久々に当ブログを更新します。「吉野に関することを書きたい」と体の奥から湧き上がってくるような心境になることがなく日々が過ぎていきました。しかし、ついに「書きたい」と思える出来事が先日ありました。

 

このブログにも何度も書いていますが、大峯山の代名詞とも言える、修験道の聖地「山上ヶ岳」は、現在も女人禁制を貫いている日本唯一の山で、霊山という名に最もふさわしいと思います。頂上(1719m)付近には、大峯山寺の本堂ほか立派な宿坊が立ち並び、“山上伽藍”が形成されています。またこの寺院は、修験道の聖地であり大峯千日回峰行という大変厳しい修行の最重要地でもあります。なお、大峯千日回峰行を知りたい方は、本文下の関連記事「信じがたい荒行『大峯千日回峰行』とは?」のリンクにアクセスしてください。

 

↑山上ヶ岳の山頂

 

大峯千日回峰行の満行者はこれまで2人しかいません。大峯千日回峰行と言えば、塩沼亮潤氏を思い浮かべる人は多いと思いますが、塩沼氏は2人目の満行者。最初の満行者は、70代の僧侶で今も一途に修行の道を歩み続けています。知る人ぞ知るという方で、自らのことを語ることを好まず修行に打ち込む、世間から忘れ去られた巨人。あえて私も名前を出しません。

 

ご縁があって、その僧侶、大阿闍梨様(徳の高い僧侶)と山上ヶ岳へ登拝(信仰登山)をする大変有難い機会を得ました。私はてっきり、大阿闍梨様を慕う方々や信者の方々と複数で登拝すると思っていたのですが、贅沢にも大阿闍梨様と私の二人だけで、それを知った時は「足手まといになってはいけない」と身が引き締まるような思いと同時に、「人生観が変わる機会になる」そんな期待に満ちた予感がしました。

 

山上ヶ岳を登山するのは2019年以来2度目で、1度目は「山伏修行一日入門」という洞川温泉の旅館の宿泊と食事が付いた体験ツアーでの登頂です。体験ツアーとは宿泊と食事がついており、成人男性なら誰でも参加できるという私なりの表現で、決して和気あいあいとしたものではありません。その体験ツアーについては新聞社運営のニュースサイトで取材執筆しておりますので、本文下の関連記事「『女人禁制』山修行で生まれる感謝の念 性別格差撤廃の風潮でも廃れない理由」をお読みください。その「山伏修行一日入門」の登山をイメージして今回の登拝に挑みましたが、それとは比べものにならないくらい過酷な道のりでした。

 

↑登山道から見える大天井ヶ岳(1439m)

 

大阿闍梨様の指導が厳しかったという訳ではありません。前回は、洞川温泉から数キロのところにある「清浄大橋」の女人結界門から山上ヶ岳頂上にある大峯山寺のを目指しましたが、今回は「五番関」の女人結界門から大峯山寺を目指しました。前回は登山道がある程度整備されていましたが、今回の登山道は私にとっては獣道で、どこを歩けばいいのか見当がつかず、ただただ大阿闍梨様の背中を追いかけるしかありませんでした。

 

↑五番関の女人結界門

 

体力的にもきついのですが、それよりも山の斜面を歩いたり岩場を登ったりと滑落の恐怖が、高所恐怖症の私にとっては一番きつかったです。大阿闍梨様にとっては、何千回と通った道なのでためらうことなくどんどん進んで行かれるので、追いついていくことに必死で、何より大阿闍梨様の体の柔軟性と体力には驚かされました。

 

今回の登山道は、大阿闍梨様が満行した大峯千日回峰行のコース上にあり、全体の一部ではありますが、その険しさを体感することができ、大峯千日回峰行を満行することが人間業ではないことを痛感しました。終始滑落の恐怖との闘いで、「無事に戻ろう」と足元だけに集中し、日ごろの仕事や人間関係のストレスから解放され、奇しくも最高のマインドフルネスになりました。

 

