先日、ある方から、最近テレビで紹介されて評判となり入手困難な「ハリッサ」というモロッコの唐辛子系の調味料を頂いた。
餃子につけると良いという事で、さっそく餃子を焼いて食べてみると、いつものゆずごしょうとは一味違う異国情緒漂う風味?で美味しかった。
ただ流石に餃子だけでは消費しきれない量だったので、ネットで他にもハリッサを使ったレシピを探してみると「モロッコ風ミートボール、ケフタ」というのが出てきた。
ハンバーグのタネにハリッサを練り込み、トマトで煮込むというシンプルな料理。作っている時から調味料の良い香りが漂いいい感じ。
モロッコといえば、実は私は学生時代に行ったことがある。正確にいうとスペイン領のモロッコ?色々複雑な歴史的背景があるそうだ。
大学の卒業旅行で友人と2人、スペイン南部のバルセロナからグラナダを経由してバスでアルヘシラスに移動。
アフリカ大陸に渡れるスペイン領があるセウタが目的地。今の様にインターネットが普及する以前だったので、地球の歩きかたが唯一の情報源で、アフリカに渡れるという安易な目的で選んだのだった。
バスの到着が遅れて深夜にホテルを探す羽目に。結局一泊1500円で窓ガラスが割れた部屋に。隣の狭い部屋で何やら作業している4、5人のイスラム系の人たちと目が合った。後で調べるとアルヘシラスは銃の密輸のメッカだったらしい。そういえばテーブルに載っていたのは何かの部品だった様な、、、。風呂も水しか出ない。明日の朝まで無事に過ごせるか不安になりながら眠ろうとするが、なかなか寝付けない。
丁度その日は卒業式。旅行を優先した我々は、卒業式をサボってこんな安宿に泊っているのだ。自分では平気で旅行を楽しんでいるつもりだったが、その夜は歯科医師国家試験に落ちた夢を見て、夜中に目が覚めた。
翌日、目的のセウタに渡るフェリーに乗るためにチケットを買いに行くと、波が強くて朝は船が出ないという。何とか午後になって出たフェリーに乗ってモロッコへ。
ジブラルタル海峡は波が強く、フェリーは立っていられないほどの大揺れ。このフェリーが最後で、その日はこのフェリーに乗らないと戻れないかもしれないとのこと。マドリードに向かう夜行列車を予約していた我々は、どうしてもその日に戻らないといけなかったので、結局何とかアフリカ大陸に渡ったけれども、フェリー乗り場で5分滞在しただけで、直ぐにスペインに引き返した。セウタでクスクス食べたり、色々計画していたのが全てオジャン。
モロッコという国名を聞くといつもこの事を思い出す。
結局クスクスはこの後行ったロンドンで味合うことが出来たが、未だに残念でならない。いつか訪れることがあるかなぁ。
などと学生時代の思い出に浸りながら頂くハリッサ鍋は、オツなものでした(笑)。
お供のワインは、アフリカ大陸つながりで南アフリカのシラーでした。