「フルマラソンのタイムを伸ばすなら」をお休みさせて頂いて、色々な話題を書かせて頂いています。

 マラソンで「目標を達成する技術」を書かせて頂いています。どんなことに取り組んでタイムを伸ばすのか?を皆さんに考えて頂く話を書きながら、それらを自分の身体に染み込ませるにはジョグを活用することが効果的と紹介しました。

 そして、ジョグとレースでフォームを近づけることの意味を紹介し、多くのランキング1位の方がこの練習方法を考えて、取り組まれていることを紹介しました。

 ここで大切なのは、この方達が初めからそうだった訳ではないことです。


 58歳のKO泉さんは、山梨学院大学オツオリ選手と一緒に走られたことがキッカケと聞きました。ケガで道後温泉にやって来た彼と出会い、一緒に走った時、彼は走るスピードが変わってもフォームが変わらないので、スピードアップに気付くのが遅れてしまったんです、と言うんです。そして、何故かを考えて、気付いたのが、スピードが変わっても変化しないフォームだったと言います。そして、そこから取組み始めたんだそうです。

 若い頃に2時間20分を切るタイムだったのが、58歳の昨年度は2時間30分7秒!目標は2時間30分ではなく、もっと上に置かれています。いつも目標にするレジェンドです。


 47歳のたけぴょんは、練習で一緒に切磋琢磨して、練習後のランチを共にする友人です。普段はどんな意識をしてるのか?なんて話しません。それでも、キロ8だって、強い前傾姿勢です。真剣に取組む姿勢はいつも強い刺激になります。

 やはりリスペクトすることは年齢じゃないんですよね。僕より若いけど、リスペクトするランナーさんはたくさんいます。勿論、彼もその1人です。

 ジョグでさえ、どうやって着地してるか?どう足を運んでいるか?と学ばせて頂くのです。


 もしも、本当なのか?と思う方がいらっしゃるようでしたら、駒沢公園に足を運んで下さい!と言いたいですが、ジョグの姿は見えないんですよね。

 ここは悩ましいです。皆さん、ジョグは1人でコツコツ走っているんです。

 僕から言えるのは、「レースは氷山の一角」ということだけです。レースで結果を出すために、皆さん、腕を磨いているんですよね。



 そして、ここからは皆さんが取り上げられた項目をどうやって取り組んで結果に繋げていくか?という話に移っていきます。


 ここでは、僕が取組む前傾姿勢の必要性を僕自身が導き出したのか?を紹介しますね!

 こうやって考えることが、お読み頂く皆さんが考えて頂くキッカケになったらなぁと思ってのことです。

 僕がこうして書きますと、簡単そうに聞こえるかもしれません。でも、僕が友人達から身体が立ってる!と指摘されるようになったのは2017年です。そして、やっと最近になって前傾姿勢が必要な理由を理解して、真剣に取組めるようになりました。でも、距離走が不足していた今年の前半は悔しいですが、前傾姿勢がしっかり保てませんでした。

 また、ここからと思って、ジョグから取り組んでいます。



■ピッチを高めるとストライドが狭まります

 ピッチを高めると動きが小さくなりますから、単にリズムを高めるだけではストライドが短くなってしまいます。コンパクトな動きでもストライドを保つ、あるいは、ストライドを広げるには、筋力を増やすこともありますが、使う筋肉を増やすとか、ロスを減らすことが大切です。


 ピッチを高めると必然的に接地時間が短くなります。


 接地時間とは接地して、膝が曲がり、膝を伸ばして、地面から離れる時間です。ですから、膝を曲げて伸ばす動作が大きい方はストライド走法、小さい方はピッチ走法とも言えます。

 でも!その差はストライド走法の方に多いピッチ180歩/分は0.33秒毎に足を着きます。勿論、空中に浮く時間もありますから、実際の接地時間はもっと短いですよね。

 ピッチ走法の僕はピッチが210歩/分ですから、0.29秒毎に足を着きます。この0.04秒は本当に短い時間ですが、ここが走り方の違いにつながるんですよね。

 ストライド走法の方は蹴った後の足が後ろに跳ね上がり、再び前に運ばれます。この部分の動きが違います。ストライド走法の方は腰周りと膝下の筋肉を使って、強い蹴りを生み出します。これに対して、ピッチ走法の方は腰周りの筋肉を中心に蹴るため、膝下が後ろに跳ね上がらないことになります。

 この「蹴る」という動作は膝を曲げて伸ばす動きです。

 強い蹴りを生み出すには、膝を伸ばす動きと腰周りの筋肉を伸ばす動きを瞬間的に合わせることが大切です。更に、シューズの跳ね返りのタイミングも合わせると蹴りが強めますよね!


 更に、前傾姿勢を強めて、着地を身体の後ろに動かしますと、身体が前に倒れた姿勢になります。

 この姿勢が大切なのは、蹴り出す方向が変わるからです。普通であれば、身体の前に接地して、身体の後ろで蹴る訳です。ピッチを高めるには、この足の動きを小さくするってことです。仮に、接地が身体の前で接地時間を短くしたら、足を後ろに動かすことなく、蹴ることになります。蹴る位置が身体の真下になるので、当然上に上がりますよね。力が上に逃げるってことです。

 ですから、接地する位置を後ろに動かすことが大切になります。こうすることで、蹴る位置が動かないので、身体が上に上がることはありません。



■今回のまとめ

 正直言いまして、僕の考えがここまで至るのにスゴく時間が掛かりました。

 何故、走る身体が立ってしまったり、力が上に逃げてしまったのか?を考えました時に、接地する位置がカギなんだと納得できるには頭の中で考えることが必要でした。


 今回は前傾姿勢を取り上げましたが、スポーツと言いながら、僕の場合は考えることが大切なんです。それは運動神経が良くないからです。確かに、走る才能はあったのかもしれません。それでも、才能を開花させるには、運動神経がないので、頭の中で組み立てることが必要だったのかもしれません。


 次回は使う筋肉の種類を増やすことについて、書いていきます。




(足立フレンドリー2017から。身体が立って、着地も身体のかなり前でした)