皆さんこんにちはニコニコキラキラ

 

ついに関東甲信も2023年梅雨入り雨が発表されましたね...えーん

 

バイク乗りにはつらい時期ではありますが、我々はしっかり開発を進めておりますOKキラキラ

 

YAMAHA YZF-R1 2021年モデル MotoJP開発車両

 

かなり多くのお客様から、現行R1はまだかまだか...とお待ちいただいておりましたので、弊社デモ車両(2021年モデル)を使って YZF-R1 2020-2023年モデルのチューニング開発を本格始動いたしましたグッキラキラ

 

チューニングの受付につきましてはブログ文末に記載しておりますのでご確認くださいびっくりマーク

 

  セッティング準備

 

 R1はYAMAHAが誇るフラッグシップモデルなだけに、チューニングをご相談いただくお客様の多くはサーキット走行をされる方ですフラッグ

 

 そして、多くはサーキット走行に向けてマフラーを交換されてますが、 AKRAPOVICリンクパイプ仕様が一番多い印象ですね笑ううさぎ

 

 

 お客様からはマフラー交換後に下記のようなご相談をいただきます

 

乗りづらくなった

パワー感、トルク感が無くなった

(薄くて)心配だから全開走行をためらっている

気持ちよく走ることができない

これって燃調が狂ったからですか?

 

 そう、燃調に関するご相談がダントツ1位を占めておりますびっくりマーク

 

 特にR1はマフラー変えると薄いといわれる傾向があり、中にはお客様の周りから「燃調しないと壊れるよ?ゲッソリ」と言われたこともあるとか...あせる

 

 そんなみなさまの一番のお悩みを解決すべく、我々弊社所有の車両(YZF-R1 2021)を利用して、AKRAPOVICリンクパイプ・マフラーを装着・空燃比(A/F)を計測~燃調まで進めることにしましたグッキラキラ

 

 せっかく車両を所有しているので、今回は各エキパイにワイドバンドO2センサーのボス穴をあけて、弊社が得意とする4シリンダー独立燃調を行うことにしましたニコニコキラキラ

 

 

※参考ブログ:過去の独立燃調(ZX-25R、CBR1000RR-R)

 

YZF-R1 2020-2023 純正エキパイ(材質:チタン)ボス穴加工前

 

YZF-R1 2020-2023 純正エキパイ(材質:チタン)ボス穴加工後

 

ボス穴加工は鈴鹿で有名なオーテック・鈴鹿 様に依頼させていただきましたニコニコキラキラ

迅速かつ丁寧な作業いただきありがとうございましたビックリマーク

 

 

 

 

こうして、無事4シリンダーすべてにワイドバンドO2センサーが取り付けられましたグッキラキラ

 

これから弊社所有のシャーシダイナモを利用して各シリンダーの空燃比(A/F)を見ていきたいと思いますニコニコキラキラ

 

 

  燃料マップ調整(独立燃調)

 

 シリンダー別でエンジン回転数(RPM)スロットル開度(%)ごとに空燃比(A/F)を確認したところ、下記のような空燃比分布となりました。

 

◆横軸 - 電子スロットル開度 [%] 

◆縦軸 - エンジン回転数 [RPM] 

赤色に近いほど 空燃比が薄い緑色に近いほど 空燃比が濃い を表します

※パフォーマンスを優先した空燃比と比較した場合の評価

 

 見ていただくと分かるように、全体的に空燃比(A/F)が赤色(薄い)傾向が確認できました。1番赤いところはなんと18.0以上と極薄でしたガーンみなさまの予想は見事的中です...これで走ったら少し(いや...かなり)心配ですよねメラメラ

 
 また、各シリンダーで同じ領域にフォーカスすると、シリンダーごとに空燃比(A/F)が結構ズレていることが分かりますガーン
 

純正マップでそのまま回すとこんな感じです...ガーンメラメラ

 
 全体的な薄い濃いの判断だけではなく、こうしたシリンダー間の空燃比(A/F)のズレを確認したり、補正できるのが独立燃調なのですニコニコキラキラ
 
 対して、広く見られる一般的なFIセッティングでは、エキパイ集合以降(エキパイ集合部やサイレンサーエンドなど)空燃比(A/F)を測定します。
 
ニーズやコストを考えてもこの方法は一般的ですし、通常は有効な調整手法といえます。
 
しかし、この方法では各シリンダーの空燃比がどうなっているか見る術がないため、今回のように各シリンダーでズレていることに気づけません
 
シリンダー間で空燃比(A/F)が大きくズレてしまっている状況の中、エキパイ集合部以降の計測結果を頼りに調整を進めると、どうなってしまうのでしょうかびっくりマークはてなマーク
 
