3月から「フルマラソンのタイムを伸ばすなら」というテーマで書かせて頂いています。

 今回で40回!書き始めた時に考えていたよりも、長く書かせて頂いています。

 前回までに速く走るよりも、速く走ることとゆっくり走ることをミックスすること、更にそのスピード差を大きくすることが大切と書かせて頂きました。

 走るスピードが一定な場合、仮にスピードが速くても刺激が弱くなっていきます。そして、スピードに幅を持たせると、刺激が保たれるので、より速く走れるとなります。

 いつも同じ場所を走っていますと、どんどん走るスピードが速くなっていきます。

 

 ここで気をつけたいのは、「誰でも同じコースを何度も走り、コースに慣れると速くなります」という点です。レースでは初めてや慣れないコースを走るので、スピードが練習より上がって走れない、となりますよね。

 最近の僕は駒沢公園で練習することが多いのですが、以前のように、東川口の健康福祉村、戸田の彩湖、神宮外苑など、もう少し色々な場所を走る方が良いということですね。

 同じ場所で練習していると、やはり気持ちも身体も環境に慣れてしまうので、刺激が弱くなり、同じペースを繰返しても、練習効果が低くなります。工夫が必要ですね。

 

 そういう点も考えながら、色々な練習場所を使うことが大切ですね。

 お金を払っても、レースを練習代わりに使うのは効果が高いと言えます。ペース走ではペースが荒れませんし、路面や曲がり角まで分かった状態です。レースで結果を出すなら、練習レースが大切ですね。

 

 

 今回の話に移っていきますが、練習の中で走るペースを変えることはタイムを伸ばす上でスゴく重要です。

 でも、走るペースが変わった時に、走り方が変わったら練習効果が上がりません。それでは練習の意味がないですよね。

 同じフォームで走れるスピード範囲を広げることが、40代や50代でも自己ベストを更新していく上で大切!なんですが、現実として、ゆっくり走り、それを同じフォーム(ダイナミックやコンパクトはあるけど)で走るか?は乗り越えるべきか?悩む処です。

 

 

 僕自身はゆっくり走ることが大切だと思っています。それに、多くの時間をスロージョギングで過ごしています。今日はそんな僕のスロージョギングを少し紹介します。

 というのは、スロージョギングを始めて9年目ですが、スロージョギングって楽しい?と聞かれたら、決してスロージョギング自体を楽しいとは答えられません。それに、楽しい気持ちを持って走れるようになるまで、随分時間が掛かりました。

 スロージョギングを走る自分がそんな状態でお勧めするのは申し訳ないと思いますが、美化しても仕方ないと思うので、正直に書きます。

 でも、その一方で、練習効果の高さ、そして、走る中で出会う様々なことが自分をポジティブに替えてくれることが、僕をスロージョギングに導いてくれています。

 

 改めて友人の言った「速く走れるから、ゆっくり走れる」という言葉が心に染みます。

 僕も「速く走れるからゆっくり走れる」のではないか?と改めて自問自答しましたが、確かにスロージョギングを始めた頃は例えば、ハーフマラソンに出たら、ハーフの2倍、つまりフルマラソンの距離をスロージョギングで走ろうと思っていました。つまり、フルマラソンの距離を走れば、疲れが抜けるから、そこまでは耐えようと思っていました。

 そういう点で言えば、昔の僕は「速く走れるから、ゆっくり走れる」だったと思います。

 

 そこから時間が経った今、僕は速く走らないでも良いと思う時が増えています。

 恐らく、今までスロージョギングについて書いている中で書き足りなかったのはここかもしれないと思うんです。

 

 ですから、ここを普段より丁寧に書かせて下さい。

 

 

■初めは苦労の連続でした

 Takeアスリート鍼灸院を訪れた時、タケ先生に「大竹さんはキロ7で走って下さい」と突然言われたんです。

 その頃はキロ5より速くしか走っていませんでしたから、家に帰りながら、どうする?やる?止める?と考えてぃました。

 キロ7で走ってみますが、すぐにペースが上がってしまうんです。ペースだけ考えて走りますが、これで良いのか?と悩みました。

 そのまま走った湘南国際で疲労骨折に至りました。

 

 湘南国際の直後、2014年11月にタケ先生に診て頂いた後、クリニックで疲労骨折という診断を受けて、12月はエアロバイク、翌1月はウオーキング、翌2月からスロージョギングというプランを立てました。

 再び、疲労骨折を繰り返したくないという気持ちが強く、全力走の練習から他に切り替える必要があったので、やってみようと決めました。

 

 この時は意外に上手く取り組めました。

 11月と12月は走れず、その後は1ヶ月間、ずっと歩きだったからです。

 初めは良かったのですが、段々と回復が進んだ中で悩みました。3月の古河はなももマラソンを走れるのではないか?と考える自分がいました。この時は、大会の数日前に転倒して、膝を強打したことで、また歩きから始めることになりました。

 

 秋に向けてスロージョギングに取組むことを決めて、キロ7で走りました。が、ペースばかりを意識していたら、身体が後傾したり、着地が踵着地になっていたりと、滅茶苦茶になっていました。

 この頃はレースでの走り方も意識してませんし、スロージョギングでの走り方も分かっていませんでした。何も知らなかったので、壁にぶつかることばかりでした。

 

 

 ズバリ、上手く行かないことの連続でした。

 初めはゆっくりペースを自分のものにしました。上に書きました通り、着地や姿勢が悪化していました。

 これを直していく訳ですが、今度はピッチが低下していました。で、ピッチを上げますと、当然、ゆっくり走るために力が上ににげるようになっていました。

 

 僕が色々な課題を乗り越えて、スピードを変えても納得できる走り方に至ったのは2018年頃なんです。

 特に、僕は周りにこうした会話ができる方がいませんでしたから、随分、遠回りしたように感じます。

 ですから、こうして書かせて頂くことが少しでもお役に立てれば良いなぁと思っています。

 

 

(先日のかすみがうら2023から。しっかり肩がツイストしています。こうした走り方はスロージョギングで練習した走り方です)