今週は本番レースを終えた方も多くいらっしゃると思います。そこで、今週は今一度身体について書かせて頂いています。それは例えば、大阪国際女子までは約2ヶ月、大阪や東京まで約3ヶ月ですから、フォームを改めるとか、筋力を大きく高めるには時間が足りませんよね。

 でも、例えば、股関節の可動範囲を広げるとか、左右差をなくすことなら、できそうですよね。

 

 前日は左右差はどなたにもあること、そして、左右差をなくすとケガをしにくくなること、その改善方法を紹介してきました。

 

 今日は左右差の話をもう少し書かせてください。

 身体のメンテナンス時に使う左右差です。

 それは、自分の特徴を知ることがメンテナンスをする上でも大切だからです。

 

 

日々のメンテナンスはどうしてますか?

 レースで高いパフォーマンスを発揮すると、必ず反動があります。内容が良くなればなるほと、筋肉は疲れますよね。

 特に気温が低くなる、これからの季節は筋肉や関節が硬くなりやすく、強い運動や激しい運動後は、ケアをしませんと、故障や痛みに繋がる可能性が高くなります。

 僕は基本的にセルフケアを行い、必要に応じて鍼灸院でのケアを受けています。「この必要に応じて」はレース向けて仕上げて行く時期に増える傾向です。強い練習が増えますから、しっかり疲れを抜いて、翌週の距離走につなげる目的です。

 

 僕は一般の方よりも身体のセルフケアを丁寧に行っていますし、知識が豊富でケアする技術も高いですが、それでも、セルフケアだけではなかなか手が届かない処があり、鍼灸師さんの力をお借りしています。

 

 今週末は防府読売マラソンですが、レース前に診て頂くことで、上半身を含めて可動範囲を広げたり、動きを良くして頂きます。

 

 

コリは気が付きにくいんです

 強い練習を行いますと、コリが生じます。

 でも、コリってなんでしょう?

 これはあくまでも私の感じる処で、皆さんとは感じ方が違うかもしれません。それでも、今日は少し書いてみますね。

 レースでは普段以上に筋肉を酷使します。それは例えば、歩幅を広げようと足を前後に動かしたり、より強く地面を蹴ったりすることですね。

 この時に、筋肉を激しく動かすため、筋肉繊維が切れたり、伸縮性が悪くなったりします。その状態で運動を継続すれば、筋肉と骨との結合部が炎症を起こします。この炎症部分がコリになります。

 また、コリとは違いますが、筋肉同士の間にある筋膜同士が癒着しやすくなります。ここはコリとは少し違うかもしれませんが、押すと痛みます。

 

 ところが、若いうちは回復力が高いので、比較的短い時間で修復が進みます。

 これに対して、私のような50代になりますと、この回復に時間が必要となります。また、関節の可動範囲が狭くなりやすくて、普段よりグッと広げますから、コリも生じやすくなります。

 でも、何となく走れちゃうので、なかなか気づかないんですね。それに、コリがない状態だと何の位走れるか?もよく分からないのもあると思います。

 特に、昔の体重計でよく合ったと思いますが、ゼロが気づいたらズレていたりします。痛みという形にならないとなかなか気づかないものですよね。

 

 先日の僕はタイツを履く際に、アキレス腱の部分によれて重なった部分ができていましたら、痛みが生じて、距離走を休むことになりました。原因を見つけるにも時間が掛かりました。

 こんな風にちょっとしたことで気づく時もありますが、多くは気づかずに通り過ぎてしまいます。

 

 それでも、痛みが生じれば、痛みに耐えて走るのか?走らない(保存療法)か?治すのか?が必要になりますよね。

 勿論、痛みにつながる前にセルフケアでしていれば、早い段階で故障を防げますが、仮に痛みを感じた時にも短時間で改善できた方が良いですよね。

 

 

セルフケアに左右差を活用しましょう

 痛みやコリの原因を探す時、僕が使う方法は「左右差」を確認することです。左右のツボ(骨と筋肉との結合部)を身体の左右を同時に押していくと、左右での違いが分かりやすいです。

 難しいのは、力を抜いた状態で足を伸ばした状態や、股関節を持ち上げた状態だと押しやすい箇所もあるので、完全に同時には押せないこともある点です。

 また、脹脛は同じ箇所でも右手と左手で押しますと痛み方が違う場所もあります。

 こうした押し方は過去の経験が助けてくれますが、時に、ここは大丈夫と思うと見落とすケースもあります。ですから、普段を先に確認して、その後にプラスすることが大切です。「痛みが残る」間はどこか他に原因があります。

 

 それでも、コリが出やすい箇所は必ずありますから、痛みを感じた時は、原因箇所をケアして下さいね。

 この辺は僕のブログで色々紹介してきましたように、多くの場合は痛む箇所と原因とが離れています。そこに注意して原因となるコリを見つけて頂けたら、と思います。

 

 

 最後に僕の話を書かせてください。

 前回は可動範囲の左右差を書きましたが、その頃の僕は右側のコリが酷かったんです。しかも、動画でのフォーム解析で左右差は減ったとコメント頂いた後も、コリは左右差が残っていました。

 つまり、痛みや故障は右足に起こりやすかったんです。

 前回に紹介しました股関節ストレッチを取り入れた今はこの左右差がありません。

 ですから、左足や左足のケアも必要なんですが、右足の負担が軽くなったり、バランス良ければ、パフォーマンスが向上しているのは明らかですよね。

 こここそが、今の僕が故障しにくくなったと感じる部分です。

 

 

まとめ

 身体の左右差があると故障が左右のどちらかに偏ります。そして、故障につながるコリも左右差があります。そこを理解しながら、身体のメンテナンスに取組んでみて頂けると良いと思います。

 そして、次回はもう少し視点を替えて、走り方と故障について書いて行きたいと思います。

 
 

(春日部大凧マラソンから。川内優輝選手、今週末はご一緒させて頂きます。)