警察医・秋月桂の検死ファイル 2012 フジTV 脚本:洞澤美恵子 第二版 | moris11のブログ

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尋常性乾癬と約20年共生している
2014年12月より糖質制限開始
HbA1C改善、ダイエット
2015年3月一杯で給与生活リタイア
フリーター生活に入り、これが性に合っていたことに気付く
月平均で万歩/日確保
悩んだら歩く、とにかく歩く
2015.12.10改訂

夜、電車に乗っている秋月桂(斉藤由貴)、鎌倉高校前駅で下車


レストランで絵画同好会メンバーが会食している
その中心に秋月宗太郎(綿引勝彦)、桂の義父がいる
和やかな雰囲気の中、川北亮二(品川徹)が突然、“私は帰る”、と叫ぶ タクシーで迎えに来たヘルパーの堀内小夜子(高岡早紀)
歩いてレストランにやってきた桂が見送った後、中に入り、同好会の輪に入る
酔った男が店に乱入し暴れ、従業員が連れ出す


朝、秋月医院、桂が診察している 看護師長は中村妙子(キムラ緑子) 院長の宗太郎の世話もしているようだ


■警察から呼び出しの電話、江ノ島、海岸、岩場に変死体


鎌倉中央署の滝沢祐太警部補(木村祐一)、部下の宮下良平(徳山秀典)らが臨場
被害者は、昨晩、店に乱入した男だった

“ホームレスだろう”、と滝沢 身元が分かるものを一切所有していないし、半年は風呂に入っていないようだ
死後10-15時間、死因は崖からの落下による頭部打撲、首に赤い発疹、ひどい口内炎がある、と桂


警察医になって一か月、“慣れたか”、と義父の宗太郎
物言わずして死亡した人の人権を擁護する、という警察医の役割
警察医歴38年の宗太郎が、桂に引き継いだ


川北宅、川北とヘルパーの小夜子、川北は小夜子に、秋月宗太郎宛封書を託す


家に戻った小夜子、母の正代(岩本多代)は認知症、ご飯を食い散らかしている


■川北亮二75歳が浴槽内で死んでいるのを、ヘルパーが出勤して発見した “事故死だろう”、と滝沢

首に赤い発疹、ひどい口内炎、“この間の遺体と同じだ”、と桂


二人の共通点、レストランにいたこと 桂は滝沢に依頼し、レストランオーナーから話を聞こうとする オーナーは花井達夫(宇梶剛士)、しかし、ホームレスは見たことがないし、うちの料理を食べていない、として、無関係を主張する
従業員の春本雪菜(土谷春陽)は何か言いたそうだが、花井に呼ばれて去る


桂は、ヘルパーの小夜子に、川北の発疹や口内炎に気付いたのはいつごろかを聞く
“ひと月前”、と小夜子 川北はアレルギー体質ではない、ともいう
川北のヘルパーになって一年以上になる


滝沢と宮下はホームレスの聞き込みをする 写真を見せ、通称「ロクさん」であることが分かる 一週間前くらいからいなくなっていた 最近金回りが良くなっていたようだったので訳を聞いたが、“お前には無理だ”、と言われた どこで拾ったんだか携帯まで持っていた しかし携帯は見つかっていない 事故ではなく殺しなのか


滝沢は桂の高校の先輩だった 宮下と三人で居酒屋

桂の夫 “そうすけ”の話題、桂をおいてエジプトに行ったっきりの考古学バカ


居酒屋の帰り道、桂の後をつける者がいる
医大の同期、沢木俊祐(相島一之)だった

現在、慶明医科大学の瀬木教授(橋爪淳)に見込まれ講師をやっている 沢木は瀬木教授の講演会に誘う


「アルツハイマー型認知症 現状と今後の課題」
会場に小夜子も来ている


小樽に来ている滝沢、ロクさんの身元が分かった 勇んで桂に電話するが留守録


《瀬木教授の講演要旨》

2011年現在、アルツハイマー型認知症患者は、推定120万人
2030年には350万人を超えると言われている

初期症状は物忘れから始まるが、怒りやすくなると言う性格の変化から始まることも少なくない


講演会が終わり、小夜子が、司会をしていた男と親しそうに話している


桂は留守電に気付く ロクさんの本名は高田泰之(不破万作)63歳、小樽で海産問屋をやっていた 花井は、食材を小樽から直送してもらっている


桂は、鎌倉中央署で滝沢の帰りを待つ 詳しいことを早く知りたかった 深夜に帰ってきた滝沢、仕入れてきた情報
=花井とロクさんは同郷、遠い親戚、小樽ではロクさんが花井の面倒を見ていた つい最近、二年ぶりに奥さんに電話をしてきた 近々大金が入る、そしたら帰る、と言っていた 花井が、5年間イタリアの名店で修業したと言うのは真っ赤な嘘、レストランの経営状態は火の車=


