あゆみです
ザ・バースデーの裏側、その第2回です。
「えっ・・・」
そこに現れた彼を見て、わたしは言葉を失いました。それは、ひすいこたろうさんもそうみたいで・・・。
そう・・・
まるでであなた家出してきたんですかと突っ込みたくなるくらい、彼は両手に荷物を持ち、しかもリュックを背負って、頭にも荷物を載せんばかりの勢いで、だけど足取りも軽くそこに現れたのでした。
兄さん、二宮金次郎とか、目指してます?(笑)
589回目のモテゾーは
二宮金次郎登場!【ザ・バースデーの裏側】
「今日のために、予約している店があるんです。ちょっと歩きますがいいですか?」
編集さんはそういって、すごい荷物を持ってるとは思えないくらい軽い足取りで歩きだしました。
「あ、元ワンゲルだったので!」
そ、そういう問題でゎ・・・
しばらく歩いてついたお店は、クラシックなたたずまいのロックバー。編集さんによるとリクエストした曲をかけてくれるそうです。
そして・・・みんな一通りのあいさつをして、オーダーもした後、編集さんがおもむろに書類を取り出します。
「ひすいさん、新潟生まれでしたよね」
なんだか雑誌をコピーして閉じたような資料が渡されました。そして・・・
「藤沢さんは京都ですよね」
編集さんは、二人の出身地にちなんだ記事を雑誌から探してきてコピーしていたのでした。よく見ると、アンダーラインまで引いてあったりするのです。
出身地の話でちょっとなごみ、今度は編集さん、辞書のように太い本を取り出します。編集さん、ドラえもん見たいです(笑)いやーだから二宮金次郎だったんですね!
それは朝礼の本でした。
「ひすいさんは名言とか書かれていますよね・・・」
今日は、執筆依頼ってわけじゃなかったはずですが・・・誰が言うともなく、二人で本を書いたとしたら・・・というのが共通理解のようになっていたんです。
「朝礼ってことは、毎日?毎日って・・・たとえば・・・」
誕生日とか!
そのとき、だれが言うともなくだったことが確信に変わりました。
第3話「凍りつく空気」
につづく
読んでくれてありがとう、またね