夏の間は地足を作るトレーニングのため「フルマラソンのタイムを伸ばすなら」を休ませて頂いて来ました。

 お盆の時期が過ぎましたら、再開して行きますが、今週は8/19までアメリカ出張になりますから、普段とは違うアメリカのマラソン事情とかを書いて行けたらいいなぁと思っています。


 友人と話す中で気づいたり、考えたりすること、あるいは、練習会で走る仲間の姿を見る中で感じたことを書かせて頂いて来ました。


 今日は他の方と走る中での気づきについて、書いてみたいと思います。

 それはピッチの話です。



■男性と女性ではピッチが異なります

 ストライドを考える時、男性は身長が高く、筋肉質ですから、ストライドを広げるのが簡単なようです。これに対して、女性は逆にストライドを広げるのが大変です。

 男性と女性が同じ速さで走る場合、ストライドが違うので、ピッチが異なるべきです。

 ところが、女性ランナーさんは男性ランナーより人数が少ないので、練習でもレースでも男性の中に入ることが多いのです。そのために、女性ランナーさんの多くは、男性のピッチ、男性のストライドで走ってしまうことが多いのです。結果的に、この無理が影響して、故障しやすくなったり、年齢が上がると練習スピードが遅くなって、タイムが伸びなくなります。


 何故、女性ランナーさんが男性のピッチ、男性のストライドで走ってしまうのでしょうか?


 それはピッチが異なると、足が前後の方とぶつかるんですね。特に、トラックですと、コース内側を走りたいですが、非常に走りにくいので、集団の外を回らざるを得ないんです。

 1番大きい理由は「ピッチが合うとシンクロして走りやすい」ことだと思います。

 例えば、大学駅伝部のトラック練習を見ますと、みんなの足が一緒に動きますよね。

 シンクロするとリズムが揃って走りやすいですし、リズムが高まり、スピードが上がりやすいんですね。


 とはいえ、本当は女性ランナーさんには女性ランナーさんに合ったピッチがあるんですね。



 男性と女性ではどの位、違いがあるでしょうか?


 男性は180〜190歩/分、女性は190〜200歩/分が多いですね。特に、サブスリーの女性は200歩/分以上が多くなります。

 これはあくまでもざっくりしたもので、高橋尚子さんは220歩/分近かったですもん。

 トップ選手と比較するのは申し訳ないですが、僕は210歩/分程度です。

 ですから、僕はレースでシンクロしたことがないんです。



 ふと気づいたのは女性ランナーさんと一緒に走った時です。僕の場合、女性ランナーさんだとピッチが合いやすいんですね。

 話してみると、やはり男性ランナーの中で走るのはピッチが合わなくて、走りにくいそうです。また、シンクロすると走りやすいそうです。


 更に。

 男性ランナーと話すと、シンクロするから楽に走れると言います。あれ?知らないんですか?みたいに言われます。ピッチが違うの、分かってるじゃ~んと言いますが、男性ランナーの集団でも、僕がいると走りにくいでしょうね〜



 そう考えますと、自分の走りやすいピッチの方と一緒に走ることがタイムを伸ばすことに繋がる可能性がありますよね。

 特に、40代や50代の女性ランナーさんは故障を避けるためにも、男性と一緒に走るよりも、女性同士で走られた方がタイムを伸ばしやすくなるように見えます。



 こうして書いて来ますと、男性ランナーの方が女性ランナーより有利に感じるように見えます。

 でも、逆のこともあるんです。

 それは、単独走になると、シンクロできないので、男性ランナーは失速しやすいんですね。

 あ!と気づきました。僕はよく友人から「後半に強い」と言われる理由はここにあるんですね。シンクロしないから、いつも自分のリズムで走っているんです。自分でリズム、つまり、ピッチを刻めるから1人になっても、頑張れるんですね。

 そう考えますと、女性ランナーさんがよく後半に周りの男性ランナーをどんどん抜いていくのも、同じ理由かもしれませんね。



 ここまでをまとめますと、このようになります。

・女性ランナーさんには男性ランナーとは違う、丁度良いピッチがあります

・男性に入るより、女性同士で練習する時間を大切にした方が良さそうです

・シンクロすると走りやすいので、レース前半はリズムの合う方と走ると良いレースができそうです



(防府読売マラソン2022から。この先の折返し後に貧血でDNFになりました。友人の5006番さんはレースで一緒になったことがなかったですが、今度、ピッチについて聞いてみたいと思います)