蓄えられない電気なのに、普通に電気を毎日使っている我々。

何をするにも電気がなかったら多分、何もできない時代になった。

以前に書いたが、稲妻という大きな電力すらまだ利用できる技術を持ってはいない。

大気電流発電の実用化への歩み

この大気電流発電の研究はまだ始まったばかりです。
それまでは、なんとか電気をためておくか、発電するしくみを作るかが重大な社会貢献事業となります。
 
テレビのコマーシャルで、関西なら大阪ガスのエネファームとか聞きますよね。関東なら東京ガス。
このエネファームの仕組み、SOFC=固体酸化物形燃料電池なのだそうで。
この電池に今、注目されようとしているのでは?と、感じ始めています。なんせ、発電効率65%と高効率なんです。
発電効率は、エネルギー変換効率のことなのですが、
水力発電:約80%と高い
地熱発電:20%
太陽光発電:20%程度
バイオマス発電:20%
発電効率は徐々に改善はされていますが、そう簡単ではないようで、SOFCの高さが際立っています。
発電にはロスがつきもの。失う電気の方が多いのです。送電してもロスが出ます。
電気は、いかにロスを少なくするかという戦いの技術みたいなのです。
 
国立研究開発法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」というなにやら難しそうな団体があります。通称、NEDO。
サイトの説明によると、
  • NEDOは、持続可能な社会の実現に必要な技術開発の推進を通じて、イノベーションを創出する、国立研究開発法人です。
  • リスクが高い革新的な技術の開発や実証を行い、成果の社会実装を促進する「イノベーション・アクセラレーター」として、社会課題の解決を目指します。
 
そして、NEDOのミッションは、
■ エネルギー・地球環境問題の解決
■ 産業技術力の強化
国の予算で動いています。
 
ここが、このSOFCに力を入れる!と言っているのです。この9月1日に。

燃料電池の飛躍的な普及拡大に向けた研究開発事業を開始
―水素社会の実現に向けて新たな研究開発テーマを46件採択―

46件の中の一つではありますが。予算、52.5億円。2020-2024
 

研究開発項目〔1〕:共通課題解決型基盤技術開発【委託】

・PEFC(固体高分子型燃料電池)→晴海フラッグで書きました:TOKYO2020後に晴海5丁目から東京BRTを使えるか!?

●固体酸化物形燃料電池(SOFC)

原理的に発電効率の高いSOFCにおいて、従来の電気と熱の両方を活用するコジェネレーション型ではなく、電力のみを利用するモノジェネレーション利用が期待されています。そこで本事業では、発電効率65%超(低位発熱量)、耐久時間13万時間以上に貢献する技術の確立を目指し、プロトン伝導型SOFCや燃料電池スタックの高度評価・解析技術の開発に着手します。

研究開発項目〔2〕:水素利用等高度化先端技術開発【委託】
・燃料電池(PEFC、SOFC)
・水素貯蔵技術

研究開発項目〔3〕:燃料電池の多用途活用実現技術開発【助成】

エネファームは電気と熱の両方を利用しているので電気だけと書いてありますが・・・
 
でも、SOFCなので大阪ガスの説明を引用します。
東京ガスの利用概要から引用
↑問題は、導入コストが高い!
家庭にもみんなこのエネファームを導入した方がよいと思っているのですが、試算してみたら、導入して発電して電気代を節約しても元が取れないという結果でした。
つまりは、このエネファームが高いということなんです。
 
もっと研究が進んで今の半値以下になれば採算が各家庭で合うことになります。
パナソニックさんをはじめ、多くの企業がこの問題には取り組んでいますが、まだ解決までには時間がかかりそうです。
国をあげてやれば可能な課題かと思っています。