四月以降の茅ヶ崎やZoomでの講座に関する案内は明日書かせて頂きます。
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お母さん達を見ていると、「自分で自分の首を絞めている」としか思えないことがいっぱいあります。

「泣くんじゃない」と怒鳴っているお母さんは、余計に子どもを泣かせています。

「約束よ、分かった!」と約束を強要しているお母さんは、必然的に子どもに裏切られます。また、平気で嘘をつく子が育ってしまいます。

「何辺言ったら分かるの!」と怒鳴っているお母さんは、子どもの「自分の頭で考えて行動する能力の育ち」を潰しています。

一生懸命に子どもの期待に応えようとしている優しい(自分自身の生き方を持っていない)お母さんは、子どもに振り回されます。
そして、二人目が生まれた途端に子育てが行き詰まります。「子どもの期待に応える子育て」は、確実に二人以上には対応出来ないからです。それをしようとすると、「お母さんの奪い合い」が起きてケンカばかりするようになります。兄弟の仲も悪くなります。そのことはさらに子育てを辛く苦しいものにします。

「勉強しなさい」と子どもを追い立てていると、子どもは勉強が嫌いになります。そして、頭を使わずに暗記だけで勉強しようとするようになるため、中学校に入ってから急に勉強に付いていくのが困難になります。

家事や自分のことを優先して、子どもを狭い部屋の中で一人で遊ばせていると、「子どもは人間関係の作り方」が分からなくなります。コミュニケーション能力も育ちません。興味の範囲も狭くなります。
それは、学校の成績には影響しないかも知れませんが、子どもが仲間とうまくつながれなくなることで、お母さんを悩ませるような様々な問題の原因になってしまう可能性が高いです。

子どもは、お母さんがしょっちゅう言っている「早くしなさい」「ちゃんとしなさい」という言葉の意味が分かりません。思春期前の子どもには「他者の視点に立って考える」という能力がないからです。(大人になってもその能力が育たないままの人が増えていますけど・・・。)
そのため、「追い立てられている」事は分かっても、「何を要求されているのか」が分からないのです。
それなのに、お母さんの期待に応えられないと叱られます。そのため、お母さんの顔色をうかがうようになります。自分の頭で考えても分からないので、お母さんの顔色を見ることで「お母さんが自分に要求していること」を推測するようになるのです。そして、自分の頭で考えなくなります。

このような子育てをしていると、子どもは自分の頭で考え、自分の感覚で感じ、自分の意志で行動する能力を育てることが出来なくなるため、いつまでも親に依存するようになります。自立も困難になります。それもまた「苦しみ」として返ってきてしまいます。

このようなお母さんに共通しているのは「自分自身の価値観」や「自分自身の生き方」を持っていないということです。だから子どもや周囲に振り回されてしまうのです。

子育てでは、お母さん自身がちゃんと「自分の考え」を持ち、「自分の生き方」大切にする所から始めた方がいいのです。
子どもは「お母さんの人生の一部」として生まれ、そして、お母さんを模倣する形で成長しているのですから。

お母さんが精神的に自立できていないと、子どもも精神的に自立が出来なくなってしまうのです。

逆に、お母さんがいつもニコニコしていると、子どももそんなお母さんを模倣して、いつもニコニコするようになります。


お母さんが子どもの気持ちを大切にしていると、子どももお母さんの気持ちを大切にするようになります。

天国と地獄の違いを言い表した昔話があります。

ある人が地獄と天国の見学に行きました。案内役の霊が「あそこが地獄だよ」と指し示した方を見ると、テーブルの上にはごちそうが並んでいます。それで、「これが地獄?」って思ったのですが、近寄ってみるとみんな怒鳴り、怒り、飢え、苦しんでいます。それはみんなが長い箸を持たされているのですが、箸が長すぎて食べ物を自分の口に運ぶことが出来ないからです。それで食べ物はいっぱいあるのにみんなが飢えて苦しんでいるのです。

次に、天国に行きました。天国でもやはり同じようにごちそうが並び、みんなが長い箸を持たされています。でも、地獄と違ってみんな満たされ、嬉しそうです。どうしてなのかとよく見ると、地獄ではみんな箸で取ったものを自分の口に運ぼうとしているのに、天国では隣の人や前の人の口に運んでいるのです。そうやってお互いに食べさせ合っているので、長い箸でもみんなお腹いっぱい食べることが出来ているのです。

このお話に出てくる天国と地獄には何の違いもありません。状況や状態は全く同じです。ただ、自分のことしか考えない人たちが集まるとそこが「地獄」になり、みんなの事を考える人が集まるとそこが「天国」になるということです。

お母さんが「自分のことしか考えない子育て」をしていると、子どもも「自分のことしか考えない人間」に育って行くのです。すると子育ての現場が地獄になります。