「フルマラソンのタイムを伸ばすなら」という連載も一旦は区切りを迎えようとしています。

 色々なことを考え、自分の取組みと重ねながら書いてきました。そして、縄跳びを活用した練習方法とその具体的なペースについても書いて来ました。

 

 ここからは1段階上の方、特に40代や50代の方へのご提案を含ませて頂こうと思っています。

 

 

■サブスリーから更なる上を目指す難しさ

 サブスリーを達成された方が次に目指そうと取組むのが、サブエガ(江頭2:50)ですよね。3時間から2時間50分を目指す方は多いですが、マラソンランキングを拝見しますと、かなり壁が高くて、達成できる方が限られるのが分かります。

 特に、40代や50代のランナーさんにとって難しいのは、強い練習をたくさん詰めない点があると思います。

 強い練習は身体に負担を掛けますから、疲労回復が間に合わず、連続して行えないからです。回復が間に合わないのに、そこで頑張って、強い練習を繰り返すと故障しちゃう。

 

 この時に起こることを冷静に見てみますと、強い練習を重ねるとパフォーマンスが下がる症状が先にあると思います。パフォーマンスが低下するから、余計に頑張っちゃうんですよね。そして故障に至る流れです。

 

 

 僕はやはり疲労骨折したことがトラウマになっているようで、パフォーマンスが下がる処で強い練習をスキップする時が多いです。

 実際はパフォーマンスが下がる前に、例えば、「脹脛のコリがとれない」「股関節周りのコリが強くて動きが悪い」「気持ちが乗らない」なんてことが多いんです。良い練習ができないと思う時はスキップしちゃってます。

 

 手抜き〜!と言われちゃうかもしれませんが、1週間空けた位でパフォーマンスは落ちません。どちらかと言うと、ランナーさんの気持ち1つかもしれません。

 そう言いながら、4週間空いてダメだ〜😭という自分があったりしますけど。流石に1か月はダメですね〜。でも、無理して練習した処で良いことはありません。

 だから、如何に疲れを溜めないか?如何にコンディションを保つか?というのが大切だと思います。

 

 

 いずれにしましても、サブスリーから上を目指す上でより強い練習が必要な処と疲労回復に課題があるように見えます。

 

 

■最短ルートを歩む難しさ

 どのランナーさんも速くなりたいと思っていらっしゃると思います。

 皆さん、年齢を考えると今年に頑張ろう、今年に結果を出そうと、最短ルートを進もうとします。全力を繰り返して、速くなろうとします。

 良い?悪い?は分かりませんが、短期間ならできると思いますが、期間が延びて、故障したら、何のために取り組んだのか?分からなくなります。

 

 実際、僕自身がそうでした。

(このブログの初めの頃2014年の記事には、文章も内容も丁寧さに欠けますが、書いてあります。今の僕とは内容が随分違うかと思います)

 当時を思い返すと、自分でもイヤになります。

 毎日の練習もレース用のTakumi senを履いていました。1か月の平均速さが4:20/kmでした。走ると疲れるので、毎日走ることができませんでした。結局、仙骨の疲労骨折に至る訳ですが、疲れがどんなものか?さえ知らなかったんですね。

 一番イヤだったのは、湘南国際マラソンのスタートに向かう自分です。それは故障しても仕方ないと思っていたからです。走り始めて1年なのに、二度と走れなくても良いと思っていたからです。

 今の僕から見ますと「何も分からないで何を言ってるんだ!」と思っちゃいます。

 走れることって素晴らしいと思います。走る中でツラい時もありますが、僕はその先にある楽しさを求めているのだと思います。

 あの時の僕は未来を見ていなかったんです。

 今、こうして書く僕は、多くの方に未来の可能性を感じてほしいと願い、何かお役に立てないだろうか?と考えています。

 昨年もコロナ感染の影響、転倒があったり、先日の弘前のように体調不良など、カッコ悪い自分もいます。恥ずかしいですが、リアルガチなので、良い時ばかりじゃないです😅

 それでも、あがいて、もがいて進むのが僕のスタイルですから、仕方ないです。

(と、やばい!大きく脱線してますね。話を戻さなくちゃ)

 

 

■遠回りこそ近道かもしれません

 今の自分はスロージョギングが練習の軸です。平日はゆっくり走って身体を作り、週末のペース走で思い切り追い込むという練習スタイルです。

 

 前にも書きましたが、僕は少し遠回りで良いと思っています。一気にタイムを伸ばそうと思う気持ちは分かりますが、先に書きました通り、好結果の後は故障で良いのか?悩みます。

 僕は長くランと付き合って行きたいので、故障せずにジワジワとタイムを伸ばすのが良いなぁと思っています。

 

 年齢は待ってくれない!と言われるかもしれません。

 皆さん、気にしすぎかもしれません。

 例えば、Vaporfly を履く時に、履きこなすように走り方を進化させたかと思います。皆さん、シューズに合わせるように、年齢に合わせて走り方や練習方法を進化させることが大切なように思います。

 

 

 意外なことを言う若者が友達にいたんです。

 「僕は一気にタイムを伸ばすのではなく、ジワジワ伸びて行きたいんです」って言うんです。「やっぱり長く走りたいんですよね」と言うんです。55歳の僕が言うならまだしも、30代前半の言葉としてはムム!と思います。

 僕は嫌いじゃない考え方です。

 僕と同じコンセプトの練習方法です。30kmペース走とロングジョグを組合せる考え方を取り入れる若者が出てくれることは嬉しいです。45歳から走り始めて、47歳手前からスロージョギングに取組む僕より、遥かに伸びる可能性があるからです。

 

 

 近道、遠回りというのは、その人その人の考え方で変わりますよね。

 

(レジェンド古泉さんからは、まずは2時間30分を切りなさいと言われました。頑張りたいです)