和文化・おもてなしマナー講師の安達和子です
商人しぐさや繁盛しぐさと言われる
江戸しぐさの教えには
「人間関係はきちんとした
言葉づかいから始まる」とされています
江戸の商人として
お客さまのお相手をするのですから
耳に心地よい言葉でなければいけないのです
私たちが使用する日本語は
相手を敬う気持ちを言葉として表現しています。
日本語の敬語にも
「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」と…
江戸しぐさでは
人間には上下はないというのが根本にあるので
敬語とは上司への尊敬語ではなく
同輩を互いに立て合うための言葉で
相手に対して一歩譲ることが江戸の敬語だったのです
火事と喧嘩は江戸の華というように
江戸っ子は気が早いために
派手な喧嘩が多かったようですが
江戸の町人たちは争い事をなくすために
言葉遣いや言い方に気をつけていたようです。
いつの時代も言葉は
人とのコミュニケーションのツールですものね
江戸しぐさは多少
乱暴な言葉づかいをしても…
「こちとらのような下品(げぼん)野郎が
なんだかんだ言うのは申し訳ねえけど…」と
下品という言葉を入れることで
「江戸しぐさ」を
知る者として受け入れられました。
相手に対して一歩譲ること・・・
相手に対する尊敬の念を忘れず
気配りのある表現をすることでが
江戸式の敬語だったのですね
お読みいただき嬉しく思います
ありがとうございました
一般社団法人大和撫子和乃会