最近、アイドリングが弱くなってきて、ストールすることがある。との事で入庫したKH500.
確かに2番のエキパイの温度が周りよりも低く、アイドリングが、弱い。
更にはヘッドライトを付けるとリミッターが効いた様に吹け上がらない時があります。
点火系はウメデンさんのCDI。しかし、1番と3番はきちんと点火しているので、CDIは大丈夫そう。
点火タイミングをチェックし、ピックアップ周りをチェックしても問題ない。
ので早速コイルを外してチェックです。
社外のプラグコードに替わっています。
よく見ると、
あれま 穴が開いてます
フレームに接触する場所でもないので、何らかの原因で、熱を持って、樹脂部分が解けてしまったようです。
という事は、、、
やはりコードとの接触不良ですね。
このコイルの場合、コードは芯線を出さずに、コイル内の針に刺して接続するタイプです。
今までは上手い事接触していたんでしょうね。
ライト点灯時に吹け上がらないのも、接触が悪いところに電気がたくさん送られると同時に、
コイルには電機が溜まりすぎて発熱し、穴が開き、電気を沢山使ってしまう為、
ライト周りで電気を消費すると、点火への電気が少なくなってしまい、リミッターが効いたように吹けあがらなくなるということでしょう。
(ウメデンのCDIは大電流を流せる代わりに、異常に電圧が下がると正常に作動できず、失火をします)
ここで、さあ交換しよう。と言いたい所なのですが、この車種E型、F型は「コイルが特殊で代替がない」 とウメデンさん。
「一時使えても、いつかCDI自体がパンクする恐れがある」 と教えていただきました
そうなると、コイル本体を修正です。
接続部を開けてみました。
各配線との同通、抵抗を測ってみると、他のコイルとほとんど差がありません。ということは復活できる
芯金部分は少しぐらついているので、動かないように固定し、プラグコードを差し込みます。
奥までぎゅうぎゅうに押し込みました。これで接続は完璧
で、この開いた穴はどうするの? ちゃんと絶縁のカバーをかぶせてから、エポキシで固めます。
(エポキシで、しっかり絶縁できます)
今回は2番だけではなく、1番も同じ不具合が出始めていたので同じように修正しました。
で、テストランをしたところ、エンジン始動、吹け上がり、アイドリング良好 トルク感も増しました
ライトをつけてもビンビン吹け上がり、バッチリ修整出来ました
プラグコードが固くなってきた。キャップを外すと緑青(ろくしょう)が発生していた。そんな場合はコイルが破損する恐れがあります。お手ごろなコイルが売っている事もあり、気軽に交換できるパーツですが、接続をきちんとしてあげると、本来の性能が発揮できるほかに、耐久性もあがるので、不安がある方は、また相談くださいね