セキセイインコをお迎えしたときにそもそも購入したセキセイインコが雄なのか雌なのかということも判別しがたいものですよね。
一般的にろう膜が青色やピンク色の個体が雄で雌は茶色か白色になっていると言われています。
正直これで見分けるのは私には難しかったです。
比較的私にも判別できた方法は頭の形でした。
雄のセキセイインコの頭は丸みを帯びていて、雌のセキセイインコは少し平たくなっています。
ペットショップでよく幼鳥を観察しに行くのですが、頭部の形に違いがあります。
雌のセキセイインコだった場合、早い子だと生後3ヵ月で卵を産み始めるようです。
成長期の最中に卵を産んでしまうと貴重なカルシウムやたんぱく質が不足します。また内臓に負担がかかるのでできるだけ産まないように配慮してあげることが必要になってきます。
卵について
卵には有精卵と無精卵とで2種類あります。セキセイインコは1匹で飼っていても卵を産みます。温めている姿はとてもかわいらしいものですが、その卵に込められた栄養素はセキセイインコが生きるために必要なもので、できるだけ産ませないようにすることが重要です。
セキセイインコにかかる負担
発情により卵が体内で形成されるのですが、黄味の成分が肝臓で生成されるたんぱく質や脂質でできるので長期的に卵を産むことで肝臓に負担がかかっていきます。
また卵にはカルシウムが大量に必要なのでセキセイインコに必要なエネルギーが足りなくなり、卵を詰まらせたり、立てなくなることもあります。
過産卵になるとカルシウム不足から軟卵になることがあり、つまりやすくなるので危険です。
病気のリスク
セキセイインコが過剰産卵や慢性産卵になっていると、加齢とともに病気のリスクが高まります。
卵づまりや卵管が卵と一緒に肛門から出てくる卵管脱、腸閉塞、卵のもとになる材料が卵管にたまり消化管が圧迫される卵管蓄卵材症などの、どれも命に係わる大きな病気に発展していきます。
発情すると卵を産む
個体差はありますが、セキセイインコは何にでも発情する可能性を持っています。
ヒーターやケージの金属部分、止まり木、おもちゃ、飼い主の指や扇風機、リモコンなど、どんなものにも関心を示し、お気に入りになると恋愛対象になります。
ただこれについては、適切な温度管理と食事制限、日照時間の改善で防ぐことができます。
食事量の制限についてですが、私はわかりづらかったのでどうするべきなのか具体的に解説いたします。
HOEIのケージについている餌入れの底が深いのではじめ摺りきれいっぱいに入れていらっしゃる方がいるのではないでしょうか。
食事制限をするとなるとその容器の餌を半分にしてみたりして多いのか少ないのか、よくわからないという経験がある方がなかにはいらっしゃるかと思います。
これは間違いです。
正しくは1日に与える餌の量を計測する必要があります。
野生のインコに比べ、飼育下にあるセキセイインコは外敵がおらず、つねに適度な温度のなか十分な餌が与えられている状況にいます。これが発情のもとです。
必要なぶんの餌を与えてあげ、ときには容器に餌が入っていない状況を作ることも大切なのです。適度なストレスが発情の抑制につながり、卵を産まないようにすることができます。
セキセイインコが卵を産む前の合図
セキセイインコは卵を産む前に下記のような行動を取ることが多いです。
・いらいらしてよく噛むようになる。
・ウンチをためはじめる。
・特定の場所やお気に入りのおもちゃのまえに居座る。
・シャチホコのポーズをとるようになる。
ぴよたんは今1年ほど発情を完全に抑えることができているので見かけることがなくなった行動ですが、卵を産む前にはこういった行動が見られました。
抱卵を始めたときの注意点
卵をできるだけ産ませない方法や産卵におけるリスクなど書きましたが、雌のインコである以上産卵は仕方がないところもあります。ですので愛鳥が卵を産んだときの注意点があります。
・卵を取り上げない。
卵を産むようになるとおよそ1日おきに卵を増やしていきます。5~6個程度まとめてセキセイインコは抱卵するのですが、少ないうちに卵を取り上げるといつまでも生み続けます。それは体に負担をかけるので、卵を産み始めたら暖かい環境を整え、見守ってあげましょう。
・ケージ内の温度を30度あたりに設定する。
体力を消耗しているので温度は高めにしておきます。セキセイインコにとって冷えた環境だと卵づまりの原因になるので注意が必要です。
・カルシウムを与える
卵を作り終えたセキセイインコはカルシウム不足になっていることが多いです。抱卵が始まると餌を食べる回数も少なくなるので、別皿を用意し、ボレー粉を入れておくとよく食べてくれていました。
・卵に関心を示さなくなったタイミングで素早く取り上げておく
20日ほど気がすむまで温めて、卵が孵らないことを知ると卵を割ったり、蹴とばしたり、食べてしまうことがあります。個体によってタイミングに前後があるでしょうが、沈黙を貫いていたインコがよく鳴くようになったり、ケージに張り付くようになったりしたらタイミングを見て卵を取ってしまって大丈夫です。
まとめ
今回は産卵と病気のリスク、卵を産んだときの対処についてでした。
卵を産むに至るまでに必ず発情があるので気を付けられるポイントを押さえ、抑制してあげてほしいと思います。それでも産んでしまったときは、卵の形なども見ながら卵づまりになっていないかなどをチェックし、20日程度様子を見て卵を取っていただければと思います。セキセイインコの卵についての理解や食事量の重要性について理解があるだけで、回避してあげられる病があるはずです。