防風林 | 本当にあった怖い話

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俺は彼女のMと安いアパートを借りて同棲していた。
アパートの後ろには防風林(この土地には山などがなかったため直風を防ぐために国によって植えられた木)が生い茂っていた。 お隣さんいわく昔っから自殺が多いという。 俺らは若かったし、二人でいたという安心感からかそんなことは忘れていた。

でも、それは起きた。 その日は高校の仲間とバンド練習の帰りに飲もうということで家に誘ったのだ。
Mもいたが、Mとも、もともと仲の良い奴らで楽しく高校時代の話で盛り上がっていた時だった。

バンッ!!

どこからか一際大きな音が響いた。
あまりに驚き、みんなは硬直してしまった。
そしてまたバンッ!!となった。
俺たちはとっさに音のなった方をみた。 防風林のある窓に白い手が張りついていた。
「うわぁ!」と仲間の一人が叫んだ。
この部屋はアパートの二階である。かといって木によじ登ったとしても人の手が届くほど木も近くもない。張りついていた手はすぐに消えた。
みんなは本当にビビっていたが仲間の一人が 「くそっ!何だあれ!ムカつく」 と言った。 驚きと酔っていたこともあり、防風林に何がいるか確かめに行くことになった。

防風林には俺と、他二人で行った。
防風林は真っ暗で懐中電灯を照らしても一部しか見えなかった。 防風林は奥深く闇に包まれていた。
結局俺たちは何も見つけられず、戻ってきて次の日に解散になった。

そんなことも忘れ一週間がたった頃、防風林で40歳くらいの男性の死体がみつかった。 肌は焼けただれ、切られたあとも残っていたという。
もしかしてあの時、俺たちがみたものって、その人が助けを求めようとしていた何らかの意志表現じゃ………。
しかしここで俺たちの悲劇は終わらなかった。
その怖かったことも忘れ大学に行きバイトをしてと忙しい日々におわれていた。
Mは調理師の専門学校に通っているのだが、ある日学校で居残りをして遅くなり、急いでアパートまでついたときだった。
アパートの前で男がたっていたのだ。Mは霊感が少しあり、おかしいと思ったそうだ。 そのため立っていた男を見向きもせずスルーして走って部屋まで来た。

その次の週、日曜日の夜になり部屋で二人でボーッとしていたら、いきなりドンドンッとドアを叩く音がするではないか。
インターホンを鳴らさないのは明らかにおかしい。
友達のいたずらかとも思ったがドアの向こうは人の気配が全くない。もっというならば生気がない。
俺がMを制止して音が止むのを待ったが強くなる一方でいなくなる気配はない。やばいやばいと思ったが、何もできずにドアを見つめるだけだった。

その時だった 「熱い」と一言。
確かにドアの向こう側から聞こえた。 その日はそこで音は途絶えたがほぼ毎日のようにそれは続いた。 俺たちは精神的にかなり疲れていた。 ここから出ようという話になり、出ていくことにした。
その最後の夜にドンドンッと叩く音がした。 もう自棄になった俺は 「うるせぇ!言いたいことがあるならそっから言え!おい!」と怒鳴った。 すると一呼吸おいて

「熱イ。助ケテクレナカッタ、オマエラヲ許サナイ。ドコヘ行ッテモ追イ詰メテヤル」

この言葉を残し消えてしまいました。
その後、俺たちは場所をかえた。お金も多めに払いマンションに住むことにした。
ここなら安全だと……。

その三日後 電話がかかってきた。
「はい○○です?」
「今、オマエラノ部屋ノ前ニイル。早ク出テコイ」 恐ろしくなり電話をすぐさまきった。
直後にまた電話が鳴り、 「は…はい」

「今、オマエラノ後ロニ居ル。振リ向イテミロ」