朝鮮学校補助金の復活劇を振り返る | 戦ふ最前線DX Powered by Ameba

朝鮮学校補助金の復活劇を振り返る

とにかく長文なので根気のある人しか読めないと思います。

【はじまり】
昨年12月議会の最中、教育民生常任委員会の協議会の場において、教育委員会から外国人学校補助金要綱の見直し案が提出された。
見直しの中身は、これまで「民族教育」という言葉を使っていたものを「教育」という言葉に置き換えたもの。
これにより「民族教育に補助金を出すのはおかしい」という批判を避けられるようになった。
この時、「来年(つまり今年)補助金を復活させる」という明言は避けたが、この提案は誰が見ても復活を意味するものであった。

また、日朝友好三重県民会議から補助金復活の要望書が届いているとの報告を受けた。
※後述するがこの要望書にはカラクリがあった。

実のところ私はこういう事態を全く想定していなかった。
夏頃、教育長と雑談をした時「復活なんて無理ですよ」と言った教育長の言葉を信用していた。

恐らく市長サイドは既に十分な根回しをしていたのであろう。
上記の12月での唐突な発表に当該委員会は冷静に対応し、既に予算を通す雰囲気が出来上がっていたことは、当時の動画でもよく分かる。
※冒頭から30分程度までが該当部分









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これを受け、なんとなく万事手遅れな気がした私は、とにかく自分でできること全力でやろうと決めた。



12月16日より下記のサイトでネット署名の募集をスタート。

四日市朝鮮初中級学校に対する補助金復活の即時廃止を求める署名

※後述するが、多くの人の協力を受け、最終的に2500名を超える結果となった。



年が明け、1月8日。

軽い事件が起った。

教育民生常任委員会が開催する議会報告会に、保守系団体の皆さん数人が来場し、質疑応答がなされた。
この時のやり取りはかなり激しいものであったらしく、議員に対する糾弾会の様相を呈していたとの報告を聞いている。
結果として、これにより議会側の態度が硬直化したと思う。


1月中旬。
教育委員会に対し文書質問を行う。

この頃より私の体調が悪化し、活動も停滞する。

 ※1月30日~2月9日まで入院。

2月6日
教育委員会より文書質問の回答が出された。
回答は以下
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ここで、朝鮮学校補助金の額が通常私学の7倍であることが判明(※これは教育委員会が隠していた訳ではなく、これまでも公表されていた数字であり、単に私の調査不足であった)



2月7日
「救う会・三重」さんより
北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書について
・・の請願が提出された。
詳細は以下
http://ameblo.jp/morooka1233/entry-11768455840.html

2月12日
「救う会・三重」さんより
四日市朝鮮初中級学校に対する補助金の廃止を求める請願
・・が提出された。
詳細は以下
http://ameblo.jp/morooka1233/entry-11770493579.html

2月19日
私が紹介議員となり

北朝鮮による日本人拉致事件に対する四日市市の取り組み強化を求めることについて
北朝鮮による拉致事件早期解決に向け市議会が全体で取り組むことを求めることについて
四日市朝鮮初中級学校に対する補助金支出に対し条件を付けることを求めることについて

・・の3本の請願を提出。
それぞれ愛知県・岡山県・北陸よりの熱意ある請願である。
IMG_20140221_114116.JPG


2月20日
一般質問に登壇。
同時に署名2500人分を提出。
自分なりには完璧な理論武装であったと思うが、重大な戦略ミスを犯した失敗質問であった。
質問のウイングを広げすぎて、時間切れの勝ち逃げを許すという失態であった。
今思えば、一点突破を図り追い込むべきであったと反省している。
どこからでも突破の穴はあった。
穴が多すぎて、色んな穴に首を突っ込み、結局一つも突破できなかったという感じであった。


この質問の中で、
日教組と自治労と朝鮮総連の癒着を暴き、突端を開いた「自作自演の要望書」を暴露した。


この日の質問を除くと、私が議論することは二度と無いことが予測できていた訳で、返す返すも一騎打ちで仕留められなかったことが悔やまれる。
私のテクニック次第では仕留められた、と今でも思っている。

参考までに当時の私の心境
質問を終えて
質問を終えてⅡ

三月に入り委員会審議が始まった。

3月4日
総務委員会にて
北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書について
・・の請願が賛成多数で可決された。

これにより一条の光が見えたかに思えた・・
今にして思えば淡い期待に過ぎなかった。

同日、
北朝鮮による拉致事件早期解決に向け市議会が全体で取り組む事を求める請願
北朝鮮による日本人拉致事件に対する四日市市の取り組み強化を求める請願

が否決された。

この三つの請願の意味するところは、
国に対しては「拉致問題にしっかりと取り組め」と言いつつ、四日市市自らは「拉致問題にはこれ以上関与しません」という意思表示をしたことになる。

