原発性アルドステロン症 かもよ。 | ほぼ年中無休 もりぞの内科の「ホンネでぶつかる医療の話」

ほぼ年中無休 もりぞの内科の「ホンネでぶつかる医療の話」

専門は糖尿病ですが、内科一般診察しています。時に子供も。糖尿病で病院を迷われている方、介護施設を探している方、ご相談下さい。

原発性アルドステロン症



以前のブログにも書きましたが

 

副腎から 過剰に作られる ホルモン(アルドステロン)によって 血圧が上がる病気です。 

 

 


高血圧患者さんのうち 

日本では

高血圧を専門とする病院の調査で 5~10%(7.2%)

一般の病院では 2~4% 

 

 

イタリアでは 10%  アメリカでは 2~5%

  


の率で 同患者さんがいるとの事です。

 

 

 

 

 

 

ここ2年間で 当院で原発性アルドステロン症は 2名だけでした。 

   

 

少なく見積もっても2%つまり 50人に1人ということは 見逃している患者さんが いそうですね。 

  

 

原発性アルドステロン症が 今一つ見つからないのは

その 検査をあまりしないからなんです。

 


理由の 一つは  その疾患を疑わないドクターが多い事。

  

もう一つの理由は、 検査が面倒だし、費用も結構するので患者さんが希望しない事です。

 

 

安静に数十分寝てもらって(安静臥位)、採血するだけなんですが、血圧の薬もらってさっさと帰りたい患者さんには不評です。 



それと採血項目は、レニンとアルドステロンというホルモンを測定するのですが、 レニン活性は時間経過とともに、誤差がでてきます。

時間がたつと不正確になっちゃうんじゃないかと考えると、時間帯によっては、採血するのやめよっかなって 医療側が思っちゃいます。


 

==

そんな状況の中。

 

今回 原発性アルドステロン症を見逃さないで、多く発見するために。

細かいことを 気にしない ように ガイドラインが 変更されました。

 

実際臨床に配慮した 良い判断ですね。

 

 

つまり、安静臥位は 諦めて、普通に座って採血する。

又 採血してから 測定までの時間もあまり気にしない。

 

ってな 感じになりました。

 

 

それで、当院も さっそく本日から 初診高血圧患者さんは できるだけルーチンで測定するようにしました。

 

 

日本でこれから行われる、前向き高血圧臨床試験にも参加することにしました。

 

 

 


そこで、高血圧患者の原発性アルドステロン症割合が発表されるでしょう。

私の予想では 5%以下だと 思っていますが

それは 数年後のブログでの発表となりそうですね。

 

 


====================
もりぞの内科 年中無休 (12/31 1/1 1/2除く)
糖尿病診療

院長 森園 茂明
TEL093-611-5335  FAX:093-611-5885