瑠帷の家

瑠帷の家

いつでもだれでもいらっしゃい。

(Yahooブログ「瑠帷の話」から移転)

 

 

 

テレビが点いている

なんとなく点いている

BGMとは呼べないような

ノイズと呼ぶには出しゃばりな

誰か言ってたろう 惰性で見てたと

続ける理由もないけれど

消すには及ばぬくだらぬ理由で

今日もテレビは点いている

ただなんとなく点いている

 

 

 

 

 

 

なんだか哀しくなる夜は

笑うに笑えず泣く夜は

胸裏ことばがこぼれ出る

胸裏ことばが垂れ落ちる

 

みんな元気で生きろよと

死にたい私がほざいてる

画面(かがみ)に呟く捨て台詞

私の耳には届かない

 

 

頼らず 縋らず 往きなさい

迷惑かけずに 生きなさい

足枷ことばは誰が言う

足枷ことばは人が言う

 

頼られ 縋られ うれしくて

迷惑ひとつも かわいくて

けれども 鏡の立場なら

なんでもないよと枷ことば

 

鏡の面に映るのは

心枷無く 笑う人

鏡の面に映るのは

心枷無く 生きる人

 

 

 

 

哺乳類

 

 

迂闊に近づいて棘を刺すハリネズミ

防衛論も役立たず

触れる触れぬの話 一人で話し合い

ピンクのお腹の中で

 

そんなことよりネコになりたい

君が好きなもの

大陸の形が違うほど過去(むかし)なら

あるいは

 

 

 

 

気安く身を寄せて傷つけるハリネズミ

夢はひっくり返ること

カーテンとレースと窓とTシャツの先

心はあの雲の向こう

 

そんなことよりネコになりたい

君が好きなもの

大陸の形が違うほど未来なら

あるいは

 

 

 


ひとり帰ろう


踏切は叶わぬ恋の心音

駆け出したい心への警鐘
手に降る雨は恋の古傷
時折 思い出させるように

水の行く手に流されたい心
浮かれるなと首筋に冷たい雫

もうすぐ雨 もうすぐ雨
傘だけを頼りにひとり帰ろう