道中にはいくつもの祠(ほこら)があり、そこで念仏を唱え、そのタイミングで小休止を取っていただきました。その際、大阿闍梨様には修験道のことや修行のことをお話いただきました。大阿闍梨様は悟りの境地に入りたく、今も熱心に修行を続けているのですが、若い頃、厳しい行をいくらこなしても一向にその境地に近づけず焦っていました。それが千日回峰行に入るきっかけでしたが、行に入っても一向に心境に変化が起こりませんでした。この行に入って6年、700日目くらいの往路で雨が降り出し、顔に雨粒を受けながら、ふと「(何も考えず)目の前の修行を粛々とこなせばいい」と思ったそうです。その瞬間から焦りや不安から解放され、迷うことなく残りの300日を無心で歩き切ったそうです。

 

↑大峯山寺本堂に続く石段を下る大阿闍梨様

 

その話は、以前に大阿闍梨様から聞いていましたが、大峯千日回峰行の山道で改めて聞くと、より一層心に染み入ります。過去に囚われず未来に不安を抱くことなく、「今この瞬間を一所懸命に生きる」この大切さを、改めて学んだ山上ヶ岳登拝でした。大阿闍梨様と山で過ごしたこの一日は一生忘れることは無い、人生の宝になりました。

 

 

(関連記事)

信じがたい荒行「大峯千日回峰行」とは?

https://ameblo.jp/moriyasu-kitamura/entry-12644455571.html

 

『女人禁制』山修行で生まれる感謝の念 性別格差撤廃の風潮でも廃れない理由

https://maidonanews.jp/article/12554967

桜の代名詞ともいえるソメイヨシノ。その名に「ヨシノ」とあるので、桜の名所、吉野山の名物に違いないと考えるのは当然ですが、吉野山に3万本ほどある桜のほとんどはヤマザクラです。神社仏閣の境内や道端、駐車場などにソメイヨシノも目にすることもできますが、吉野山全体からするとごくごく一部で、おそらく1%もないと思います。

 

↑山の斜面のヤマザクラ(2023年4月3日撮影)

 

ソメイヨシノは、江戸時代後期に江戸の染井(そめい)村の植木屋が売り出した品種改良した桜で、自然界にはないもの。江戸でも桜の名所として有名だった吉野山の名を冠して「吉野桜」として売り出して、全国に広まったそうです。

 

ソメイヨシノは、エドヒガンとオオシマザクラの雑種で、植木屋が接ぎ木、挿し木によって増やしたクローン。遺伝的に一つの個体といわれています。日本各地ある桜名所の多くはソメイヨシノが主役で、桜と言えばソメイヨシノとなった訳です。

 

↑金峯山寺の参道に架かる大橋。橋の左側がソメイヨシノで右側がヤマザクラ。華やかさではソメイヨシノが圧勝(2023年3月30日撮影)

 

↑金峯山寺の境内にある南朝妙法殿。右から左に延びる白い花がソメイヨシノ。左手前にある花と赤っぽい葉を同時に付けているのがヤマザクラ(2023年3月30日撮影)

 

恥ずかしながら、私も大人になってから吉野山の桜がソメイヨシノではないことを知りました。実は30代頃まで地元吉野にまったく興味がありませんでした。

 

ソメイヨシノの最大の特徴は花の量の多さで、華やかさ煌(きら)びやかさではヤマザクラの比ではありません。以前は、吉野山の桜がヤマザクラではなくソメイヨシノなら、さらに迫力ある風景、一目千本になったのにと思っていたのですが、あることがキッカケで180度考え方が変わりました。

 

↑吉水神社の境内にある一目千本の展望台(2023年4月3日撮影)

 

5年ほど前に見た、2000年代前半に放送した吉野山を特集したNHK番組の中で、年配の桜守(さくらもり/桜の世話をする人)が言ったセリフです。

 

「(ヤマザクラは)ほんま見た目、可愛らしいですやろ。私、あのソメイヨシノっていうの、大っ嫌いですねん」

 