実に情けない。

請願内容は以下の通り
【北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書について】
※これは可決
下記の事項を国に対し意見書として提出すること
1 世界中の国々に対し、未帰国の政府認定拉致被害者及び拉致の可能性を排除できない多くの失踪者の情報を提供するとともに、拉致問題の全容を正確に伝えること。特に、北朝鮮に公館を持つ国に対しては、当該拉致被害者及びその家族の救出及び安全確保に協力するよう早急に依頼すること。
2 国連決議の場においては、国連内部に北朝鮮の拉致問題を含めた人権侵害の調査を行う特別調査委員会(事実調査委員会)の設置について、例年採択されている国連総会での北朝鮮非難決議の中に盛り込むことができるよう、全ての国連加盟国に対して積極的かつ早急に働きかけること。
3 政府認定の有無に関わらず、全ての拉致被害者の救出及び安全確保は国政の最重要課題の一つと考える。今後、あらゆる手段を用いて拉致被害者の所在及び安否確認を行うとともに、拉致被害者の救出のために必要なあらゆる法整備を早急に進めること。
4 全ての拉致被害者を早急に救出するため、北朝鮮への送金停止と人の往来の停止を断行するとともに、全ての直接的・間接的経済支援を中止し、米国等に金融制裁の強化を促すことを求めること。


以下二つの請願は否決

【北朝鮮による拉致事件早期解決に向け市議会が全体で取り組む事を求める請願】
一、次の事項を四日市市が率先して取り組むことを、議会として後押しすること
①拉致事件及び特定失踪者問題を風化させず、更なる周知活動の徹底を求める。
 貴市広報誌や回覧板等で、市民の幅広い層に訴え続ける。
②各種集会等での積極的な広報。
 貴市主催においてのイベントや、協賛、後援、会場提供等での広報活動。
 又、市役所ロビーでの写真パネル展等の実施。
③部落差別問題等と同様に、重要な『人権侵害問題』として広報活動の充実。
 拉致問題啓発パンンフレットを公的施設PR コーナー等へ常備する。
④政府製作の拉致問題啓発ポスターを市内の駅や商業施設等へ幅広く掲示する。
⑤学校教育の場において政府製作アニメ『めぐみ』の恒常的な上映会を実施する。
⑥『拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律』
 (平成18年6 月23 日公布・施行)の第三条(地方公共団体の責務)の徹底遵守 及び遂行を強く求める。
⑦市長以下市職員のブルーリボンバッジ着用の推進実施。
二、議長以下、議員のブルーリボンバッジ着用の推奨。



【北朝鮮による日本人拉致事件に対する四日市市の取り組み強化を求める請願】
貴市議会として四日市市に対し以下の事を申し入れることを請願します
1、回覧板等を通じて、拉致問題を風化させないよう市民に周知すること
2、地域自治会等と連携し、拉致問題の啓発活動・署名活動を地区のイベント・行事に取り入れる等、つぶさな取り組み強化を図ること
3、政府の「対話と圧力」という基本方針に則った北朝鮮並びに朝鮮総連に対する経済制裁を強化するよう、商工会議所等の経済団体に働きかけること
4、水道料金の請求書等に記載するなど、様々な手法を用いて拉致問題の周知やブルーリボン活動の普及を促進すること


3月5日
教育民生委員会にて
朝鮮学校補助金は全会一致で可決
驚くことに、委員会の中では「現状としては不適切な補助金」であると議員も役所サイドも認識している発言を繰り返しつつ、結局付帯決議(条件付け)も付けずに、無条件で可決してしまった。

同時に
四日市朝鮮初中級学校に対する補助金の廃止を求める請願
朝鮮初中級学校に対する補助金支出に対し、条件を付けることを求める請願
・・を否決。

【参考資料】

「四日市朝鮮初中級学校に対する補助金の廃止を求める請願」
【請願事項】
1、 四日市朝鮮初中級学校に対する補助金を廃止すること
2、 補助金支出が再開される場合は、以下の事項を確認すること
  1) 教育内容が文科省の定める学習指導要領に準じたものであること
  2) 朝鮮総連との関係が排除されること
  3) 学校内から金日成・金正日・金正恩の肖像画が撤去されること
  4) 学校財務内容が全面的に公開されること

