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瑠帷の家

いつでもだれでもいらっしゃい。

(Yahooブログ「瑠帷の話」から移転)

おまえとわたし

 

相高むるものか 相滅ぼすものか

相認めるものか 相容れぬものか

 

おまえとわたしの間には遮る壁も人もない

おまえとわたしの間には禁ずる法も人もない

けれども 攫めぬ風のように

けれども 届かぬ時のように

息吐く間もない海がある

誰に頼まれて 誰に勧められて

愛するのだろう

相高むるものか 相滅ぼすものか

相認めるものか 相容れぬものか

愛あればこそ 離れることもある

 

おまえとわたしの間には薦める友も声もない

おまえとわたしの間には認める法も声もない

けれども 攫めぬ霧のように

けれども 届かぬ星のように

息すらできない宙がある

誰が誰のことを 誰が誰のために

愛するのだろう

相高むるものか 相滅ぼすものか

相認めるものか 相容れぬものか

愛ゆえにこそ 別れることもある

 

炎と氷のようだ 狼と山羊のようだ

春と雪のようだ 太陽と地球のようだ

相高むるものか 相滅ぼすものか

相認めるものか 相容れぬものか

愛あればこそ 離れることもある





漢字の読み
相:あい
容れない:いれない
遮る:さえぎる
攫む:つかむ
息吐く:いきつく
地球:ほし
過ぎゆく人
 
すれ違う街角 わたしは振り向く
すれ違う街角 あなたは気づかない
忙しない街角 人々は過ぎる
忙しない街角 足早に過ぎる
 
すれ違う街角 わたしは立ち止まる
すれ違う街角 あなたは遠ざかる
ありふれた街角 人々は過ぎる
ありふれた街角 足早に過ぎる
 
似たような人がいるだろうか
この雑踏の中に
 
すれ違う街角 わたしは歩き出す
すれ違う街角 あなたは遠ざかる
 
似たような人がいるだろうか
この雑踏の中に
人々は過ぎる 足早に過ぎる
往来は過ぎる 足早に過ぎる

濁流

 

繰り返される言葉 呼び戻される記憶

朝な夕な ある日のことが

同じ調子で流されている

何度聞いても 見知りはしないだろう

幾度と見ても 忘れてしまう

 

濁流の中で 濁流の中で

濁流の中で 濁流の中で

叫び続ける人はいつも

水の音をおそれている

 

誰かの植えた苗木 誰かの育てた榊

根ごと土ごと 川を流され

誰かの命を底に沈める

何度聞いても 聴きはしないだろう

幾度と見ても 思い知らない

 

濁流の中で 濁流の中で

濁流の中で 濁流の中で

叫び続ける人はいつも

水の色におびえている

 

濁流の中で 濁流の中で

濁流の中で 濁流の中で

濁流の中で 濁流の中で

濁流の中で 濁流の中で

叫び続ける人はいつも

水の音をおそれながら

水を求めている




漢字の読み
濁流:だくりゅう
榊:さかき

綴れない話

 

桜にも向日葵にも

綴れない話がある

芒にも柊にも

綴れない話がある

行きずりの人にしか

歌えない歌がある

5分も掛からないから

聞いて

 

花見にも花火にも

描けない話がある

月夜にも粉雪にも

描けない話がある

あなたには あなたには

歌えない歌がある

朝には帰るから

居させて




漢字の読み

綴る:つづる

向日葵:ひまわり

芒:すすき

柊:ひいらぎ

粉雪:こゆき

朝:あした

約束は16時

 

温めておいたカフェオレが

冷めてしまった

約束は16時 あの人が来ない

行くとこもあてもないから

待つほかにない

もう、何度目なの

 

約束はいつもその場限り

その日限り

陽は沈みきり あの人が来る

あの日よりも あの日よりも

綺麗な夕陽を

誰と、見て来たの

 

私 まさか夢を見てた

夢ならば 夢ならば

せめて時間通り 思い通りに

・・・

あの日よりも あの日よりも

綺麗な夕陽を

誰と、見ればいいの

あの日さえも あの日さえも

夢だと、いうの