それを見た時、負けず嫌いの子どものように感じましたが、吉野山の桜を見に行くたびにそのセリフが思い出され、ソメイヨシノに比べ花の量が少なく花と同時に赤っぽい葉を付けるヤマザクラが何とも愛おしく、風流で、西行や秀吉が見た千本桜を自分も見ていると思うと壮大なロマンを感じるようになりました。

 

年配桜守の「私、あのソメイヨシノっていうの、大っ嫌いですねん」のセリフ、とても奥深く思え、吉野山のヤマザクラへの最高の褒め言葉だと思えます。

 

吉野山において桜は信仰の対象です。修験道の開祖といわれる役行者が厳しい修行の末に蔵王権現(インドに起源を持たない日本独自の仏)を感得し、その姿を桜の木に刻み、金峯山寺の本尊にしたことから神木として平安時代頃から多くの桜が植えられるようになったといわれています。

 

↑近鉄吉野駅から参道に続く七曲り坂(2023年3月30日撮影)

 

今年、吉野山の桜を見に行く前、吉野山に関するあるYouTube動画で、「役行者が桜の木に蔵王権現を刻んだというのは『桜の木の中に蔵王権現がおられた』からである」との解説を聞き、ハッとしました。吉野山にある一本一本の桜(ヤマザクラ)が蔵王権現そのものに思え、今年の吉野山の花見歩きはこれまでとまったく違った崇高なものになりました。

 

(関連記事)

今年は全国的にかなり早い?桜シーズン到来 元祖桜名所「吉野山」がコロナ禍で得た“うれしい副産物”

https://maidonanews.jp/article/14276565

 

少し前(9月25日)になりますが、近鉄吉野駅を下車して、ロープウェイには乗らず、七曲り坂を上り、金峯山寺の参道を通り過ぎ、中千本、上千本と舗装された坂道を上り、約7km先、標高765mにある金峯神社へお参りして来ました。吉野駅が標高213mなので、標高差550mはれっきとした登山です。100%遭難することはないので、体力さえあれば、日の入りが早くなるこれからの季節でも気軽に出向くことができます。

 

これとまったく同じコースを昨年も歩き、当ブログに記しました。季節は紅葉シーズン始まりの11月初旬。今回は9月下旬で、深緑の見納めといった、夏の日差しと秋の爽やかな風が入り混じった、まさに季節の変わり目で、365分の1日。この日にしか味わえないようなオンリーワンの、快適ど真ん中の一日でした。

 

 

 

 

 

 

金峯神社にお参りした帰り、高城山(たかぎやま)展望台から西方向を見ると、奈良盆地その奥に大阪平野の高層ビル群まで肉眼で確認できるほど視界が良好。その中に鏡のように光を反射しているビルがありました(ビルを特定することはできませんでした)。

 

 

 

 

その後、上千本の山の斜面で持参した携帯チェアを組み立て、しばし上千本の爽やか風を体全体で味わいました。

 

 

その時に眺めていた景色がこれです。国宝金峯山寺蔵王堂の奥に、万葉集にも登場する二上山(にじょうざん)。こんな贅沢なチェアリングはありません。

 

 

もちろん、蔵王堂にも立ち寄り、今回は体力に余裕があったので、その奥にある谷底の脳天大神(のうてんおおかみ)通称脳天さんにもお参りしたので、吉野駅に戻って来たのは約6時間後、15km余りの道のりでした。もちろん途中、休憩をしたり弁当を広げたり、参道にあるアップルパイの店「ジュリアン・パイ・カンパニー」にも立ち寄りました。

 

 

決して楽とは言いませんが、安全かつ一人でも安心、見どころ満載の550mのアップダウンなので、これからの紅葉シーズン、ぜひこのコースに挑戦してスポーツの秋を実感し、いい汗を流してください。

 

 

(関連記事)

「吉野駅⇔金峯神社」は、安全な冬登山コースで売り出せる‼

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首から上のご利益得られる脳天さんは「参拝企画の宝庫」??だと思う

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チェアリングを始めました IN 吉野

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コロナ禍になって以降、関西ローカルの情報番組で淡路島がやたら取り上げられていると思っているのは私だけではないと思います。私がテレビを見すぎなのか、感覚的には2日に1回必ずどこかの情報番組やニュースで「淡路島」が取り上げられている。そのように思います。

