SUZUKI GT750B4 A様 とことん整備からのエンジンO/H! | moto-JOY Blog

以前に「とことん整備」で入庫したA様のGT750B4。

前回の記事はこちらから!!

 

紹介がずいぶん遅れましたが・・・

引き続きキャブレターのオーバーホールを行います。

 

ダイヤフラムは交換されているようで穴も無く再使用できます。

 

  

  

フロートチャンバーM4ビスの雌ネジが複数個所破損・・・。

お決まりの長いビスで無理やり固定・・・。

破損した全てのねじ山をヘリサートで修理。

頭のナメたドレンはXS1のリプロ品を流用して交換です。

 

 

エアクリーナージョイントラバーも新品入手できましたので交換。

純正部品でラバーパーツが供給されるのは本当にありがたいです。

 

 

SRISのチェックバルブも純正で入手できますのでホースと共に交換です。

 

 

クランクケースに溜まった未燃焼ガスを吸気の負圧を利用して吸入

再燃焼させるシステムです。

このチェックバルブはワンウェイバルブです。

こんな感じにチェックして良否判定しています。

 

ポイントの研磨、調整などしてエンジンを始動。

キャブの同調やスローの調整を行ってみても

アイドリングからの不調は改善されません。

どこかから2次エア―を吸っているかのような症状です。

散々各部を点検、確認して最終的な結論は・・・・

クランクオイルシールが破損している可能性が高い・・・。

過去に同じような事案を扱った事があるので間違いないと思います。

12年前にも同じような作業をしていたようです。

 

お客様にこの件を相談し、エンジンオーバーホールを承りました。

 

 

まずは腰上の分解です。

 

 

過去に分解歴があるようですんなりシリンダーが外れてくれました!

スタッドボルトとシリンダーが錆で固着していると地獄です・・・。

http://blog.livedoor.jp/shoutrc/archives/53022656.html

 

 

STDボアでピストンの状態は悪くないですが、シリンダー内壁には

錆の跡やキズはそれなりにあります。

オーバーサイズピストンでボーリングするのが良いですね。

 

 

車体からエンジンを降ろしてクランクケースの分解を開始です。

 

 

幸いウォーターポンプカバーも外れました。ここも程度が悪いと難儀します。

内部も綺麗でホッと一息。そしてクランクケースを分割。

 

 

ロアケースの下に大量のごみが・・・。

オイルシールが硬化して砕けた破片、スプリングの残骸など・・・。

 

 

予想通りクランクシャフトオイルシールが破損しておりました・・・。

やはり45年も経ったオイルシールが使えるはずもないですね・・・。

 

早速必要な部品をメーカーに在庫確認。

スズキの素晴らしい所は今でもほとんどの部品が純正で供給されることです。

オーバーサイズピストンや幾つかのベアリングが販売中止ではありますが

これらは社外品を使って補う事が出来るものです。

 

今回はクランクのオーバーホール、ミッションベアリング交換

シリンダー0.5mmO/Sピストンでボーリングといった作業が主なメニューです。

45年前のバイクの部品が入手でき、修理できるという事は本当にありがたいことです。

引き続き作業を進めてまたご報告いたしますのでお楽しみに!!