チャリング・クロス街84番地 (増補版)
へレーン ハンフ 編著
江藤 淳訳
なんとも心温まる作品。
好きなことを通じて、全くの他人と交流できる。それは、素晴らしい広がりを感じる。
人生も、社会も、自分から少し扉を叩いてみたり開けてみると ずっと変わってくると思う。
内容は、古本屋の店員と注文依頼のお客さんの書簡だけ。お互いに根っからの本好きなので、スノッブなやり取りなんて無い。
でも、その内容はとても高度で専門的。読み進み、あ、この人達は本物なんだな、と知る。
登場人物達の朗らかさ、謙虚さ、寛容さに安心する。そしてユーモアのセンスと言い回しが抜群に良い。
当然、訳者が素晴らしい。
書簡の間隔が長くなっている時、読者としても、
それぞれ皆充実してその月日を過ごしているのだろうと、いろいろと想像する。
とても良い本を読んだ。
次は、
坂木司さんの
アンと幸福
純粋で正直なアンちゃんは たまに傷ついたり悩んだり。
自分の周りで起こること。出会う人。
アンちゃんは素直だから、様々に影響を受けて成長していく。
読後はすっきりと心地よく、ほんわかと明日への活力を感じられる。
アンちゃんの本は4冊目。次に会うのは、どんなアンちゃんだろうか。
またしばらく大福や団子を買うだろうなぁ。