 

奈良の情報が取り上げられるのは1ヵ月に数度、吉野に限っては数ヵ月に1度くらいの感覚です(あくまで個人的な見解で、客観的データはありません)。確かに、淡路島は京阪神からのアクセスがよく、海と山があって魅力的で、新しい施設や店舗がどんどんオープンするのがうなずけます。大手企業が東京から淡路島に本社移転したのも話題になりました。

 

本州と淡路島をつなぐ明石海峡大橋(写真ACより)

 

この夏、地元大淀町を車を運転していて思ったのは、アウトドア目的で奥吉野をめざしているであろう他府県ナンバーの車の多いこと多いこと。大渋滞と言わないまでも、ひっきりなしに大淀町を通過して奥吉野へと向かって行きます。京阪神ナンバーはもちろん、関東や九州のナンバーも目にします。その中には故郷へ帰る、かつての住人もいるでしょうが、多くは吉野の川や山の大自然を求めて訪れる行楽客です。改めて、大淀町は吉野観光、吉野遊びの起点になるなあと感じました。

 

下の写真は、GoogleEarthからの画像です。吉野の山深さ、京阪神からの近さが分かるとともに、大淀町が吉野の玄関口に位置すること、吉野で唯一、一定の広さの平地があって多くの人々が暮らしていることが分かると思います。

 

吉野郡は紀伊半島の真ん中に位置する

 

吉野郡の北端に位置する大淀町

 

奥吉野から北西方向。大淀町はまさに吉野の玄関口

 

京阪神から南東方向。大淀町から先は、山々が果てしなく続く

 

大阪市内から車で淡路インターチェンジまで約1時間。吉野の玄関口、大淀町も大阪市内から車で1時間です。海はありませんが、目を見張るダイナミックな大自然(山と川)と歴史・文化があります。企業の方々、吉野にビジネスチャンスを見出してください。行政関係の方々、県・国を挙げて吉野を応援してください。

 

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コロナ後の吉野に必要なのは、ズバリ‼「星野リゾート」

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吉野と言えば、「東洋のセドナ」とイメージされるように

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古来より日本一の桜名所といわれる吉野山。その自治体のある隣町で生まれ育った私ですが、吉野山の桜を好んで見に行くようになったのはここ10年のことです。コロナ禍で自粛ムードが漂った2020年を除いてこの10年、桜の季節には毎年複数回、吉野山を訪れています。決して桜マニアではありませんが、この10年の経験で得た、桜咲く吉野山を訪れる絶好のタイミングをご紹介します。

 

↑吉水神社の一目千本の展望台より。2022年4月7日撮影

 

吉野山の桜は、他の桜名所と違うポイントが二つあります。一つは、山全体、広大な敷地に約200種3万本もの桜が植えられおり、山ゆえ高低差があって同時に満開になることはありません。もう一つは、多くはソメイヨシノではなくヤマザクラであること。ヤマザクラはソメイヨシノのように花びらの数が多く華やかではありませんが、多種多様色とりどりで、また咲くタイミングに個体差があります。なので、遠くから山の斜面の桜を眺めるのが吉野山の花見の最大の特徴といえます。花のコントラストがまるでパッチワークのようで目を楽しませてくれます。

 

標高の低いところから下千本、中千本、上千本、奥千本と4つのエリアに分かれ、下千本から順番に(日数を置いて)開花・満開になっていきます。下千本が満開にも関わらず、奥千本は開花していない、逆に奥千本が満開時、下千本が葉桜であることもあって、初めて吉野山へ行こうとする人は、どのタイミングで訪れるのがいいか分からないと思います。

 

↑吉水神社へと続く小路の途中からの景色。奥は金峯山寺蔵王堂。2022年4月7日撮影

 

