クルミがmiRNAを通じがん遺伝子を制御 | 118歳も夢じゃない!抗加齢専門歯科医が教えるアンチエイジングの秘密

118歳も夢じゃない!抗加齢専門歯科医が教えるアンチエイジングの秘密

健康な人生を満喫している人は歯科と上手に付き合っています。歯科医師として日本初のアメリカ抗加齢医学会認定医が、歯科とアンチエイジングの意外な関係について語ります。

皆様こんにちは。
栄養を科学する抗加齢歯科医
森永宏喜です。

マイクロRNA(miRNA)という
言葉を聞いたことがある方は、
まだ多くないかもしれません。

分子生物学の知識のある方なら
「RNAだから、遺伝子と関係あるのかな」
と思われたかと思います。

RNAは「リボ核酸」の略で、遺伝子
そのものはDNA(デオキシリボ核酸)です。

例えて言うと、DNAが書庫(染色体)
に収納されているオリジナルデータ
だとすれば、RNAはそれを読み出して
きた図面といってもいいでしょう。

その図面をもとに製品(タンパク質)
が作られ、私たち身体も作られて
いく訳です。

そしてこの「図面から製品を作る」
段階を調節するのに大きな役割が
あるのが「miRNA」です。

最先端の「トンガった研究分野」で、
ガンの超早期診断や治療薬の開発
で世界中の研究者がしのぎを
削っています。

「クルミが身体に良い」という
情報はよく見かけますね。でも

「クルミを摂ることで、miRNAのはたらきを制御できる可能性」

という研究は初めて見ましたのでご紹介します。

 
ハーバードの研究者らが、クルミが特定の
マイクロRNA(miRNA)の遺伝子発現を
変えることに関与するかどうか調査する
マウスの研究を行なった。

HT - 29結腸癌細胞をマウスに注入した
7日後から、25日間、ヒトに換算して
2オンス/日に相当するクルミを与えた
個体とコントロールを無作為抽出した。

 給餌期の最後にクルミを与えたことが、
がん細胞に関わる炎症、血液供給、
そして増殖に影響を与えうる重要な
 miRNAに対して影響を与えた可能性が
示された。

 そしてさらに、コントロールと比較
してクルミを与えたマウスの腫瘍が、
植物由来のα-リノレン酸(ALA)を
含めて10倍のオメガ3脂肪酸の量
を含んでいだことが明らかになった。 

そしてその腫瘍の大きさは小さく、
ALAが抑制的に働く可能性を
示している。

そして腫瘍の成長率もコントロール
と比較して明らかに遅いものだった。

研究リーダーのMantzoros 博士は

「我々の研究は、クルミが局所の大腸のがん組織でmiRNAの発現様式に重要な変化をもたらす可能性と、クルミの脂肪酸が他の成分と付加的に、あるいは相乗的に結腸腫瘍の抑制に関わることを示している。
これはマウスでの結果であり更なる研究が必要ではあるが、予後診断の biomarkers としての miRNAs の役割について、そして大腸がん治療のターゲットになりうることに明るい見通しを持っている」

とのこと。

クルミはオメガ3などの良質な脂質
やビタミンEなどを豊富に含む優秀
な食材であることはこのブログでも
何度も書いていますが、遺伝子制御
のレベルでもその可能性
がある訳です。

これは常備しない手はありませんね(^^)

専門家の先生方は原文を当たられて下さい。
New Harvard research finds walnuts may help slow colon cancer growth

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