エキパイ集合部以降で計測~調整した場合
◆実際のデータをもとにシミュレーションを実施
エキパイ集合部以降で計測すると、各シリンダーの平均値(緑色-破線)のみが取得されます。従って、通常は上記のようなチャート(ターゲット空燃比と平均値)を見ながら燃調が行われます。
 
エキパイ集合部での燃調の基本的な流れとしては、空燃比(A/F)から補正量を計算し、各シリンダー全体を一律に調整していきます。したがって、各シリンダーがすべて同じ方向(薄く濃く)に調整されていきます
 
この例だと、全体的に各シリンダーの平均値(緑色-破線)ターゲット空燃比(ピンク色-破線)より上側にいる(薄い)ため、全シリンダーの燃料噴射量を濃いめ(増量)方向にオフセットさせることになると思います。
 
◆実際のデータをもとにシミュレーションを実施
 

この要領で計測~調整すると、各シリンダーの平均値のみがターゲット空燃比に近づきますこのチャートを見ると、平均値≒ターゲット空燃比に落ち着いているため、通常はセッティング完了という判断になると思います。これが世間一般で言われている現車セッティングですね。

 
◆実際のデータです
 
しかし、実際の各シリンダー(1番~4番)の空燃比(A/F)(セッティング前)を見てみると、2番シリンダー(白色)が他のシリンダー(青・黄・橙色)から反対方向に大きくズレているのが良く分かります。
 
そもそもクロスプレーンは点火タイミングが不等間隔であり、2番~4番が90°と近いため、吸気干渉(エアクリーナーBOX内で空気の奪い合い)を起こしやすいのです。また、R1はYCC-I(可変吸気ファンネル機構)によって低回転と高回転で吸気特性が変化するため、余計に複雑ですあせる
 
今回のケースも恐らくは2番シリンダーとその他のシリンダーが吸気干渉を起こして、吸気効率が良いシリンダーが(空気を奪って)薄くなり、吸気効率が悪いシリンダーが(空気を奪われて)濃くなったものと思われます。
 
ですので、吸気干渉が起こると、このように違う方向にズレてしまうことがあるのです。
 
◆実際のデータをもとにシミュレーションを実施
 
そのため、エキパイ集合部で取れた空燃比(A/F)で調整を進めても、あるシリンダーは適正な方向に進むものの、そのほかは逆方向に調整されることになります。
 
先程の平均値だけ見た結果(平均値≒ターゲット空燃比)は良い感じに見えましたが、こうして各シリンダーで見ると、シリンダー間のズレは相変わらず残っており空燃比(A/F)もまったく合っていません
 
各シリンダーがズレたまま、足し引きで平均値がターゲット空燃比に収束している始末ですガーン
 
これだけ各シリンダーでガタガタしていると、空燃比(A/F)が合っていないシリンダーが足を引っ張り、エンジンは綺麗に回りません...AKRAPOVICリンクパイプを装着して、エキパイ集合部以降で燃調すると、まさにこのようなことが起こっているということです...滝汗
 
これだと、せっかく燃調したのになにか残念ですよねえーん
 
各シリンダーで計測~調整した場合
◆実際のデータです
 
では、シリンダー毎に細かく調整出来たらどうなるでしょうかびっくりマークはてなマーク
 
各シリンダーはそれぞれターゲット空燃比(13.0)から大きくズレております
薄くなっているところもあれば濃くなっているところもあり、結構バラバラですあせる
 
これらをピンポイントに狙い撃ちで調整してみましょうびっくりマーク
 
◆実際のデータです
 
これは実際に独立燃調を行った後の各シリンダー(1番~4番)の空燃比(A/F)と平均値を表しております
※シミュレーションでは無く実際に調整して再計測した生データですびっくりマーク
 