初めて訪れるなら、ズバリ中千本満開の1日か2日前に訪れるのがオススメです(吉野町HPの吉野山桜開花情報をチェックください)。というのは、初めて訪れる方は、事前の情報で吉水神社からの一目千本の光景を一番の目的にするのが大半だと思います。中千本満開の1日か2日前だと、近鉄吉野駅の改札を出て見える下千本の桜が満開で、山の斜面を登ったところにある(徒歩でもロープウェイでもシャトルバスでも行ける)メイン通り(金峯山寺の参道/中千本エリア)沿いにある数々の寺院のソメイヨシノやシダレザクラも見ごろである確率が高いからです(私の経験上)。

 

一番の目的である吉水神社から見える一目千本の桜は、ほとんどが中千本・上千本で、上千本の桜は五分咲き程度ですが、遠目に見るので山全体に桜が咲いているように見え、十分満足していただけるはず。※最初の写真をご参照ください(中千本満開2日前)。

 

以前は、中千本の満開の1日か2日後が吉野山を訪れるベストタイミングだと思っていました。確かに吉水神社からの一目千本は最高なのですが、下千本とメイン通りの桜が散っていることが多いのです(開花状況、開花してからの天候や気温により満開になるペースは毎年異なりますが)。

 

↑吉水神社の一目千本の展望台より。2022年4月10日撮影(中千本満開1日後)

 

吉水神社の一目千本から見えないさらに山奥の奥千本というエリアがありますが、こちらは花見というより、トレッキングを目的にされる方用で、奥千本満開時には、メイン通りの桜は葉桜、一目千本も花びらが多く散っていて最盛期の姿と比べるとかなり見劣りします。

 

ちなみに私は今年、4月7日(中千本満開2日前)と10日(中千本満開1日後)に訪れました。初夏を思わせる日差し、気温で桜は猛スピードで花を開かせ散っていきました。

 

↑下千本駐車場(吉野山観光駐車場)の嵐山。京都の嵐山はこれにちなんで名づけられた。2022年4月7日撮影

 

メイン通り(中千本エリア)。2022年4月7日撮影

 

桜展示園(中千本エリア)。2022年4月7日撮影

 

今年は、この2年のコロナ禍による花見自粛のうっ憤を晴らすかのようにいつもに増して多くの花見客が全国から訪れていました。関東の方だと思いますが、SNSでこんなコメントをしていました。

「吉野山の桜はすばらしいが、人が多すぎる。海のない桜がある江の島だった」

 

メイン通り。2022年4月10日撮影

 

人が多く入場制限される近鉄吉野駅。2022年4月10日撮影

 

今年はすでにメイン通りの桜は散り、吉水神社からの一目千本の桜は最盛期の鮮やかさに比べて色あせていますが、奥千本の桜の見頃はこれからです。まだ訪れたことのない方には吉野山に満足していただきたいので、できれば来年以降、上記したタイミングで訪れていただければ個人的にうれしいです。

 

※当記事は、近鉄電車で訪れる前提で書きました。ツアー会社のバスで訪れる人は日程調整するのは難しいと思います。マイカーで来られる方は、非常に混みます(渋滞がひどく吉野山までたどり着けず引き返す人も少なくありません)。吉野山内の駐車場にも限りがあります。マイカーで近鉄吉野線のどこかの駅まで来て、電車に乗り換える「マイカー+電車」のハイブリッドで訪れる人もいます。

 

(関連記事)

2021春、吉野山桜レポート

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コロナで自粛した吉野山の花見トレッキング

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塩沼亮潤(しおぬま・りょうじゅん)大阿闍梨(だいあじゃり)と言えば、大峯千日回峰行という想像を絶する荒行を達成した僧侶で、以前に当ブログでも書きました。多くのメディアで取り上げられるとても有名な方で、修験道の総本山である金峯山寺(吉野山)で修行した後、地元仙台市に慈眼寺という寺院を建立し、住職を務められています。

 

 

仙台のFM局(エフエム仙台)でご自身の番組『今朝の一言』が平日毎朝放送されていて、その番組が5周年を迎えるそうです。その番組から“厳しくも温かい言葉”を厳選し、美しい四季の写真とまとめたフォトブック『寄りそう心』を出版され、これらを記念した特別番組(生放送)が本日(2月23日)正午よりあって、本番までの数十分、インスタライブをされていて、それに気づき視聴しました。

