酔っぱらいの歌 | ☆楽しいライター生活☆

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著者の価値を高める「森末@書籍ライター」のブログ
個人事業ですが「森末企画」と名乗っています
1996年4月開業
2015年11月、著書『ホンカク読本~ライター直伝! 超実践的文章講座~』発売!

本を読んでケタケタ笑うことは、
そんなにしょっちゅうありませんが、
『万葉集』には、時々面白い歌があります。
次の歌をご覧ください。

 

古人(ふるひと)の 飲(たま)へしめたる吉備の酒
       病めばすべなし貫簀(ぬきす)賜(たば)らむ

 

意訳すると、

 

「古人(=大伴旅人)が飲ませてくださった吉備のお酒。
 (飲み過ぎて)悪酔いして苦しいので、
 (寝転んで休むために)竹で編んだ敷物をください」

 

という感じになるようです。要するに、

 

「酔っぱらった~、気持ちわり~、寝ます~」

 

という歌です(笑)。

 

そもそも酩酊状態で和歌を詠むこと自体おかしいですし、
それがちゃんと記録に残り、
万葉集を編集した人が選んで載せたことも、
なかなか洒落が効いています。


1300年前の人も、
今と同じようにお酒を飲んで楽しんでいたのですね。
現代人との違いは、それを短歌にするセンスがあった
というところでしょうか。

 

私はこの歌を、一人でクスクス笑いながら読んでいました(笑)。