T様のCBX’79 エンジンフルオーバーホール!! その3 | moto-JOY Blog

腰上の点検を終えたT様のCBX’79 16万キロ走行号!!

前回の記事はこちらから!!

引き続きクランクケース分割して腰下の状況をチェックしていきます。

分解した時の写真を撮影し忘れてしまいました・・・。

 

取り出したクランクシャフトです。

ジャーナル部は綺麗な状態ですのでやはりオイル管理が良かったのだと思います。

 

 

 

コンロッドメタルも16万キロ走行した車両とは思えないです。

大きな傷も無くこのままでも使えそうなぐらい綺麗です。

コンロッドの曲がりも測定して異常なし。

初期型はコンロッドの曲がりが多いので要注意ですね。

 

クランクシャフトの曲がりを測定したところ、振れで0.05mm、曲がり0.025mmで基準範囲内です。

ですがせっかくですので心出しとダイナミックバランスの修正に出す事になりました。

 

続いてミッションの点検です。

T様が以前購入した中古ミッションを持ってきてくださったので

比較して程度の良い方を組み込むことになりました。

上が16万キロ走行のミッション、下が中古のミッションです。

この写真では違いが判らないですね。

 

 

驚いたことに16万キロ走行のミッションと持ってきていただいたミッション

目視ではさほど違いが無いのです。

逆にドックの状態は16万キロ号のミッションの方が摩耗が少ないかも・・・。

しかし、よくチェックすると・・・

写真では解らないですね・・・。

16万キロ号の歯の方が丸みが無くなり痩せているのが確認できました。

左が16万キロ、右が中古ミッション。写真では伝わらないですね・・・。

歯が痩せているのでバックラッシュが大きいのも確認できました。

他にもニードルローラーベアリングとの摺動面にもわずかながら段付き摩耗が見られます。

結果、ミッションは持ってきていただいた中古ミッションをオーバーホールして使用します。

 

洗浄後にシャフトのバリ取をりしてベアリング、サークリップを新品に交換です。

  

 

ミッション完成です。これで次の10万キロまで行けますかね?

 

スタータークラッチのスプリングをチェック。

僅かですが自由長が短くなっていますので交換します。

スタータークラッチはクランクケースを分割しないとメンテナンスできませんので・・・。

ローラーの当たり面は凹凸もなく綺麗な状態ですので再使用できます。

 

 

プライマリーチェーン、カムチェーンは全て新品に交換します。

どのぐらい伸びているのか興味がありましたので新旧で比較して見ました。

まずはプライマリーチェーン。

左が新品、右が中古です。2mm?ぐらいでしょうか?伸びが確認できます。

 

 

同様にカムチェーンA、Bです。1mmぐらい?伸びが確認できます。

常にオイルに浸かっているとはいえやはり徐々に摩耗して伸びていくようです。

もっと目に見えて伸びているかと思いました。

 

クランクシャフトを待つ間にクランクケースを洗浄。

オイルスラッジのこびりつきなども無く綺麗な内部です。

 

ロアケース内も非常に綺麗です。

 

純正ペイントが残っており、シリンダースタッドに錆もありません。

マニアな方ならお気付きでしょうが、このエンジンは再初期型のエンジン番号は3ケタです。

スタッドボルトは一度取り外してシリンダー合わせ面を綺麗にします。

その後オイル漏れ対策をねじ山に施して取付けします。

 

外注に出した部品達が戻るまでに外した部品の洗浄、点検を行います。

状態が良いとはいえ16万キロ走行の車両ですのでしっかり見ておかないといけません。

とはいえ、本当に程度が良い状態なので驚いています。

引き続き作業を進めておりますので、この続きはまた次回に!!

 

 

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