 

↑「エフエム仙台」公式サイトのスクリーンショット

 

生放送直前にも関わらず、塩沼大阿闍梨はリラックスしながらも、これから始まる生放送が楽しみなのか少しテンションが上がり気味に番組ゲストやスタッフを紹介していました。スマホ?撮影しているのは、女性のスタッフ?アシスタントの方?で、控え室からスタジオまで移動しながら、視聴者のコメントも紹介していました。

 

「〇〇県から視聴しています」多くの視聴者がそんなコメントをしていて、撮影をしている女性が読み上げると、塩沼大阿闍梨はその土地にちなんだことや思い出を端的に話してくれました。さすが講演活動等で全国を飛び回っているだけあって話題が豊富です。

 

インスタライブやYouTubeライブを頻繁に視聴するほうではありませんが、興味深い内容なら最後まで視聴します。ただコメントを発信したことは一度もありません。せっかくなのでこんなコメントを書きました。ライブ動画初のコメント発信です。

 

「修行をされていた金峯山寺の隣町、大淀町から見ています」

 

発信して10秒ほどすると撮影者の女性が、私のコメントを読み上げてくれました。それに対し塩沼大阿闍梨が、「大淀町には下市(口)という駅があって、下市→上市→吉野なんですよ。大淀町には托鉢で毎月訪れていました」と、わが故郷、大淀町について語ってくれました。私のコメントに回答してくれました。こんなに感激したのは久しぶりです。

(それがインスタライブと言われればそうなのですが)

 

ご回答していただいた塩沼大阿闍梨はもちろんですが、私のコメントを読み上げていただいた撮影者の女性の方に心より感謝しています。

 

【関連記事】

信じがたい荒行「大峯千日回峰行」とは?

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皆さん、チェアリングって知っていますか?

その名のごとく軽量の折り畳みチェア(椅子)を持って外出し、景色のいい場所や好きなところに椅子を置いて寛ぐ新感覚のレジャーで、ソロキャンプより手軽とあって最近ハマる人が続出しています。そしてこの正月、私も初挑戦しました。

 

暑さが落ち着いた秋ごろからランニングをするようになったのですが、コロナ禍以降走っておらず体が慣れるまでは苦痛でしかありませんでした。以前走っていたのはスポーツジムのランニングマシーンと、平坦な大阪の市街地でしたが、今走っているのは山を開拓して造られた工業団地でアップダウンが多く、恥ずかしながら最初は続けて2kmも走ることができませんでした。

 

根性論だけでは何事も習慣化できない。習慣化するには、難なく続けることができる仕組み作りが不可欠。ビジネス書や自己啓発書に掲載されている決まり文句を実践しました。ランニング後のお菓子とコーヒーを楽しみに、週最低1回の1時間前後のランニングを続けています。

 

コロナ以降、外食する機会が減り、週1、2回自宅で飲む350mlビール1缶を楽しみにしていましたが、気まぐれで禁酒したら体調がすこぶる良くなり、この2ヶ月飲みたいと思ったことは一度もありません。そんなこともあって、今年の正月は人生初の暴飲暴食とは縁遠い三箇日を過ごしました。さすがに元日は自宅で静かに過ごしましたが、2日は“行きつけの”工業団地でランニングをし、その後、日差しの下、折り畳み椅子に座り、コーヒーとお菓子を食べながら雪山を見て寛ぎました。人生初のチェアリングです。

 

 

 

チェアリングというか、冬の日差しがあまりにも心地良く、翌日もお菓子と自分で淹れたコーヒー(魔法瓶)をリュックに詰め、吉野山に向かいました。

 

 

 

チェアリングはまったくの初心者で、リュックに収まるサイズのものはまだ持っておらず、お菓子とコーヒーは桜の季節になると多くの人がお弁当を広げる、眺めのいい丘の上の広場に設置された石のテーブルでいただきました。

 

 

吉野山からの帰り、下千本駐車場(吉野山観光駐車場)で車から少々かさばる折り畳み式の椅子(キャンプ用)を出して、残りのお菓子とコーヒーを楽しみました。チェアリングにハマりそうな今日この頃です。