“花井は川北からも借金していた”、と宮下 “何故報告しなかった”、と滝沢が宮下を小突く


■花井が殺された 死亡推定時刻は昨晩22-24時、刃渡り25cmほどの鋭利な刃物による刺殺 花井には発疹も口内炎もない


従業員の雪菜は、あの日、ロクさんを追い出した後、花井は何者かと口論しているところを目撃していた さらに、あのホームレスは何度も店に来ていた、と証言する


ホームレスの一人がロクさんの衣服を着ていた ポケットに錠剤が入っていた 病気はなくピンピンしていたが、突然切れたりした 性格が変わったようだった、と証言する


桂は、科捜研に錠剤の分析を依頼するよう滝沢に求める
桂が宗太郎に相談する 川北とロクさんには、赤井発疹と口内炎の他に、アルツハイマーの初期症状とピッタリ重なる症状を示している、という共通点があるということで一致した


桂は小夜子に、川北が服用していた薬について聞く 川北の家で薬を探すが、同じ薬はなかった


桂は治験をイメージしている 大学に沢木を訪ねると、沢木は講演会で司会をしていた男と口論している 大学病院に現れた桂に驚く沢木、あの男はR製薬主任研究員の松崎(飯田基祐)だと言う 瀬木教授は松崎の研究アドバイザーをやっている


沢木は桂から、赤い発疹とひどい口内炎の話を聞き動揺する


錠剤の分析結果が出た やはり認可されていない薬だった
新薬の治験、それも違法な秘密裏の治験だったのではないか
滝沢と桂の話を聞いていた宗太郎は思う

川北は、藁にも縋る思いで治験に参加したのではないか、新薬に賭けたのではないか


川北に薬を勧めたのは小夜子ではないか、と考えた桂は、母親の正代に会い確認する やはり首筋に赤い発疹がある 小夜子は外出し、ヘルパーが来ている
働き詰めの小夜子を理解しているそのヘルパー 田口(大和なでしこ)は、小夜子を弁護する 息抜きに一日ぐらい好きな人に会って何が悪い 相手は看護師時代に付き合っていた人だと言う 行先を聞いて桂は小夜子に会いに行く そして迫る

違法な治験に手を貸したのではないか 小夜子は否定する 恋人は来なかったようだが、小夜子は相手を信じていると言う


滝沢は松崎のことを調べてきた 松崎の裏の顔、無類のギャンブル好きで借金まみれ、研究費を流用しているのではないか その結果、違法な治験に手を染めるようになったのではないか


宗太郎が、レストランで行われた絵画同好会の写真を見ている 川北が微笑んでいる
桂も見せてもらう そして気付いた 松崎が写り込んでいる あの日、松崎はレストランにいた 花井と口論していたのは松崎に違いない


桂は沢木に会いに行く 一度ならず、沢木は桂を監視しているように見える その訳は
《沢木の話》一か月前、瀬木教授が主治医のアルツハイマー病の患者が亡くなった 死因は心不全 亡くなる前、病状が画期的に回復した しかし、10日ほど経って赤い発疹と口内炎、病状が急変して亡くなった 桂から赤い発疹と口内炎の話を聞き、瀬木教授に確認しようとしたが、教授は沢木に青森の病院を世話しようとしてきた 松崎の動きを監視しようとしたら結果として桂を監視するようなことになってしまった


桂は瀬木教授に直撃する 違法な治験をやっているのではないか 瀬木は答える
患者は新薬を待っている 私は新薬を開発し救世主になる 違法な治験はやっていない


小夜子が看護師をしていた白百合総合病院の看護師長 荒木(羽田圭子)に会いに行き、小夜子の相手は松崎ではなく瀬木教授であることを知る


秘密を知る小夜子と正代を殺そうとする松崎、そこに滝沢と宮下、さらに桂


《小夜子の話》母親が認知症になり、瀬木の新薬に頼った 始めはよく効いた こんなに効くなら、と、川北先生にも勧めた 新薬は最初の10日間は効果を示したが、その後、副作用と絶望が待っていた
死亡した人が出たことで治験は中止となったが、金目当てのロクさんは納得せず、川北先生は全てを明らかにする、と言った 松崎が二人を殺したが、瀬木を守るために口をつぐんできた

 

《感想》花井を殺したのも松崎だと思うが、その理由を理解できなかった、見逃したのか

 

《参考》初版