今週の「フルマラソンのタイムを伸ばすなら」は少し控えめな内容にして、気楽にお読み頂けたらと思っています。

 今週は本番で力を出すために「普段通り」「いつもと同じ」「できるだけ考えない」なんて書きましたが、その理由の部分を深堀りしたいと思っています。



昔の僕自身を振返ります

 昔の僕は本番が近づくと、気合いを入れていることが多かったです。これはマラソンだけでなくて、日々の仕事、家族での旅行とか、「やってやろう」と思う気持ちと連動していたように見えます。

 例えば、Hollywoodでプレゼンテーションした際は、終わってからの脱力感がハンパなかったことを覚えています。

 僕はず〜っと前から、燃える男!でしたが、燃える分、長時間の集中がなかなか難しかったり、疲れてエネルギー切れなんてことも多かったんです。突然、不機嫌になることも多くて、いやぁ、周りから見たら、取り扱いの難しい人だったと思います。


 やっぱり、マラソンを始めた頃はいつも真剣でした!

 まさに全力投球でした。いつも全力走というのは今から振り返っても、そうだよなと納得しちゃいます。


 大会を走る時も真剣そのもので、会場には早めに向かい、今日はこういうペース配分だと考えたり、エイドの場所やコースを確認していました。

 その状態でスタートしますから、前半から気持ちが入って、スタート直後からスピードを上げていました。そして、後半はどこまで粘るか?と走っていました。


(2014年のフロストバイトロードレースは真剣そのものでした。イヤだなぁ、必死の形相だもんなぁ)


タケ先生の言葉を改めて考えます

 僕は疲労骨折を機に練習方法を切替えて、マラソンに取組んで来ました。キッカケは疲労骨折前に読んでいた「ランニングで痛めた足はランニングで治す」という本でした。

 

 

 そして、今の僕は大きく異なります。本番近くまで「平常心」を心掛けています。

 それは、スロージョギングの一種、疲労抜きジョグに取組むようになったことがキッカケです。走る中での「メリハリ」効果が僕自身を大きく替えました。

 勿論、50代になったのも大きいと思います。



 最近の僕はタケ先生が「疲労抜きジョグ」について「押してダメなら引いてみな」と書かれていたのですが、まさにそうなんだなぁと思います。



より速く走るならメリハリかもしれません

 そうなんです。

 「メリハリ」は「引っ張った状態」と「緩めた状態」ですが、この組合せは様々な点で大切なことだと思います。


 例えば、「速く」と「遅く」、「集中」と「リラックス」、「全力」と「手抜き」、「マジ」と「楽しく」など、様々な対比があります。

 昔の僕は「速く」「集中」「全力」「マジ」など、いつも「引っ張った状態」だったんですよね。

 例えば、引っ張る力に耐えられず、機嫌が悪くなっていたんです。あるいは最後まで集中できなかったんです。


 冷静に考えてみて、常に全力だと貯めがないんですよね。


 タケ先生の言葉を借りるなら「元気玉を貯めて一気にはき出す」です!


 力を貯めるとは「遅く」「リラックス」「手抜き」「楽しさ」という中で促進されます。ここまで長く書かせてもらってきましたが、その貯める期間は1週間です。

 1週間貯めて一気にはき出すということです。


 はじめの僕は「ゆっくり走る」とだけ考えていたのですが、ゆっくり走る中で「リラックス」できる自分がいました。そして、「手抜き」しながら、「楽しさ」を追求して走っていると、分かるんです。

 ここは少し誇張してるかもしれませんが、皆さんにはレース前なのでお勧めしません!が、僕は少しだけスピードを出してみようと身体を動かすと、抜群の手応えなんです。ヤバい!ここでスピードを上げちゃダメだと、すぐに止めました。


 「ゆっくり走る効果」は疲れを抜く効果と同時に、次に備える効果でもあるのです。そして、その期間を長くすれば良いのか?という問いに対する答えも示しています。

 それは1週間ですよね。


 皆さん、もし、このブログを読んで練習メニューを組んでいらしたら、既に、1週間のリズムが身についていらっしゃる筈です。そして、その1週間に何をやれば良いのか?本番で力を出せるのか?の答えをお持ちだと思います。



 今週末の勝田全国マラソンや大阪国際女子マラソンでは、その成果をいかんなく発揮してほしいなぁと思うのです。



(できるだけ多くの方にゴールでポーズを決めてほしいと思っています!いい笑顔でのゴールを楽しみにしています!ランナーズに投稿する時はサングラスを外した写真にして下さいね)

(僕はこうして、ゴール直前にハズしています。こういう写真は残さないでくれて良いのですけどね)