奈良県で一番有名な公園といえば、間違いなく「奈良公園」ですよね。修学旅行という概念が生まれて以来、定番の訪問先で、近年のインバウンドブームでは野生のシカと戯れることができる唯一無二の公園「DEER PARK」として、SNSなどを通じて世界中の人々に注目されています。

 

タイトルにあるように今回、広陵町にある馬見(うまみ)丘陵公園について記しますが、野生のウマもクマも出てきません(笑)

 

クマさんと言えば、スキンヘッドに着物スタイルのテレビタレントの篠原勝之さんで、私たち1970年代生まれにとっては毎日テレビで目にしていた特別な存在。しかしクマさんの本職は、いわゆる現代美術家で、ご本人は「ゲージツ家」と自らを称しています。「溶接オブジェを得意とし『鉄のゲージツ家』の異名を持つ」とウィキペディアにあります。

 

クマさん、今年の春から活動拠点を奈良市に移され、陶芸をゲージツ活動のメインにされているようです。奥吉野にある窯元を頻繁に訪れていることをご自身のツイッターで知り、一気に親しみを覚えました。クマさんの著書で私小説『骨風(こっぷう)』を読み、その表現と感性の豊かさ、壮絶な人生を歩んで来られたことに感銘を受け、一気にファンになりました。

 

広陵町の公園にクマさんの作品があることを知り、紅葉が終わりの快晴の日に見に行って来ました。場所の馬見丘陵公園は、香芝市・広陵町・河合町など2市3町に跨る東西約3km、南北約7kmと広大で、馬見古墳群のエリアと一致しています。

 

 

知人が広陵町在住で、この公園によく訪れていると聞いていたのでクマさんの作品のことを尋ねましたが、知りませんでした。公園を訪れて探そうとしていることを話すと「広すぎて絶対に見つけられない」と忠告されました。確かに四つのエリアからなり、一つのエリアを探すだけでも骨が折れそうです。

 

 

ネットで情報を探すものの、クマさんの作品が公園のどこにあるか特定できません。いろいろ探しているうちに一般の方のブログ記事で「カリヨンの丘の辺り」という情報を得ました。

 

 

カリヨンの丘があるのは南エリア。南エリアに隣接する別の公園「竹取公園」(広陵町)の駐車場に車を停めてカリヨンの丘を目指しました。10~15分ほど歩くとカリヨンの丘にたどり着き、ふもとの道を挟んだところにクマさんの作品『空へ』を見つけたときは、それまで何度となくネットで写真を見ていただけに、実物にやっと出合えたと感動しました。

 

 

クマさんの公式ページによると2010年の作品で、直径2.8m高さ5mの円柱の堂々したサイズ。まるでミニチュア版バベルの塔のようです。クマさんの作品を示す説明書きはどこにもなく、風景に溶け込んでいて、作品というより何か実用的なモノに見えます。私にはヨーロッパの田園に建つ風車のない風車小屋に見えました。

 

作品完成時は、中に入ることができ、天井はなく座って空を眺められるようになっていたそうです。まさに『空へ』誘ってくれていました。現在は経年劣化ため立入禁止の杭が作品を取り囲むように打たれています。

 

 

一部土壁が崩れ落ち、骨組みがむき出しになっていますが、雨風や日光に晒された作品はいずれ土に還るという、クマさんの哲学によるもので、とても味があって素敵です。さらに1年後、5年後どう変化していくか、とても楽しみです。

 

参考記事

https://www.usagisan-desu.com/entry/2020/08/28/%E5%A5%88%E8%89%AF%E7%9C%8C%E7%AB%8B%E9%A6%AC%E8%A6%8B%E4%B8%98%E9%99%B5%E5%85%AC%E5%9C%92%E6%8E%A2%E7%B4%A2%EF%BC%882%EF%BC%89%E5%9C%9F%E3%81%B8%E3%81%AE%E7%A4%BC%E6%8B%9D%E3%80%8C%E7%A9%BA%E3%81%B8

