外来の大半は咳喘息【研修最前線】
東京医科歯科大学、研修医セミナー第26週「咳嗽、喀痰の鑑別診断」─Vol.3
2013年5月11日 研修最前線 カテゴリ: 一般内科疾患
咳を訴える外来で多い咳喘息。
典型的な事例と治療方法は。
臨床教育研修センターの角勇樹氏が解説する。
典型例は「環境」「風邪」「遺伝」
講師は東京医科歯科大学臨床教育研修センターの角勇樹氏
角 さて、今度は感染症から離れて気管支喘息を取り上げます。喘息はいわゆる診断基準というものがありません。最終的には医師が総合的に判断して診断をしています。咳喘息の人は、呼吸器専門外来にはたくさん来ます。皆、肺癌や結核などを心配して来るのですけれども、8割、9割は咳喘息です。話を聞いていると、だいたい咳喘息だと分かって、いきなり吸入ステロイドになることも多いです。では、問診上、どういうことで咳喘息と診断するかについて述べます。
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風邪をひいた後に 咳だけが長引く患者さんが 沢山います。
アレルギーが気管支にあって浮腫んで、腫れて、それで気道が細くなってしまうと。
ホクナリンテープとかテオドールとかで気管支拡張剤を使って広げようとしても軽症だと有効ですが、症状が強いとあまり効かないです。
アスベリンとかリン酸コデインとかの咳どめは、脊中枢にはたらきかけて咳をとめているだけで気管支はそのままなので、もっと効きません。
やはりこのような状態ではステロイドを吸入して炎症を取る必要があります。
ステロイドというと、「そんな副作用の強いものは、とんでもない」と言われる方もいます。
確かに、飲み薬だと副作用が起きることも多いのですが、吸入ステロイドの場合は全身的な副作用は非常に少ないと考えています。
といって 説明すると
三分の二位の患者さんは 吸入ステロイドに同意して頂けて
三分の一位の患者さんは いやいや私は喘息なんかじゃないのでそんな薬は使いたくないですと 普通の咳止めを希望されます。
一応最後は 患者さんの希望通り処方します。
ちなみに 当院では アドエア+内服色々しても改善しない場合は呼吸器専門医に紹介してます。
患者さんに金銭的に余裕があれば 胸部CTでその他の疾患がないか確認してます。
今日は 専門外の事なので 主流派と同じ 普通の記事でした。
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糖尿病診療
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