お待たせしました!ようやく僕も距離走を始めて「フルマラソンのタイムを伸ばすなら」を再開させて頂きます。

 日曜8/20に距離走をしていて、スゴいことに気づきました。マラソン練習の考え方としても、マラソンのレースを考える上でも、非常に大切なことだと思います。
 それは、距離走を行う意味でもあり、ここから行う意味にも繋がることでした。
 
 ということで、ここで、1度挟ませてください。
 
■スピードを制御するということ
 みなさんはフルマラソンを走る時に、スピードを制御して走っていらっしゃるでしょうか?
 スタートしてから、時計を見ることなく走られるでしょうか?(昔は1kmのラップでスピードを確認されたと思いますが、今はGPS時計が多いですよね)
 
 何を言っているかと言いますと、実はどなたにも走りやすい速さがあるからです。それは、普段から速いスピードで走る方は気づくと勝手にスピードが速まってしまうんです。
 例えば、本当は4:30/kmで走るべきなのに、スタートしてから周りのペースに乗って、4:00/kmで走っちゃう方は後半に大きな苦しみが待っています。
 
 
 普段からインターバルなど、全力を出して走る方はスタートしてから、初めは抑えていても、自分の中の抑えが効かなくなって、スピードが上がってしまうんです。
 ですから、マラソンを上手く走るなら、スピードを制御することが極めて重要です。それに、スピードを抑えられる身体を作ることが大切です。
 
 
 そこで、スピードを制御するにはどうしたら良いでしょうか?
 これは普段から時計を見ながら、一定ペースで走ることが大切です。集団走でも良いですし、単独でも良いと思います。しっかり落ち着いて走ることが大切です。
 できるなら、1人で走る機会やペースメイクすることも大切です。例えば、初めは集団の後方で走る練習を繰り返し、慣れてきたら、自分でペーサーを務めてみるような感じです。
 
 こういう練習を繰り返しますと、段々と自分を制御できるようになります。
 
 念のために書きます。たとえば10km20km30kmのように距離毎にスピードを変化させるのは、スピードを制御するのがスゴく大変です。ですから、できるだけ同じスピードで走ることがスゴく大切なんです。
 上り坂や下り坂がある場合は?追い風や向かい風は?といったご質問もあると思いますが、基本的にペースが一緒ではなく、負荷が一緒です。上り坂は少し遅く、下り坂は少し速くなります。予めコースから上り坂と下り坂が近ければ、足してゼロと考えれば良いですし、離れていても、上り坂の長さを考えて、何秒遅くても良いと考えておくと、肩の力が抜けて考えられます。
 
 
■絶対にシナリオ通りとは行きません!
 スタートしてから、自分が予め決めたペースで走りますが、天候の変化がありますから、時には予定より落とさざるを得ません。
 例えば、気温が非常に高い、風が非常に強い、強い雨などがあります。自分がベストを尽くすとしても、タイムが出ない環境という場合もあります。
 ここで、気合いを入れる方もいらっしゃるかと思いますが、時には目標タイムを少し落とさざるを得ない場合もあります。
 最後までしっかり走ることを考えますと、こればっかりは何とも仕方ないですよね。
 
 
■30kmを過ぎたら、留め金を外しましょう!
 自分を制御すると書きましたが、ゴールまで制御する訳ではありません。
 30kmが近づきますと、身体から出る熱で体温が上がって心拍数が上がります。また、疲労により、身体の動きが悪くなります。この中で制御する余裕が失われて行きます。
 この時、つまり30km付近が自分の中の留め金を外す時です。
 
 自分自身に不安があれば、留め金を外すタイミングを遅らせる方法もありますが、実はこの先は上げる余裕が無くなって行きます。
 ですから、制御し続けるよりも、行け〜!と走る方が良いと思います。最後まで走る!力を出し切る!と考えて走るんです。周りのランナーさんを考えず、自分のことだけ考えるべき処です。
 
 力尽きたら?ですか、その時はその時で仕方ないのです。
 昨年の僕は防府読売マラソンで集団のスピードアップもあり、僕自身も行け〜!と動きました。でも、結論は貧血でDNFでした。抑えて走るか?と考えた時、集団から遅れたら気持ちが切れるんです。ですから、集団の流れに乗って動いた自分の判断に後悔はありません。
 
 
■まとめ
 こうして書いてみますと、スピード練習より距離走の方が重要なんだなぁと思います。そして、30kmから全力で走る練習が非常に大切だと感じます。
 そこで走れる速さこそが、レースプランを練る上で大切です。どう頑張っても、このスピードより速いスピードで全部を走り切ることはできません。つまり、ベストの結果は30kmから走れるペースで決まると言っても過言ではありません。
 
 
(昨年の駒沢公園での練習から)
@igari_sportsさん、ありがとうございました!
 
 日曜8.20は前半に給水でスピードを上げることが多く、後半は単独になった11周目からスピードを上げました。こうした練習が大切と言えます。