 

 

 

この夏、毎日放送の人気ドキュメンタリー番組『情熱大陸』で取り上げられた仏師で彫刻家の加藤巍山氏の放送を見て、見たことのない新しいタイプの作品だと、ぜひ間近で見たいと思いました。

 

 

放送直後からご本人のインスタグラムをさっそくフォローしました。先日、雄略天皇像という作品の写真がアップされていて、キャプションに「作品は葛城一言主神社境内に設置。」とありました。

 

葛城(かつらぎ)…? まさかと思って調べると私が住む大淀町のとなり御所市が所在地で、葛城山のふもと。知り合いに聞くと「一言さん」として、一言だけの願いなら叶えてくれる有名な神社だそうで、後日現地を訪れると駐車場には他府県ナンバーの車が多く停まっていました。

 

 

 

 

木像作品のイメージが強い加藤氏ですが、その作品はブロンズ像。古事記に記された雄略天皇と一言主之大神が葛城山で出会う場面を表現したものだそうです。像高は140㎝(台座を含む総高280㎝)とやや小ぶりですが、加藤氏の作品はこのサイズの代表作が多く、得意かも知れません。大きな仏像(人間より大きいサイズ)も制作されていたと思います。

 

 

 

 

とにかくリアル、とくに顔の表情がリアルで次の瞬間、動き出しそうで他の作品もナマで見たいと思い、スマホの待ち受け画像を加藤氏の「示現・I」という木彫り作品にしています。

 

 

現在京都市内のキャラリーで加藤巍山氏の個展が開催されている(~12月5日)ことを先日知りました。あと4日しかありませんが、時間を見つけて何とかして見に行くつもりです。

週末、吉野山を休憩しながら5時間ほど歩きました。近鉄吉野駅からロープウェイには乗らず、七曲りという参道に続く坂道をのぼり、金峯山寺、勝手神社を通り過ぎ、山の斜面をどんどんのぼって金峯神社へお参りして折り返す、往復約13km、標高差約550mの道のりです。

 

 

 

紅葉シーズンの始まりで、吉野山はこらから見頃の時期を迎えますが、桜の葉はすでにほとんど落ちていて、残念ながら千本桜の紅葉を見ることはできません。吉野山にある約3万本のヤマザクラのみならず、今年はソメイヨシノも全国的に紅葉する前に落葉しているようです。降水量が多く、夏らしい日差しが無かった7月8月、異常に蒸し暑かった9月10月、例年に増して変な気候のせいかも知れません。カエデはきれいに紅葉していました。

 

 

 

スタート地点の吉野駅の標高は213m、折り返し地点の金峯神社は765mなのでちょっとした登山です。登山と言っても道は舗装されていて、車が通れるほど幅があります。ショートカットのけもの道も随所にあります。

 

登山といえば春夏秋のレジャーで、冬山や雪山はハードルが高く、経験も知識もなく安易に冬登山をすると冗談抜きに死んでしまいます。しかしこの「吉野山⇔金峯神社」なら、真冬でも降雪の日でも寒さ対策さえしていれば滑落・遭難の心配はいりません。降雪が残った快晴の日には、最高の展望が待っています。急こう配がたくさんあるので、道路が凍結したら上り下りが少々危険ですが、滑り止め対策さえすれば問題ないと考えます。

 

 

桜シーズンと紅葉シーズンには多くの行楽客が吉野山を訪れます。新緑の季節や真夏は訪れる人が少なくなるものの、美しい緑、朝夕吹く爽やかな風を求めて通(つう)な人たちが訪れます。ただ冬だけは、年末年始を除き訪れる人はいないだろうと思っていましたが、週末このコースを歩いて、「真冬、降雪時に行くのアリだな」と思いました。

 

「安全な冬トレッキング 吉野山」で観光客誘致すれば、冬に訪れる人も増えるんじゃないでしょうか?

 

【参考動画】※金峯神社までの行程が確認できます。

へっぽこ登山  吉野山(奈良県) 最高峰 青根ヶ峰

https://www.youtube.com/watch?v=emg-BfMPa70