子育てにおいて大切なことは「一人で頑張ること」ではなく「子どもと一緒に、仲間と一緒に楽しむこと」です。
お母さんが子どもや仲間との関わり合いを楽しんでいれば、「子育て」を特別に意識しなくても子どもは勝手に育ってしまうのです。

でも、多くのお母さんが一人で子育てを頑張っています。
目の前にいる子どもの顔も見ないし、心を感じようともしません。そして、自分の期待通りに子どもが育っているか、期待通りに行動しているのかということばかりを気にしています。

でも、どんなにお母さんが頑張っても、子どもはマイペースです。お母さんの期待通りに頑張るなんてことはしません。その結果、お母さん一人が空回りすることになります。

そしてそれが、お母さんのストレスと、苦しさと、孤独の種になっています。
でも、そのストレスと、苦しさと、孤独を子どもにぶつけると、子どもの心やからだは固まってしまい動けなくなります。友だちとも良い関係を築けなくなります。

お母さんの前でだけ「いい子」になる子もいますが、そういう状態の子は、「自分の育ちにつながるような学び」が出来なくなってしまうため思春期が来ても自立が困難になり、さらに苦しみが増えます。

お母さん達は一体誰のために、何のために頑張っているのでしょうか?

そう問われたら、多くのお母さんが「子どものため」と言うでしょう。でも、子どもの心に寄り添うことが出来ていないのなら、それは子どものためではなく、「自分のため」なのではないでしょうか。自分の不安を消すために頑張っているのではないでしょうか。

子育ては頑張らなくていいのです。むしろ頑張ってはいけないのです。なぜなら、そうしないと子どもの心に寄り添うことが出来ないからです。

頑張るのではなく、子どもと一緒の時間を楽しんで下さい。

それだけで、特別なことをしなくても子どもは育って行くのです。子どもはお母さんに心を向けてもらうことで、お母さんから学ぼうとする気持ちが目覚めるからです。
また、お母さんとつながることが出来る子は、時期が来れば周囲の仲間や大人ともつながることが出来るようになります。仲間や周囲の大人からも学ぶことが出来るようになります。

子どもは、自分の話を聞いてくれる人の言葉に耳を澄まし、自分に心を向けてくれる人から学びたいと思うのです。
逆に、押しつけてくる人の言葉には耳をふさぎ、そして逃げようとします。だから頑張れば頑張るほど逆効果になるのです。