先週から書かせて頂いています、フルマラソンのタイムを伸ばすなら。

 今まで、色々と書かせて頂いてきた中で、毎日続けて書くと疲れたり、息抜きしたい時があったりしたんです。ですから、何となく義務感に追われて書いていました。

 今回は適度に間隔を空けさせて下さい!

 そんな訳で、おおよそですが、週2回くらいはスキップしなかがら、書かせて下さい。

 

 さて。

 ここまでは「大撃沈」を防ぐ方法として、まずフルマラソンを走り抜く足を作ることを書かせて頂きました。そして、足はできていても、レース後半はちょっとした気持ちの隙間を突く出来事に襲われて失速してしまうことを書きました。これを防ぐためには自信を付けることが大切で、自信を付ける方法を紹介しました。

 この中では「たかがジョグされどジョグ」としてジョグの質を高めて、レースと同じフォームを手に入れることを書かせてもらいました。30kmペース走での工夫についても紹介しました。

 

 これらは秋に向けた取組みで、レース後半の失速を防ぐ取組みでした。

 

 ここまで書かせて頂いたのは、かなりハイレベルな方に向けた内容になっていたと思います。

 ここからは、サブスリーを目指す内容について書いて行きたいと思いますが、その前に、春のマラソンが終わろうとしていますので、僕の秋までの練習について書いて行きたいと思います。

 

 

■歩数に耐えられる足を作るならこれから秋が最適です

 タイムを伸ばしていくには下地作りが大切だと思います。この下地作りにしっかり時間を掛けることが、走りの質を高めると思います。

 

 色々練習してみますと、スピード練習での効果が得られるまでは1〜2ケ月かなぁと思います。これに対して、持久力を増やし、長い距離を耐えられる足を作るには半年程度が必要だと感じます。

 それはスピード練習では速筋を鍛えますが、持久力を高めるには遅筋を鍛えるからです。特に、体幹を鍛えるのは時間を要します。

 ですから、スピードを上げるのは夏からでも充分ですが、持久力を養い、下地を作るには秋まで半年になる4月から取組むことが大切と言えます。

 

 今日は足を作る練習方法を紹介していきます。

 

■最もお勧めしたいのは峠走です

 僕が一番お勧めしたいのは、僕も下地作りに取組んでいます峠走です。

 峠はどう走ったら良いでしょうか?

 答えは意外かもしれません。ゆっくり走り、長い時間を掛けて上り、長い時間を掛けて下るのが効果的。でも、歩きはダメです。使う筋肉が替わるからです。いつものリズムで歩幅を狭くして、ゆっくり走ります。

 アップダウンにはトレイルもありますが、トレイルは岩や木の根で均等リズムで走りにくいので、できれば舗装された道路が良いかなぁと思います。勿論、トレイルでも、練習効果はありますが、ペースを上げた時と同じ使う筋肉を使う、フォームを同じにすると考えた時、リズムや重心位置が大切です。

 繰り返して通いますと、段々と長く走れたり、疲れも軽くなっていきます。

 

 峠走の効果ってなんでしょう?

 上り坂ではフォアフットで着地して、股関節周りの筋肉を使って走ることがお勧めで、前傾姿勢を作ると、身体の後ろ側の筋肉、つまり、背筋や殿筋を鍛えることができます。

 下り坂では踵着地に切替えて、膝下の筋肉で走ると速く走れます。この場合、身体の前側の筋肉、つまり大腿四頭筋を中心に鍛えられ、ストライドを広げるように走ると脹脛の筋肉を鍛えられます。

 でも、普段の走り方がフォアフットか?踵着地か?で重視したいのが、上り坂か?下り坂か?で変化します。

 では苦手な坂は?と言いますと、フォアフットの方は下り坂をフォアフットで良いです。踵着地の方は上り坂を踵着地で良いのです。

 走り方を磨くための峠走です。それなのに、使う筋肉を変えてしまっては意味も失われますよね。

 

 どこを走れば良いでしょうか?

 実際に走る方の人数としてはヤビツ峠を走る方が多いですが、僕は奥武蔵グリーンラインをお勧めします。傾斜の強さ、そして、アップダウンの繰返しはヤビツ峠とはレベルの違いを感じます。

 グリーンラインでは、時折、速く走る方に抜かれますが、僕は速く走るのが勿体ないと思います。

 僕自身はフォアフットで上り坂が得意です。ですから、上りでは股関節で坂を登る感覚を身に着けて行きます。下りは踵着地でぐいぐいスピードを出さず、こちらもフォアフットでスピードを吸収して走ります。

 

 峠走は日本全国、色々な処でできますし、一人でも走れます。できるだけ長い距離を走れるコース、そして、起伏に富んだコースがお勧めですので、キツさを楽しんで走ってほしいと思っています。

 

 

 次回はもう少し違う楽しめる練習について書いて行きます。

 

(昨年の奥武蔵ウルトラから。顔振峠の上り坂を登ってますが、この時は既に足が売り切れでした)
(戻って来た処ですが、もう足がなかったです)