今週の「フルマラソンのタイムを伸ばすなら」は痛みを抱える方に向けた内容を書かせて頂いています。

 え?記事の名前が違うのでは?と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、僕がお勧めするスロージョギングは「故障しにくい走り方」ですし、練習方法は「故障せずにタイムを伸ばせるアプローチ」だからです。


 何度か書いていますが、「目標タイムを達成する方法」にはトップダウン式(目標ペースで走れる距離を延ばす)とボトムアップ式(フルマラソンを走れる足を作ってからスピードアップ)があります。

 多くの練習方法はトップダウン式ですが、僕はボトムアップ式の練習方法を書かせて頂いています。

 トップダウン式は短時間に結果を出せる可能性がありますが、故障のリスクが高いです。これは僕自身が走り始めた時に使っていて、走り始めて半年で迎えた初マラソンでサブスリーを達成しましたが、その後は疲労骨折だった訳です。

 ボトムアップ式は少し時間は掛かりますが、じわじわタイムが伸びて行きます。故障しにくいです。今の僕はこの練習方法です。


 今回はこの「故障しにくい走り方」をしっかりお伝えしたいと思っています。



疲労抜きジョグの補足

 さて、前日は疲労抜きジョグの話題をちょっと中途半端に終えましたので、少し加えたいと思います。

 疲労抜きジョグは「全力走の半分の速さで走る」もので、距離走の後に「距離走の2倍の距離」を走るというプロセスを通して、疲れを抜くというものです。

 僕自身がタケ先生から「キロ7で走りなさい」と言われた頃は月間走行距離が300kmくらいでした。それに常に全力走でしたから、え?僕は何kmを疲労抜きジョグで走れば良いのか?そしたら、僕は毎月何km走るの?となって、頭の中はパニックでした。


 結局、その後に偶然ですが、湘南国際マラソン2014で疲労骨折して、僕の練習方法は大きく変化していくことになりました。

 2015年2月1日は丁度、疲労骨折からリハビリでウォーキングからスロージョギングに切り替えた日です。歩いて距離を伸ばすには時間が必要なので、ウォーキングを始めた1月から週末はかなりの時間を掛けました。そして、2月からはスロージョギングでした。

(2014年1月から全部このブログに書いてます。文章が下手ですから、特にお勧めしませんが、ご興味ありましたらご覧下さい。ブログを書く前の内容はFacebookに書いてありますので、僕が走り始めた2013年9月1日曜からの内容は、ご興味ありましたらご覧下さい)

一応、リンクを貼っておきますね。Facebookは公開してますが、友達申請はお会いしたことのある方に限らせて頂いています。気になる方はMessengerで是非コメントをお送り下さい。

https://www.facebook.com/motoyuki.otake.7 



 さて。

 そんなことで走り始めた疲労抜きジョグですが、試して行きますといくつかの課題がありました。

 1番大きな課題は「距離走の2倍では疲れが抜けない」ことでした。もっと若ければ違うのかもしれませんが、僕にはなかなか難しかったです。今はスロージョギングと距離走の比率が5:1位です。

 もう1つの課題は「疲労抜きジョグのフォームがレース用フォームに強く影響する」ことでした。最終的に課題ではなく、疲労抜きジョグのフォームを磨くことがレースのフォームを磨くことに気付き、今は両方を揃えるという考え方に至りました。


 初めは走るスピードだけを考えていましたが、自分なりに考えて、疲労抜きジョグをアレンジしていくことになりました。

 最終的に現在辿り着いた練習方法はここまでずっと紹介していますスロージョギングと距離走を組合せた練習方法ですが、今日はもう少しランニングフォームにこだわって書いて行きます。



故障しにくい走り方って?

 一言で言いますと、走る時により多くの筋肉を使う、つまり全身運動に近づけることが、故障しにくい走り方に繋がります


 ここから話を進める上で、筋肉の名前が色々出てきます。

 カギになる筋肉を簡単に書いておきますね。

①殿筋(主に大殿筋、中殿筋、小殿筋)

②脹脛(主に腓腹筋、ヒラメ筋、長趾屈筋)

③大腿四頭筋(主に大腿直筋、外側広筋、内側広筋)

④背筋(主に僧帽筋、広背筋)

⑤内転筋(主に長内転筋、腸腰筋、内側広筋)


 実際、どんな筋肉なのかを見てみましょう

★殿筋(大殿筋だけが大きく写ってます。中殿筋、小殿筋は体側から前側に広がり、多くが大殿筋の下にあります)

②脹脛(腓骨筋と下のアキレス腱にも着色していますが、その奥にヒラメ筋、長趾屈筋があります)
③大腿四頭筋(こちらは身体の前側に並んでいます)
④背筋(実に広範囲です)


 僕は自分の痛みの原因を考える中で、筋肉の勉強をしてきました。名前を知ることは簡単ですが、同時に、動きを意識したり、筋肉痛やコリで調べたり、坂本先生に教えてもらったり。昔より、知識と経験がかなり増えました。

 そして、上に挙げた筋肉をバランス良く使うことで、疲れが1箇所に溜まらず、故障しにくくなるというのが、僕の書きます故障しにくい走り方です。



 こう見た時にどう思われるでしょうか?

 これは筋肉を前後から見た画像ですから、体側に広がる殿筋は小さく写っていますし、薄く広がる背筋は広がって見えます。また、脹脛のように前後方向に層状に広がる筋肉はより小さく写っているかもしれません。

 それでも、多くの方が常に駆使されている腓腹筋だけて走るのは負担が大きく見えるかと思います。


 身体にはたくさんの筋肉があるのですから、もっと多くの筋肉を使えば、疲労が1箇所に溜まらずに済みますし、もっとタイムを伸ばせると思いませんか?



実は最先端の走り方なんです

 ここからは走り方の特徴を書きます。


 が、実は僕は子供の頃から走るフォームの基本として、テレビで観ていた瀬古利彦さんのフォームが頭にこびりついています。

 彼は身体の軸がしっかりしていて、身体は前を向いて、腕は両サイドで前後に振っていました。どうにも身体のツイストを活かしているように見えませんでした。

 ですから、僕自身も走り始めた時は瀬古利彦さんの走りを思い浮かべていました。



 でも、時代が変わった今、走り方は変化しています。

 10月にも紹介しましたが、大迫傑選手のフォームは瀬古利彦さんとは大きく異なります。



 下に動画を含んだInstagram投稿へのリンクを貼ります。

https://www.instagram.com/p/CR5KmRuJieg/?igsh=MWxpcjkya2tobXZ6cg== 



 大迫傑選手も身体をツイストさせて走っています。

 そして、腕振りは前後ではありません。

 何故、ツイストと書くか?はこのツイスト動作が身体の上半身と下半身を繋ぐフォームだからです。下半身と上半身の両方の筋肉を使うフォームだからなんです。

 今日はツイストという言葉を覚えて頂いて、皆さん、是非、ジョグをランをしてみて、大迫傑選手の腕の動かし方をやってみて頂けませんか?


 勿論、これをゆっくり走ることにも応用する部分が、上に書きました。ボトムアップのアプローチとなります。