今日、注目したいことは「癖」です。


 僕は1人でコツコツ走っていますから、他のランナーさんの持つ癖というのはなかなか分からないというのが正直な処です。

 今日は僕の癖、そして、弟子の癖にビックリしたので、弟子の癖について書いてみたいと思います。特に、走っている時より、走っていない時の方が大きいかも?しれません。



走る時に歯を食いしばる

 僕は走る中で「上下の歯がぶつかることはありません

 それは、歯を食いしばると、思考がストップするからです。同時に長い時間、強い力を出せないからです。僕は45歳で走り出したこともあって、走る前に知っていたので、歯を食いしばることは絶対にしないのですが、人によっては歯を食いしばる方もいらっしゃるかと思います。


 弟子が「歯が痛くて、歯科医に行ったら、奥歯から出血していた」と連絡してきました。聞くと、「走る時に歯を食いしばる」と言うんです。


 「え?」と思いました。

 以前、「レース中に時計を見ていない」と言うので、あれ?と思って、「レース中に時計を見ること」と伝えました。

 その「時計を見ていない」は「心拍数が高くて余裕がないから」と思っていましたが、実際ほ「歯を食いしばるから」だったのです。


 でも!

 他の方が「歯を食いしばっているか?」なんて、質問したことがないです。勿論、マラソン練習本にも載っていません。


 秀さんに「走る時に歯を食いしばってます?」と聞いてみましたが、答えは「NO」でした。

 1つ思うに、70年代のスポ根ドラマやアニメでは「歯を食いしばる」シーンがよく出ていたと思います。だから、一定の方が歯を食いしばっていらっしゃるのでは?と思います。


 短い距離なら速く走れるのかもしれませんが、フルマラソンになると、歯を食いしばった状態で集中を続けるのは難しいと思います。だから、弟子もレース前半に飛ばして、後半に失速ということが多かったのかもしれません。

 良いレース運びをする上で、歯を食いしばることは止めた方が良いかなぁと思いますが、皆さん、どうでしょうか?



左右対称性を崩す動きは避けましょう

 スポーツには左右バランスが大切なスポーツと、そうでないスポーツがありますよね。

 勿論、マラソンは左右の対称性が大切です。

 そもそも利き腕や利き足なんてものがあり、箸は左、鉛筆は右という方もいらっしゃいますよね。色々なものが片手だけを使うので、どうにも左右バランスを強めるものって多いですよね。

 柔道でさえ組み手で左右の得意不得意がありますから、かなり多くのスポーツが対称ではないのですよね。


 日常にもたくさん、左右バランスを崩すことがあります。

 先日、紹介しましたが、弟子は右足を上にして足を組んでいました。普段は座る姿を見ることが少なかったからか、あれ?と思って指摘しました。その後「1日に足を組んだ回数を数えたら14回だった」と連絡が来ました。

 足を組むことは左右バランスを崩します。左右を切り替えて組めば良いかもしれませんが、癖なので、片方を上にすることが多くて、これがバランスを崩すことに繋がります。具体的には、股関節の可動範囲や上下動の左右差を生みます。これは故障が片足に偏ることに繋がります。勿論、両足をバランス良く鍛えた方がパフォーマンスも向上します。

 ですから、是非、足を組まないことをお勧めします。



僕にも左右バランスを崩す癖がありました

 実は僕自身、長い間、足を組む癖がありました。

 大学生になった頃は足を組むのがカッコ良く見えて、いつも右足を上にして、足を組んでいました。でも、スキーをしていて、いつも、左に曲がる時に内足となる左足が引っ掛かって転倒したんです。左右バランスについて本で読んで、足を組む時に左右を切り替えて組むようになりました。

 でも、何分とか決めてる訳でもなく、右足を上にした方が楽だったので....それが、左右差に繋がりました。


 実は座る時以外にもありました。

 高校生時代、教科書とノートがスゴい重さでした。しかも、通学時間が1時間半ありましたから、かなり長い時間、片手で持っていました。勿論、右手ですよね。

 また、歩く時は右肩に掛ける時が多くて、これもダメです。高校時代と書きましたが、大学生時代からは左右を切り替えて持つだけで、ビジネスバッグを片手で持つことが、走り出す2013年まで30年続きました。


 今はリュックですし、ノートPCさえ持ち歩きません。身軽を心掛けていますが、なかなか身軽というのは大変ですよね。



 更に!

 立っている時に、左右の足を交差させて立っていたんです。この姿勢は楽な面もありますが、O脚を加速させます。



O脚やX脚は加速します

 膝関節は身体の前後に動きますが、O脚やX脚は1度変化し始めると、意識して直さない限り、加速していきます。

 正直言いまして、「意識しても直らない」です。

 というのは、そもそも、膝関節は左右に動かす機能を持っていないからです。正面から見て、左右はまっすぐになる筈なんですよね。でも、上に書きましたように、足を交差させて立つと、足の外側にある外側広筋ばかりが発達するようになるんです。


 え?それだけ?と言われそうです。

 僕自身がそうでしたが、歩く時の足の動かし方にも依存します。女性にX脚が多いのはスカートです。タイトスカートでは歩く時に膝を身体の内側方向に出さざるを得ないため、X脚になって行きます。



是非、ご確認下さいね!

 今日は「癖」について書きましたが、実は猫背や反り腰も癖ですよね。

 是非とも、1度、皆さんがお持ちの癖を1度再確認してみて下さいね!


 バランスを改善させること、癖をなくすことは、故障を防ぎ、長く楽しく走れると思います。

 今秋に向けて、どんなことをしたら直せるのか?あるいは、悪化させないようにできるのか?を今後書いて行きたいと思います。


 え?左右バランスがどちらに偏っているか分からない?

 確かに分かりにくいですよね。

 少し記事を準備してみますね!


(先日のホノルルマラソンから。少し時間が経つと、また参加したい気持ちが芽生えています)