今回はRZの修理をご紹介します。
ヘッドライトが点かなくなったということで
急きょご来店いただきました。
ヒューズが切れていたため交換するも
ライトは点かないままとの事。
何やら電気系のトラブルが起きてます。
とりあえずヒューズやバッテリの集まる
サイドカバーを開けてみます。
ん~、何でしょう・・・、何か違和感が・・。
それと変なにおいも少々・・。
”ああっ!”
バッテリーの下に何か漏れた様子が・・。
そしてバッテリーを外してみると・・
グニャグニャに変形してます・・・
下に漏れてたのはバッテリー液ですね。
レギュレータの故障で過電圧がかかったのか・・と思いきや、
容量2.5アンペアのバッテリーが載ってます
RZの元々のバッテリー容量は5.5アンペア。
半分以下のサイズになっちゃってます。
何でこんな物が付けられてるんでしょうか?
謎です
恐る恐る肥大化したバッテリーを外し、
(結局バッテリー内部でショートが起きてました)
一旦代わりのバッテリーを取り付けエンジン始動。
レギュレータの動作を確認します。
まずはタコメータの確認。
アナログとデジタルの時間差はありますが
概ね合っていますね。
アイドリングの回転数が僅かに低いので微調整。
アイドリング付近、中古のバッテリーなので
電圧はやや低めですが・・
回転数を上げると、十分に電圧は上がり
尚且つ制圧もされています。
バッテリーのショートは容量の問題でしょうね。
ここでお客様と相談。
今のところレギュレータは機能している様子。
しかしながら前歴も不明なため、
今回は思い切って交換することに。
左側が車体に付いていたもの、右側が新品です。
裏側の樹脂部分に細かなヒビが入っています。
ハーネスもやや硬化。
カプラーも腐食が起きています。
車体側、バッテリーケースの内側。
何かハーネスの取り回しが気になる~
簡単に整理し直し。
ちょっとした事ですが、この積み重ねが大事。
車体側のカプラー、こちらは加熱によって変形しています。
端子をすべて新調しなおし、
新しいカプラーに交換しておきます。
そしてレギュレータ、バッテリーを交換。
バッテリーはMFタイプの6アンペアに変更。
本来RZのバッテリーは開放型です。
容量が同じでも開放型のバッテリーを
MFに変更できるとは限りません。
ジェネレータおよびレギュレータのタイプによります。
現在でも開放型のバッテリーは入手出来ますが
流通量が減ったため非常に割高になっています。
元々「高性能」というワケでもないので
MFで代替え出来れば、それに越したことはありません。
RZは三相のステータコイルにマグネットのフライホイル。
これは現在のバイクと変わりないので問題無しでしょう。
あとはレギュレータの具合ですね。
改めてエンジンを始動してチェックしてみます。
アイドリング付近、もう14V半ばまで上がっています。
回転を上げても大きな変化はなく
予想以上に安定しています。
やはり新品レギュレータに交換して正解ですね。
これならMFバッテリーとの相性も問題無いでしょう。
規定のバッテリーと寸法が変わり
張り出しが増えたのですが、
ギリギリサイドカバー内に収まりました。
今回はこれにて作業完了です。
ご依頼ありがとうございました。