「フルマラソンのタイムを伸ばすなら」というテーマで書かせて頂いています。

 この所、目標を立てて、その目標を達成する取組むことを挙げて、それぞれがどの程度の効果を期待するか?を考えて、その後に実際の練習に盛り込んで行くというアプローチを紹介させてもらいました。

 以前にも書かせて頂きましたが、営業の仕事をされている方は「○○社に✕台、△△社に■台」という販売計画を立てる時に同じようなことをやってるなぁとか、製品開発をされてる方は「目標にする仕様や性能に何が必要か?」といった議論で使っているなぁと思われたかもしれません。

 そうなんです。

 このアプローチは仕事でよく使われる方法です。仕事のアプローチをマラソンに取り入れる?と聞かれちゃうかもしれませんが、僕は分かりやすいなぁと思っています。

 

 目標タイムを決めて、その目標スピードで走る距離を段々と延ばすというトップダウン式のアプローチに対して、今回は取組みアイテムを積み上げるボトムアップ式のアプローチです。

 トップダウン式は現状と目標とか乖離した場合に、いくら頑張っても目標の距離を走れない時に解決策がなくなることです。この時にケガをしやすくなるとも言えます。

 逆に、ボトムアップ式はそれぞれのアイテムが予想通りの結果を出さないとか、競合するという場合が課題です。ですから、積み上げるアイテムを多めに用意しておくこどを提案しました。

 ですので、知恵や工夫を出すことを繰り返し行うことが大切です。勿論、このブログをネタ探しに使って頂いても良いですし、様々なブログや本を読まれる中で見つけてほしいと思います。

 

 なお、アイテムをピックアップする時に、自分の良い所を伸ばす方が良いと思います。苦手なことに取組むのは時に苦痛です。

 僕がピッチを上げることに取り組んだのは、ピッチが高かったからです。悩ましいのはストライド走法の方かもしれません。僕が書かせて頂きました通り、使う筋肉の種類を増やすことができると良いですね。僕は結果的にストライドが伸びるかもしれませんが、基本的に副作用と考えています。

 

 ご自分で考えられたアイテムを練習に落とし込んで、取組んでみましょう!

 練習方法としては、先に僕が書きました峠走やロングジョグが必須ではありません。勿論、夏の間の基盤強化では良いと思います。

 

 

■夏にトレラン、トラックを頑張るなら

 先に、ランニングとトレランやトラックを両立するのが難しいと書きましたが、実際は両方が速い方も多くいらっしゃいます。

 僕の友人を見ても、両方強い方は多いです。

 ただし、友人の練習内容を見ていますと、季節によらず、両方に取組んでいます。恐らく、比率は季節で変化していますが、そうした取組み方もあると思います。

 確かにいつも両方に取り組む方法はあると思いますが、僕は器用でないので、両方を常に取組むことができません。仕事や研究は問題ないのですが、運動は切り替えられないんですよね。なので、すみませんが、ここでは季節で練習内容を替えるという形で書き進めさせて下さい。

 

 

 

■目指す方向と練習との組合せ

 先にピッチを高める話を書きましたので、ピッチを高めるのに向いている練習を簡単に紹介します。

 僕がお勧めするのはトラック練習です。でも、スピードを上げる時にピッチを高める、つまり、足をたくさん動かして、スピードを上げますから、ストライドが狭い状態になります。

 目安としては10km程度を走りますと、体の中にそのリズムが残ります。これは全力走ではなくても大丈夫です。

 できれば、同じ日が分かりやすいですが、リズムが残った状態で、スピードを思い切り上げて1kmを走りますと、速いリズムで走れると思います(絶対的なスピードが上がるとは言えません)。更に、その後、数日はスロージョギングであっても、ピッチが上がりやすい状態になります。

 疲れを抜きながら、繰り返して行きますと、身体の中のリズムが高まり、スピードを上げられるようになります。

 但し、集団走で周りの方に合わせて走ると、元に戻ってしまうことも多いので、Garminの画面にラップピッチを表示させるとか、走り終えた後に平均ピッチを確認する等の工夫が必要です。

 

 これに対して、トレイルはどうしても斜度が刻々と変化するために、リズムを一定で走りにくくなります。

 ですから、練習内容を考えると、どこで練習すると良いのか?が決まって来るように感じます、

 

 

 筋力を強めるなら、やはりトレランや峠走のようやアップダウンが良いですよね。特にスピードを上げなくても負荷が高くできるのは良いですね。

 ここでご注意頂きたいのは、ここも走る時はリズム重視が大切です。スピードを落とす時に、足の運びをゆっくりにしますと、練習効果は高まりません。リズムは同じで、歩幅を狭めて走りますと、上り坂を上がる時間が長くなるので、練習効果が高まります。(スピードを落とすのは練習効果が高まりますが、走っていて、つらいですね)

 トラックでは負荷を上げるのが難しいですから、できるだけ坂を求めて練習されることをお勧めします。

 

 ここにあげたのはほんの一例ですが、目標を立てて、そこを目指すための取り組みを決めて、具体的な練習に落とし込んで行きますと、日々の練習に意味が生まれでぎますよね。そして、その練習における瞬間瞬間を大切にして、成長していきたいですね。

 

 

■まとめ

 今回まで、目標を達成する取組みを決めて、練習方法に落とし込むことを書いてきました。

 でも、自己分析を重ねて、客観的に道を決めていくのはなかなか大変です。そういう点では、もう少し取組みやすいアプローチも紹介させて頂いた方が良いかもしれません。

 明日に続けたいと思います。

 

(かすみがうらマラソン2023のゴール後。この日は初めて背筋を積極的に使って走りました)