日大、安元隆子先生の講演会で紹介された
「チェルノブイリの祈り」(岩波現代文庫)を数日前に読み終えました。
この本は、チェルノブイリ原発事故に遭遇した人たちに取材して
話してくれたことを聞き書きしたものです。
人数やら、計算やらじゃ出てこないあれこれがここにはある。
ここに出てくるチェルノブイリの人たち、
名前を日本名に置き換えたら…そのまま福島の話で通用しそう。
国が、言葉が違っても、
共産主義も資本主義も結局は同じだなと思う。
結局、庶民が一番割を食う?
私は女性史の聞き書きをしていたことがあり、
その時に印象深かったのは「これは書かないで…」という話が
結構多かったことでした。
それも、こういうことこそ公開したい!と思うものが多い。
しかし、とても個人名をだしての公開は無理だとわかる…。
「あなただけには聞いておいてもらいたい」と何人かに秘密の話を聞いた。
ご本人も墓場まで持っていくつもりだろう内容の話を。
自分がいなくなった後、なかった話にはしたくない、
でも、家族にも友人にも話せないそんな話を、
たぶん、全くの他人だから話してもらえた。
「チェルノブイリの祈り」を書いた人にも、きっとこんなことがあったと思う。
この本は、福島の、そして日本のこれから先なのか?
と思うととても憂鬱になってくるが、
このままだったら同じになってしまうから
同じにするものか!と思えばどうだろうか?
でも、とても「同じにしない」のは難しいと感じている。
今日からは「みえない雲」(小学館文庫)を読んでいます。
マンガ版を先に読みましたので、
大まかな内容はすでに分かっています。
…原発事故後の日本の対応そのまま、です。