皆様こんにちは。栄養を科学する抗加齢歯科医、森永宏喜です。
石黒 伸先生の新著を読了しました。
先生とは、昨年1月の点滴療法研究会ワークショップで演者としてご一緒させて頂いて以来のお付き合いです。また9月の同研究会10周年記念セミナーでは、先生が師と仰ぐ河野和彦先生とも同じ場で講演をさせて頂くという、私には分不相応な経験もさせて頂いています。
初めて石黒先生とお話させて頂いたとき「とても真っ直ぐな眼差しをされている先生だなあ」と感じたのを記憶しています。その思いはご著書を拝読してますます強まった感があります。
商業出版では、編集者が売り上げのエッジを利かせるためにセンセーショナルなタイトルを付けることはままあることです。しかし今回のタイトルはそんな事情を超越しています。先生でなければこんなタイトルはつけられるはずはありません。それはコウノメソッドに出会うまでのご自身への強烈な自省の念であり、また現在一般的に行われている認知症治療への果敢な挑戦状でもあるわけです。
私自身が取り組んでいる「歯科から始める健康寿命の延伸」をご説明するとき、
「崖から落ちてしまった人を救い上げるのではなく、落ちないようにサポートしていく」
というたとえ話をしますが、先生の実践されている認知症医療は
「溺れて沈みかけている人をヘリで吊し上げて救助するレスキュー隊」
のようなものです。
詳細な症例経過、処方の実際についても多くの紙面が割かれており、臨場感あふれる内容となっています。門外漢の私は、ただ溜息がでるばかりです。
ただ、それにも増して感じるのは、先生の患者さんと家族を見つめる「暖かな視線」です。認知症の周辺症状を軽減することで得られる家族の安らぎ。そこに医療者として関わることの充実感と使命感。それが先生を動かしている原動力なのでしょう。
認知症治療に関わる医療従事者、認知症のご家族を抱えている方だけでなく、全ての健康に関心のある方に読んでいただきたい作品だと思います。
またこれから先生は精力的にご講演もされるとのこと。是非ライブでお話を聴いてみて下さい。先生が最後にあげた「日本の認知症治療を洗濯する」という言葉が大げさでないことが分かると思います。
☆OMD主催セミナー 「栄養療法が歯科臨床を変える」応用編
4月30日 オフィス東京(東京駅八重洲口徒歩5分)
川井勇一+伊藤夕里亜+森永宏喜
続々お申し込み頂いています、お急ぎください
オーソモレキュラーの基礎を理解している歯科関係者が対象
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◆目次
序章 口の中の恐ろしい「もの言わぬ病」
第1章 全ての病気は歯から始まり、腸に至る!
第2章 認知症の原因も口の中にあった
第3章 食べていると確実に死に近づく食べもの
第4章 自分でできる歯と口のケア
第5章 いい歯科医とダメな歯科医
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