2023年の弘前100kmは羽田空港に向かう飛行機で声を掛けられたのが、伯爵ファミリーの書道家先生と言われている、ひろりんでした。
その後、夏に「大阪国際女子マラソンに参加したいので、(参加資格の)3h07mを切りたいです。コーチになって下さい」と頼まれました。
今週は大阪国際女子マラソンまでの練習内容について、書かせてもらって来ました。2023年は防府読売マラソンで大阪国際女子マラソンの参加資格を取って、大阪国際女子マラソンを完走することを目標にしました。
僕は黒子として、夏から冬に掛けて、フルマラソンのタイムを伸ばすならの連載を通して、練習方法や練習メニューを提案してきました。また、定期的に一緒に走り、フォームを確認したり、疑問・質問に答えて来ました。特に、練習で走るペース、ランニングフォームを大きく変更してもらいましたが、もしかすると、両方を一緒に行ったのが良かったかもしれません。
何よりも、お読み頂く皆さんに伝えたいことは「ジョグのスピードを5:15/km→6:15/kmに落としたこと」「ピッチ走法に切替えて、腰周りの筋肉を使うフォームに替えたこと」により、月間走行距離が300km→700kmになっても、故障や痛みがなく走れるようになりました。
多くの方はタイムを気にされることと思いますが、僕は「痛みなく走れる」という状態を作ることが最優先だと思います。
痛みや不安がなければいくらでも走れますからね。1番大切なのは、「痛みの出ない走り方」を身につけることだと思います。
前回は大阪国際女子マラソンについて書きました。その結果を踏まえた上で収穫や課題について書いていきます。
ここまでの内容はお読み頂く皆さんにも非常に役立つ内容になっていると思います。また、ここから書く内容は未来に関する内容なので、今の時点で見込めるものではありません。でも、伸びるのはここからだという予感を持って頂けるかと思います。
そして、これは弟子に関する内容であると同時に、走るペースにメリハリを加え、ランニングフォームをピッチ走法に切り替えることで、誰もが痛みの出ないフォームでタイムを伸ばせる可能性を持っていることを感じてほしいと思っています。
では書いて行きたいと思います。
■大阪国際女子マラソンの収穫と課題
・今回はレース中盤の雨でかなり多くのランナーが失速する中、粘りの走りができたと思います
(収穫①)厳しい中でもしっかりゴールできたのは大きな収穫でした。タイムは条件によるので、またの機会ですね
・環境変化が大きい中、スタート直後のペース、時計を見る、後半に気持ちを入れるなど、水戸黄門、防府での経験を活かして、準備したことができました
(収穫②)タイムを伸ばせるレース運びが身に付いてきたかなと思います
・集団を長く引っ張ることに
(課題①)集団での位置取りは新しい課題ですね。女性ランナーは普段、男性ランナーの中を走りますし、サブスリーではしっかりした集団ができません。集団での位置取りは教える必要がありますね
・他のランナーさんのタイムを気にしている面があります
(課題②)勝った負けたじゃないです。全力を出せたか出せなかったかが大切です。成長にはまだ時間が掛かりそうです。
■今後に向けて
今シーズンはもう一度、走る機会があるので、良い準備ができれば!再度好走できると思います。その時はOちゃんとのデッドヒートになりそうで楽しみです。いつもこのブログを読んでくれてるようで、そんな展開になったらと思うとワクワクします。
秋に向けては毛細血管の効果が出てくるので、もっと楽にスピードが出せるように変わると思います。僕は2015年2月からスロージョギングに取り組んで、12月の湘南国際で9分、更に翌年3月の古河はなももで3分(2時間55分→2時間43分)伸ばしました。春からもスロージョギングに継続して取り組んでもらおうと思います。
ランニングフォームはまだ故障しやすい箇所があります。左右バランスが悪くて、右半身に痛みが出やすい状態です。既に左右バランスを改善するストレッチを始めてもらっていますが、まず、今の状態でRealvision Sportsさんでのフォーム解析を行って頂こうと思っています。秋にはまた解析してもらい、バランスの改善効果を確認したいと思っています。
その上で、時間的な余裕があれば、ランニングフォームのブラッシュアップですが、それは2025年かもしれません。
そして、僕だから伝えられる「勝者のメンタリティ」はこれからです。他の人との比較ではなく、過去の自分を超えるメンタリティを知って、実現できるようにしたいと思います。(僕は時にDNFしてしまいますが、気持ち悪くなる原因が分かりましたので、ここは改善できると思います)
こんなことを通して、「大阪国際女子マラソン参加は通過点」から「サブスリーは通過点」と言えるようにサポートしていこうと思います。
現在はサブスリー達成が2025年秋と思って指導しています。
■まとめ
僕が考える練習方法に実際に取り組んで頂いて、半年掛からない段階で大阪国際女子マラソンの権利を勝ち取り、実際は参加して完走できました。
本人の努力の賜物だと思いますし、スゴい結果を僕も嬉しく思っています。コーチという視点では、故障しにくい走り方をマスターしてスタートラインに立った段階なので、これからだと思います。
世界のYG田さんや同い年のスーパーランナーくまさんをはじめ、素晴らしいランナーさんが身近にいることはスゴく刺激になります。ランナーとしての意識も変化していくことを期待したいと思っています。