各シリンダーで領域毎にピンポイントな調整を繰り返し行ったため、あれだけガタガタだった空燃比(A/F)チャートが驚くほどきれいになりましたびっくりマーク
 

まだ調整段階ですが驚くほどスムーズなふけ上がりとなっておりますびっくり

 
ここまでシリンダー間で空燃比(A/F)が揃ってしまえば、あとはコンディションの違いなどで微妙な変化が生じたとしても、通常のようにエキパイ集合部で計測し、4シリンダー全体で調整することで最適化が可能となります燃料噴射量は各シリンダーの空燃比(A/F)を揃えることが最も重要なのですニコニコ
 
不等間隔爆発エンジン(クロスプレーン)のセッティングは通常の等間隔爆発エンジン(フラットプレーン)とは異なりシリンダーごとに空燃比(A/F)がズレやすいため、各シリンダーで独立燃調が有効ですグッキラキラ

 

クロスプレーンのメリット慣性トルクの軽減であるのに、各シリンダーで空燃比のバラツキがでると燃焼トルクにムラができてしまうため、クロスプレーンであるメリットが生かしきれず、実にもったいないことになりますびっくりマーク

 

 

 当たり前ですが、4シリンダー独立燃調後は足を引っ張る(空燃比がズレている)シリンダーがいなくなり、全シリンダーの足並みがきれいに揃うので、エンジンの調子がすこぶるよいですびっくりマークびっくりマークまさにヴァレンティーノ・ロッシが言っているようにSweetという言葉がぴったりですニコニコキラキラ
 
 動画の通り、空ぶかしのレスポンスが非常に良くなり軽快なふけ上がりとなりましたニコニコキラキラ 
 また、オートブリッパー利用時の追従性もこのふけ上がりのように俊敏となりましたキラキラ
 
ここまでくると、気分はまさにファクトリーマシンですね照れ
 

 

  チューニングの受付について

 

 

如何でしたでしょうか。AKRAPOVICリンクパイプ仕様を装着も、独立燃調後は見違えるほどエンジンのふけ上がりが鋭くなり、フラットなトルク特性でとても乗りやすくなりました照れキラキラ

 

 排気音も今まで聞いたことが無い、ドロドロした感じガーンからカーンと突き抜けるようなレーシーな音野球に変化し、粒が揃った鋭い加速感が味わえますグッキラキラ

 

 こちら、一番よくご相談があるAKRAPOVICリンクパイプ仕様のデータが製作完了したため同仕様に限り、先行で下記内容にてECUチューニングの受付を開始いたします!

※純正マフラー仕様(スリップオン含む)については、この後間もなくデータ製作を行いますので、もう少々お待ちください

 

<基本メニュー 65,780円

① 点火マップ 調整最適化

② 電子スロットル開度マップ 調整最適化

PWR1:最適化

PWR2~4:変更無し

③ アクセルオフ時燃料カット 調整ドンツキ・エンブレ軽減

EBM1~2: 変更無し
EBM3: 燃料カット調整

④ ラジエター冷却ファン温度 変更 (105℃/100℃ → 100℃/95℃)

⑤ 吸気デバイス 調整 (最適化)

⑥ スピードリミッター 解除

 

<オプションメニュー① +11,000円

⑦ 燃料マップ調整

MotoJPオリジナルマップ適用

※現在はAKRAPOVICリンクパイプ仕様 独立燃調データのみお受けしております

※データが無い吸排気仕様はお受けすることが出来ません

⑧ アフターファイア 調整

こちらの車両につきましては軽減効果が僅かとなりますのでご了承ください

 

★上記サービス内容は今後変更の可能性がございます

 

 

★現在はAKRAPOVICリンクパイプ仕様 独立燃調データのみお受けしております

※純正マフラー仕様(スリップオン含む)については、この後間もなくデータ製作を行いますので、もう少々お待ちください

 

<今後の独立燃調データ製作について>

〇純正マフラー(純正サイレンサー / スリップオン仕様)… 6月中(予定)

〇AKRAPOVICエヴォリューションライン … 計画中

 

AKRAPOVICエヴォリューションライン計画中となっておりますが、需要数によっては実施を検討しております。独立燃調データ製作の実施をご希望のお客様はぜひご要望をお聞かせください。

 

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ECU Tuning, Performance Parts

株式会社MotoJP

〒245-0064 神奈川県横浜市戸塚区影取町1771-2

Tel: 045-392-3308 Fax: 045-392-3306

URL http://motojp.main.jp/

営業時間:10:00 - 18:00 (休憩12:00-13:00)

定休日: 火・水曜日

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