「朝鮮初中級学校に対する補助金支出に対し、条件を付けることを求める請願」
補助金を支出するに当たり、以下の事を条件とすること。
1、破防法に基づく調査対象団体である朝鮮総連編集・監督の教科書を使用させないこと
2、上記が無理な場合は、教科書内の従軍慰安婦の記述や関東大震災時の日本政府による朝鮮人虐殺指示等、その他いわゆる反日的記述を全て削除させること


http://ameblo.jp/morooka1233/entry-11788155106.html

さて、教育民生委員会では、「不適切である」と承知しながら、付帯決議も付けずにこれを原案通り可決した。

その理由は以下の通りだ。

「教育委員会が県と連携を取りながら、次の三項目をチェックし、その三項目が改善されなければ予算は執行しない」という答弁があったから。
その三項目とは、
①「拉致」は重大な人権侵害であり犯罪である事を学校で指導する
②竹島は「日本も所有権を主張している」ことを指導する
③「歴史教科書」を改善するように「教科書編纂委員会」に申し入れをすること(学校が)
・・である。



この三項目には以下の落とし穴がある。

①そもそも、この条件には法的拘束力がなく、守る義務が無い。
※平成24年度にはこれとほぼ同様の付帯決議を付けたが、守られなかった。
 付帯決議すら守られないのに、これを守るという保証は無い。
②「項目①」は「拉致」を述べているのであって、「北朝鮮拉致問題」を述べていない。
あくまでも一般論として「拉致=誘拐」が犯罪であるという教育をするだけである。
北朝鮮拉致問題を指導して、それが「金日成/正日の主導であったこと」や、「朝鮮学校の運営母体である朝鮮総連が深く関与していた事実」を指導するという意味ではない。
実に狡猾だ。
③「項目②」については、依然として「竹島は韓国・北朝鮮の領土」であることを譲らないという意味。
④「項目③」については、もう完全に意味がない。今の段階で編集委員会は平成29年までは無理だと言っているのだから、少なくとも「あと三年は今の教科書を使う」ということを最初から許可してしまっている。

つまり
三項目を全て守らせても、
問題は何も解決できない

・・という無意味な約束なのだ。

時間のある方は動画をご覧頂きたい。


審議の様子(動画は2本に分かれています)
1時間47分~ラスト








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2分~26分








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せめて付帯決議は付けて欲しかったと切に思う。







【参考動画】

現状としては不適切な補助金・・と明言している部分です
予算委員会全体会 3月12日の動画です

2分30秒~15分50秒辺り

22分47秒位~31分35秒辺り








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3月13日
予算委員会全体会。
「全体会で審議する事項の募集」に朝鮮学校補助金を提案するも、当然ながら否決。
これにより全体会での審議は不可能となる。
同時に、修正動議と付帯決議の提案も不可能となった。

事実上の終戦であった。


3月18日
予算委員会全体会採決。
私と早川議員が反対討論に立った。

が、結果は反対少数(7~8人?未確定)で朝鮮学校補助金は可決。

共産党議員から「子供達が朝鮮学校に通っていることを理由に差別してはならない」と指摘されるおまけも付いた。

私が一度でもそんな差別をしただろうか?

私は理詰めで議論したつもりであり、差別発言などした覚えはない。
このことに反論したかったが、反論する機会すら与えられなかったので、私は「差別者」の烙印を押されたままである。
このことが無念である。


【反対討論及び採決の動画】

なんとなく誰が反対して誰が賛成したか見えると思います。

6分30秒から私と早川議員の反対討論があり、
その後二人の議員から賛成討論がある。
そして採決。









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3月25日 
本会議採決。

朝鮮学校補助金の減額修正動議を提出(石川よしき議員)。
いわゆる否決動議である。

これに反対討論があり、私は賛成討論に立った。

結果 賛成8名 反対27名

これにより補助金は可決された。


石川議員の動議提案説明(誰かがアップしてくれた動画です)
実に堂々とした提案説明であった。




質疑並びに反対討論の一部(誰かがアップした動画です)

※不適切な記載が含まれています。
本議員の名誉のために書きますが、賛成にも反対にもそれぞれ正論はあります。
私とは意見は違いますが、この議員の方々にも捨てられない信念があるということをご理解ください。




私の賛成討論(誰かがアップしてくれた動画です)





その後

付帯決議を動議
内容は以下の通り。

朝鮮学校補助金の支出に当たっては、「反日教育が行なわれないこと」を確認した後に執行すること。

この付帯決議も当然ながら否決された。
この付帯決議の否決は重要な意味がある。
議会として「反日教育をしてもよい」というお墨付きを与えてしまった。
正直言って、私としては乾坤一擲の策であった。
まさかこの付帯決議に反対する議員はいないだろう・・と考えていた。

賛成派議員から見れば、私の足掻きは実に滑稽であったと思う。


最終的な議員の表決結果は以下の通り。






今回の事は残念であったが、これで終わりではない。



日本の歴史は
先人の無念と努力の
積み重ねで出来ている。

今後もこのことを腹に据えていきたい。