日内変動のような短期的な血糖変動が2型糖尿病の重症者や高齢患者の死亡リスクを高めることはよく知られているが、長期的な血糖変動と死亡の関連についてはほとんど検討されていない。この点を追究した朝日生命成人病研究所の高尾淑子氏らは、HbA1cの変動が全死亡の独立した危険因子であることを見いだし、12月4日から8日までドバイで開催された世界糖尿病会議(WDC2011)で発表した。
本検討では、1995年から1996年に高尾氏らの施設を初めて受診した2型糖尿病患者のうち、4回以上のHbA1c測定記録がある患者831人を対象とした。登録時の平均年齢は54.5歳、糖尿病罹病期間は5.5年、BMIは23.5kg/m2、HbA1cの平均値は8.0%であった。
同氏らは、これらの患者の2010年7月時点における生存状況を確認した上で、その時点までの全受診時のHbA1c値を抽出し、一人ひとりのHbA1c値の標準偏差(SD)を算出、血糖値、体重、血圧値、年齢、性別などの交絡因子を含めたCox多変量回帰分析を行い、全死亡との関連を検討した。
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血糖が 一日で 変動が多いと、良くないことはほぼ証明されていますが
いい月や 悪い月が ある人
つまり 数年の時期でみて HbA1cが よくなったり 悪くなったりする人いますね。
こんな 人が結構予後が悪いというデータです。
まだまだ エビデンスレベルではなく 検証が 必要ですが そんな感じは実際にしますね。
典型的な例では
HbA1c10%位の糖尿病が最初にみつかって 教育入院して
めちゃくちゃ頑張って HbA1cが5.8%位まで正常近くになって
半年位調子よくて その後通院やめて、
数年後に 再来院すると HbA1c又 10%位って パターンですね。
そして又頑張るけど、又通院中断して・・・
バーディと トリプルボギーを繰り返すような。
それよりバーディなくても
パーやボギーを続ける方が、予後がいいという話かな。
たしかに だいたいHbA1c7.5%位が続いている患者さんでも、ずーっとまじめに通院されている人は、通院不規則な人より、致死的な合併症は少ないような気がします。( これは ただの印象で、確固たる事実ではありません)
やはり 糖尿病治療で一番大事なのは、通院を中断しないことだと思います。
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確かに 血糖値は 1週間位で 下がりますが
さぼると 上がるのも 早いです。
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